世界史の授業づくりに役立つ本や論文


【1.授業構成の理論や方法論】

@森分孝治『社会科授業構成の理論と方法』(明治図書、1978)
 初版1978年であるけども、今読み返しても面白いのは私の授業がマンネリ化しているせいかもしれません。「なぜ」という問いもとづく探求としての授業構成、世界史の授業に取り入れたいものです。

A藤岡信勝『授業づくりの発想』(日本書籍、1989)
  授業づくりに際して、教師が意識すべき(=区別すべき)問題領域として「教育内容」「教材」「教授行為」「学習者」の4つを提唱し、教材づくりの論理と教授行為の重要性を説いています。その上で、歴史授業を三つのモデル(久津見宣子、山本典人、有田和正)に類型化し、分析を試みています。授業のあり方について、私の目を開かせてくれた一冊。

B小原友行「中等社会科歴史授業改善の視点と方法−授業構成を中心に−」  (社会認識教育学会編『社会科教育の理論』、ぎょうせい、1989)
 歴史の授業形態を類型化したうえで、具体的な改善方法を提示しています。

C歴史教育者協議会編『歴史地理教育実践選集36 授業づくり』(新興出版社、1992)
 安井俊夫氏の「こどもが動く社会科」をめぐる論争を手がかりに、「科学的社会認識」「科学的歴史認識」とは何か、どうすればそれらの認識が深まるのかを考察した第2章「歴史認識の育て方」収録の諸論考が参考になります。

D岩田一彦『社会科授業研究の理論』(明治図書、1994)
 教師になったばかりの人が読むことを念頭においた本ですが、ベテランの先生が日々の授業にマンネリ化や行き詰まりを感じたときに読んでもいいと思います。

E星村平和編『社会科授業の理論と展開−社会科教育法−』(現代教育社、1997)
 社会科授業の理論を大きく5つに分類・解説し、そのうえで社会科授業づくりの方法について解説されています。作成された授業の具体例は小中高に分類されており、わかりやすい。これから社会科の教師を目指す学生向け。

F平田嘉三監修『歴史教育の理論と実践−歴史教育法−』(現代教育社、1998)
 上の本の姉妹編で、歴史教育に特化した内容。小中高それぞれにおける歴史授業のポイントを解説し、具体例が示されています。同じくこれから社会科の教師を目指す学生向け。

G『社会科教育』1999年11月号(No.481)
 特集のテーマは「歴史理解のコードをどう育てるか」。中でも、「歴史認識」ではなく「歴史理解」を歴史教育で行うべきことを説いた吉川幸男氏の論文は重要。

H小田中直樹『歴史学って何だ?』(PHP研究所、2004)
 何のために歴史を教えているのか?、歴史を学ぶ意義ってなんだろう?と迷ったときに読んでみる本。

I小田中直樹「高校世界史の教室から−中間報告」  (『九州歴史科学』第33号、2005)
 大学生を対象に行ったアンケートをもとに、実際の現場にも取材して「よい世界史の寿とは」という問いに答えようとしています。目から鱗が落ちるかも?



【2.授業実践】

@吉田悟郎『世界史の小径』(実教出版、昭和52年)
A鈴木亮『力をのばす世界史の授業』(日本書籍、1987)
 この2冊は私が教師になったころに買った本で、「」教師は勉強しないとダメなんだなぁ」と実感させられた本です。

B有田和正『戦争の授業』(『社会科教育』1991年8月臨時増刊号)
 この実践で「弁当の包み紙」が使われていたことが、私がモノ教材に関心を持ったきっかけです。

C綿引弘『手に取る世界史教材・入手と活用』(地歴社、1989)
 この本を買ったころに比べれば、インターネットの普及により、教材入手も楽になりました。

D『世界史100時間』(上)・(下)(あゆみ出版、1986)
E『世界史100話』(上)・(下)(あゆみ出版、1988)
F『新しい世界史の授業』(山川出版社、1992)
G『世界史の授業100時間』(上)・(下)(国土社、1994)
H『世界史の中のモノ』(地歴社、1999)
 この5冊は千葉県歴教協世界史部会が編集したもの。最近の研究によると、妥当性に疑問符がつくようになってしまった実践もあるが、この精力的な活動は素晴らしい。

I『近現代史の授業改革2・世界史の中の日露戦争』(『社会科教育』95年12月号別冊、明治図書)
J安井俊夫編『子どもとつくる近現代史・第1集』(日本書籍、1998)
 例えば、日露戦争をどう教えるか。祖国防衛戦争か、侵略戦争か。2冊両方ともあわせて読みたい。


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