2003/11/20

「欲望という名の電車」/青山円形劇場
 

cast : 篠井英介、古田新太、久世星佳、田中哲司、花山佳子、石橋祐、鈴木慶一、ほか



前日に映画で予習。
story:「欲望(DESIRE)」という電車に乗り「墓場」という電車に乗り換え、「極楽」で降りて、ブランチは妹のステラの家にたどり つく。妹の貧しく猥雑な生活に驚くが、ステラの夫スタンリーにとってもブランチの上品さは目障りでたまらない。 二人は出会った瞬間から反発しあい、緊張は高まっていく。

ブランチ:ビビアン・リー、スタンリー:マーロン・ブランド、という役者。
リーは「風と共に去りぬ」で観てたから知ってたけど、その頃より10年以上後に製作されたと思うんだわ。 確か「風」は30年代でこちらは50年代。ブランチ自身が自分の年のことを語る部分があるんだけど、それがリーの姿とタブってはまっていたのでした。ブランドのスタンリー。かっこいいんだよね。てっきりアイドル的な役者かと思ってたんだ。みたことなかったから。 でもよかったんだな。

ブランチ、かわいそうだっての、分かるんだけど、やっぱあんな人いたらいやだ。でも女として、あの虚勢をはってしまうとこ は分からなくもない。でもスタンリーのあのいらつきも分かるんだ。ステラのブランチを見捨てられない気持ちと、スタンリーへの気持ちも分かるんだ。

「DESIRE」なんて電車がほんとにあったの?なんかすごいような。最初の1カットしか映んないけどインパクトあり。
全体、モノクロでちと怖い雰囲気。リーの鬼気迫る演技。彼女の実生活と重なり、リアルでもっと怖くなり。 んでさ、ブランチの中で見える黒い服の花売り。こえ〜。リーのアップでまたこえ〜。

舞台と見比べるとだね、映画のほうはちょっとやわらかに描いているとこがあるらしく(日本でいう映倫みたいなのが当時あったらしい)、
1、ブランチの自殺した夫はホモセクシャルということはいわれてない
2、スタンリーがブランチを襲うところははっきりとは映し出されない
この点、舞台を見てはっきりしました。

そして今回の舞台。
再演てことで、前回スタンリーは誰?と思ったら加勢大周だったみたい。ちょっと違うような。
なんで観たかったって篠井さんもそうだけど古田さんなのよね。すごく観たくてオークションで取ってしまった。

篠井さんのブランチ。
この演目はいろんな人が今までやってきてて、大竹しのぶやら樋口可南子やらがやっていたらしい。 でもさ、リーのがそのものだとしたら、私は大竹しのぶのは絶対耐えられないと思うのよね。さらに女のや〜な部分が ねちっこくやられそうで、つらすぎる。みてられない。 でも篠井さんのブランチはそれがないのさ。ユーモアがあってキュート。さらり。
どしても映画と見比べてしまうんだけど、衣装がずっと黒。はじめびっくりした。ちょっと意外で。でも最後に、ということだったのね。 ステラとの比較も含まれています。

スタンリー古田。賛否両論あると思われる。私は好きだけどさ。「イヤなやつ」を前面に。 この話に関しては私はスタンリーの気持ち、分かるのよね。ブランチみたいな人がいたらまあ、あんな対決の仕方はしないけど、 あからさまに嫌がるわ。ううん。逃げるな。一緒にいたくない。。 ま、それはおいといて、古田さん自身が好きなので、好きなスタンリーでした。ラブシーンは見慣れないので照れました。 アドリブはくすり、笑わせてくれました。

久世ステラ。「OUT」で見せたかっこよさはなし!やさしいけれど芯があって、どうしてもスタンリーを見捨てられなくて、 姉さんをいたわる。美しい。
田中さん、ミッチ。やさしい部分前面。もうちっとブランチにヒステリックにぶつかってほしかったっす。
花山さんの上の奥さん、うつくしいわ。「ねえさん!」て感じが〇。そのダンナ石橋さんもバカ亭主ぶりがよし。

効果的に電車の音が使われ、途中途中で出てくるフランス語や歌を歌う男。映画での花売りと比較。
セリフ劇。ほとんど映画とおなじ。映像での見せ方と舞台での見せ方。それぞれ楽しめました。
総合。その当時こんな話をよく書いたなあ、と思ってしまうのです。今観てもぜんぜんいける内容だし。女優が一度はやってみたいという気持ちは分かる気がする。

客席には大人計画の良々が。あと、TV「白い巨塔」に出てるたしか品川徹さんて人だと思うんだけど、似た人がいた。