2003/12/12
「法王庁の避妊法」/世田谷パブリックシアター
cast : 勝村政信、稲森いずみ、持田真樹、横堀悦夫、三上市朗、西牟田恵、西尾まり、ほか
パブリックシアターは好き。とても観やすいのよね。前は「ファンタスティックス」で来たかな。
で。今回のは割と知ってる役者さんが出てるので興味はあったけど三茶という場所が遠くて。でもイープラスの得チケにあったから取ってみた。
「法王庁の避妊法」てすごいタイトルだけど、このお話の主人公、荻野博士。避妊法の「オギノ式(ローマ法王が唯一認定した避妊法)」を発明した人、 というよりは女性の排卵日を発見したすごい博士。(「オギノ式」ってのはこの荻野博士が発見したことを元にほかの 産婦人科医たちが応用して普及させていったもの←パンフより。) このお話はその排卵日を発見するまでのドタバタ劇です。面白くてほろりとさせられてためになって考えさせられる。 意外といいお芝居だったのでもうけもんでした。も一回観てもいいくらい。
自転車キンクリートは「OUT」以来。
勝村さん。舞台で見るのは久々か?はじめてではないと思うんだけど。動きまくり。ちょっとぼけてて、医学バカ、とでもいうか。 このチームをひっぱっていってるなーという感じが見てて分かる。
稲森さん。かわいいです。奥さんのとめさん役。世界で初めての「子を産むことを選択できる女性」となった方。 「天からの授かりもの」のくだり。そうだよなーと考えさせられる。 これがビデオだったらそこで一時停止してちょっと考えさせて!って思っちゃった。 今やおなかにいる子が男か女か、異常があるかないか、なんてことが分かっちゃう時代。 人の手で人を作る、なんて今じゃ当たり前のように言われてるけど。。。本当に子供がほしい人はそうするよりほかないけれど、 思ってもない人に限ってできてしまうことだってあるわけで。なんだか悶々としちゃうけど、そうもいってられず話は進みます。
持田さん。一番セリフの量があったのでは?がんばってました。排卵痛なんてあるんだー? 不妊に悩む可愛い患者さんのハナさん役。荻野先生が排卵日に「する」ことをすすめたらめでたく妊娠。でも それまで子どもが出来ない彼女をかばい続けた夫が妊娠したことを知った時に「やっぱり子を産まねえ女は女じゃねえ」とぼそっとつぶやいたことを明るく語る彼女。うわー。泣きます。
横堀さん。「キリシタン」の助手。「法王庁」とかけて彼の役柄があるのだと分かりますが、いいポジションですね。 ハナさんの妊娠にだれよりも感激。
三上さん。荻野先生の友人の外科医。さらりといい役です。アドリブ?と思われるとこもチラホラ。笑わせてくれます。前、 AGAPEで観たときよりのびのびしてる感じ。
西牟田さん。途中で亡くなってしまいますが、底抜けに明るい奥さん。多産で悩む女性です。
西尾さん。よりちゃん。当時としてはかなり進んだ考えを持った女性。きびきびと。
キャラがそれぞれ際立っていてそれもすばらしいところ。 不妊で悩み、多産で悩み、そういった患者の悩みを解きたい医師、それに協力する奥さん、クリスチャンの側で見守る医師、 婦人解放を唱える看護婦、医学の知識と常識を持った友人。。。
「子を産むことを選択できること」っていいことなのか悪いことなのか。 とめさんが「恐ろしいこと」というのはなんか現代に生きる私にも分かる気がするんだわ。 クローンがどうの、とか言ってる時代。人の手で人をどうにかできてしまうのって神の領域に踏み込むような、そんな、感じ。 だったら病気を治療することも同じことじゃないのって言われたらそれまでなんだけどさ。。。 問題をひとつ解決しても、新たな問題が生じる。でもそうやって進化してゆくしかないのよね。
それにしても、パンフを買ったんだけどけっこう面白かった。パンフで意外と損する感じのもあるけど とってもためになったわ。お芝居もね。
会場はおじさんやらおばちゃんやら、若い女の子もいたけど、若い男の子もいた。 どんな気持ちで観てたんだろか?カップルで観てた人たちはどんな語らいするのかしら。。。