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5 Tips (not yet)

章としてまとめられるほどではない文章や書きかけのもの.

姿勢

□ 座りかた.

腰かけた状態で椅子の正面に左足がきて,椅子の右からななめ前に右足がくる様に位置した上で左足は投げ出さず,右足はやや後ろに引いて,すぐ立ち上がれそうな感じで座る. 普段は背もたれはつかわず,背筋を伸ばし腰が曲がらないようにしたほうがリズムやテンポが崩れない. プルートの表に座る場合は譜面台が右手の向こうに見えるように,プルートの裏に座る場合は譜面台が正面方向に見えるように座るのがアンサンブルが取りやすいだろう. この座り方をする場合は表に座る人はある程度暗譜することが必要だが,もともと表は死んでも落ちてはいけないという責任あるポジションなのでさほど問題ないだろう.

□ 立ちかた

両足を肩幅ぐらいに開き,両足に体重をのせる.ボーイングやポジション移動で身体がふられないように安定感のある立ち方がよいが,女性の場合は脚のふんばりが見えるとかっこ悪いので脚が隠れるスカートなどのファッションにしたほうがいいだろう. バランスを右足にやや多めの体重がかかるようにすると具合のいい場合もある(ミッキーマウスの構え方).

□ 譜面台の高さ

譜面台の高さは個人の好みや各団体の慣習などによってかなり違いがある. たしかに,高めのほうが譜面が見やすい位置にあり指揮棒も近くなるので視線を動かす距離は短くなるが,譜面を見やすい位置(楽器越しにパート譜の最下段が見える)まであげてしまうと,目の前にパート譜しか見えななくなってしまうので逆にまわりの人が何をやっているかがわからなくなる. 譜面台の高さの目安としては,前(かトップ)に座っている人のアップボウの瞬間が見えるくらいまでは下げたほうがよいだろう. 理想はチェロとヴィオラのトップの右手が完全に見えるまで下げるのが良い.

□ 演奏者の距離

前の人の椅子と自分の譜面台の間の距離は意味がないスペースなので,譜面を落とされない範囲でなるべく詰めるようにしたい. 左右の間隔については思いっきり全弓を使うととなりの人にかすりそうなくらいまで詰められるのがよい. 各人が十分なスペースを取ってしまうとパート内で音の壁がつくりにくくなるし,パート間のアンサンブルが非常にもろくなる. ありがちなのは,指揮者とベースの距離が非常に遠くなってしまい,1st Vn とベースのタイミングが完全に分離してしまい,間にいるヴィオラパートがどっちに合わせるべきか頭を抱えてしまうというシチュエーションである.

 

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スコアとパート譜について

スコアは本来プロフェッショナルの演奏家/指揮者のために書かれたものであるので,「こんな細かいことは いちいち書かないけど良きに計らってうまいぐあいにやってね」という部分が非常に多い. また,その曲が作られた時代(あるいは作曲家)によって「スタイル」というのがあって,バロックの時代にはスラーの最後の音符はスタッカートで弾くものらしいとか,モーツァルトの装飾音符は16分音符みたいに拍にはめて...とかいったような「秘密のお約束」が結構ある.

特に我々アマチュアの音楽家が気をつけなければならないのは,パート譜というのはあくまでも スコアの「ダイジェスト版」であって,それは文字どおり「一部分(パート)」でしかないということである. このような認識を持っていないと,「mf」 とパート譜に書いてあるからメロディでも裏メロでも伴奏でも関係なく同じように「mfで弾いておけばよい」とか「スラーが付いてるから一弓で弾かねばならない」などといった過ちを犯すことになる.

つまり我々がパート譜を演奏する上では「 書いてないけどやったほうがいい」(例えば弦楽器のビブラートとか)ということと「 書いてあるけど(馬鹿正直に)やらないほうがよい」(例えば提示部のリピート/全音符についたスタッカート/ベートーベンのメトロノーム指定など)ということがあって,これらは「常識」とか「指揮者の解釈」とか「演奏家の感性」などと呼ばれる.

 

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フレーズを歌うこと

あるフレーズを歌う/歌わせるためには楽譜には書いていない細かいことを自主的にやらなければならない. その中でもよく使われる手法について紹介しよう. これらの手法は,コンピューターの自動演奏のような抑揚のない演奏をあたかも人間が演奏しているかのように「音楽的」に聞こえさせるためによく用いられている手法でもある.

聞こえさせる

一番基本的なことであるが,メロディーは聞こえなければならない. そのためには伴奏よりも対旋律よりも目立たなければならない. Violinがメロディーでチェロのピツィカートが伴奏などの音域が重ならない場合は比較的楽にメロディーを聞こえさせることができるが,フルートの低音域がメロディーで2ndとViolaが伴奏の場合などには伴奏はかなり控え目にメロディーはできる限りでかくということになる. メロディーの人は何としても聞こえさせる,伴奏の人はメロディーが聞こえるまで伴奏の音量を落とすように バランスに気をつけなければならない.

隠れ松葉

フレーズには始めと終わりが必ずある. そして,同様に重心/ヤマ/頂点と呼ばれるものがある. フレーズを歌う時の一番重要なことは 音に方向性があるかどうかということである. そして音に方向性をつけるための最も簡単な方法はフレーズの重心となる音にむかってクレッシェンドしていき頂点を十分に鳴らしたらフレーズの終わりにむかってディミニュエンドをすることである. フレーズの重心は多くの場合「一番高い音」であるかもしくはその近辺で長い/アクセント/教会旋法の支配音などの他とは違う「何か」がある音である. ただしこの法則は古典では結構うまく行くが後期ロマン派や近現代のものには通用しないことも多い. もっともその様な場合には隠れ松葉をつけるまでもなくみえる松葉がごちゃごちゃと書いてあることがほとんどである.

早く入って長く歌う

アウフタクトのある曲や小節の最後の拍に細かい音符があるようなフレーズで小節線をまたぐ時にすんなりと行ってしまったら,ドライなリズム中心の演奏になってしまう. これを歌のように聞かせるには小節の最後から次の小節に移るところを丁寧に演奏しなければならない. しかも不用意に移り際を長く演奏するとそこだけリタルダンドがかかったようになってしまい,曲全体の構成が崩れてしまうのでそれは避けねばならない. これらのことをうまく実現してソウル(魂の声)を感じさせるためには長く弾く分を前の音から拝借することになる. ポピュラーミュージックの世界では「メロディーフェイク」の一つとしてよく用いられている方法である. また,まれにだが次の小節の音の入りを後ろにずらしてメロディーだけが後から後からついてくる「後ノリ」というのもある. 例えば演歌の歌い方などはまさにそのものであるし,ブラームスの3番の2楽章にはViolinがメロディーを3分の1拍づつ遅れて追いかけるところがある. これらに共通するのは 感情が既製のリズムを超えて訴えかけようとするところにある. そしてある時は待ちきれずに早く入り,またある時は心の歌を十分絞り出すために余計に時間がかかるのである. ここまでおおげさなものはシンコペーションなどのように譜面に最初から書いてあることも多いが,そのことを理解しているかいないかで歌の表現力は段違いになってくるのである. これらのお手本はオペラやJAZZヴォーカルなどの実際の歌のなかに数多くちりばめられている.

 

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2拍3連の考え方

2拍3連とは2拍の中に3つの音符が均等な長さで収まっている状態でなければならない. そのためにはそれぞれの拍を3つに分割して,2こづつとっていけばよい. つまり「1とと・2とと」を「1と・と2・とと」のように最小公倍数で分解して感じ直すのである. このリズムを覚えるには 2拍を「つとと・つとと」とし,3連を「たん・たん・たん」と書いてタイミング的に「つ」と「た」が重なるところを「ど」,として文字に直してみるとよいだろう. そうすると「どんたつたん」となる. これを6文字ではなく一つの単語として感じられるように何度も復誦して身につける. 慣れてきたらリズムに合わせて右手で2拍,左手で3連を叩くなどしてさらに自然な流れの中でリズムを取れるようにしていく.

2拍

3連

2拍3連

3拍

2連

3拍2連

まあ,これだけだとつまらないので3拍4連も示そう. この場合は3×4で12分割する.

3拍

4連

3拍4連

 リズムを文字に直して覚えたら,上級者コースとしてより曲の雰囲気にあった言葉を探すのも面白い. たとえば「わんたんめん」など.

ちなみに,和楽器の世界では弾き方を含めて言葉に置き換える手法は口三味線として体系化されている.

リズム

裏打ち/シンコペはタタブンタの法則をつかう.
2拍3連はシンコペーションのように弾くとそれっぽく聞こえないので,アクセントがつかないように気をつける.

ながい音で拍をこまかく勘定する.

例えば普段の生活の中で,「30秒数える」ことがあったとする. その時,多くの人は「1,2,3,4...30」というふうに「30秒」を「1秒×30」として捉えている. これはすなわちより正確に30秒をはかろうとした結果である. これを音楽の世界に応用すると,1小節を数えるときには「12...」というふうに拍に分割して数えることだろう. そしてより細かく勘定するのがより正確なタイミングを推し量るためにはぜひとも必要になってくるのである.

なお,これとは別に,「こまかく数えすぎるとテンポ感が遅くなる」/「まとめて数えてはしょる」というのは人間が本来持っている一般的な傾向であるが,これを逆に応用する事によってテンポ感の微妙な変化を自然にコントロールする事が出来る.

歩きながら歌う

歩くテンポというのは,道の状態,その日の体調,天気,その他のシチュエーションによって変わるが,基本的にはインテンポである. インテンポの感覚をつかむための練習として歩きながら自分のパートを歌う(鼻歌程度でよい)というのを試してみるとよい. そうすることで,自分の走りやすいパターンやテンポが遅くなりやすいパターンというのがよくわかるようになるだろう. また,小さな上り/坂下り坂では少しペースが変化するがそれを利用してリタルダンド/アチェッレの感覚をつかむのも非常に有意義である. このようなことを繰り返すことで,テンポの変化に伴う曲のテンション(のようなもの)の変化をつかめるようになるとより演奏を楽しむことが出来るようになるだろう.

楽長の法則

テンポが速くなっていくときは裏拍から,遅くなっていくときは表拍からタイミングをコントロールしていくと自然な感じになる.

 

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アクセントについて 長さ/高さ/大きさ/音色,逆アクセント

アクセントとは目立たせることである. つまり他の音符とは違う何かを持っていなければアクセントが付いているとはいえない. まず一番最初に思い浮かぶのは音量によるアクセントだろう. 実生活においても声のでかい人は目立つのである. しかしながら例えば言葉においては音の高さによるアクセント(特に日本語の場合)があったりする. そして,音楽においてはその他にもいろいろな アクセントがある.

長さのアクセント

ある音を強調・目立たせる方法の一つに音を長くするというのがある. 言葉でも「ながい,うまい,くさい」よりも「ながーい,うまーい,くさーい」のほうが,より強調された印象を受ける.  さらに,強調する前の音を少し短めにして「なっがーい,うんまーい,くっさーい」のように一層感情をこめることがある. ただし,これをやりすぎると「ねむぅーーーい,さむぅーい,Gooooood!!!」のように感情は非常によく表現できるがかならずしもテンポ良く覇気のあるものになるとは限らない.

 

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トップの人は,後ろの人に「弾いてね」というザッツを出すのが仕事.

トップというものは自分が弾くことよりも後ろの人を弾かせることを考えなければならない. なぜなら自分一人よりも後ろのの十数人のほうがまわりへの影響が大きいからである. そのためには,後ろで弾く人たちが安心して出られるようにお膳立てをすることが重要になる. そのための一つの方法としてアインザッツがある. アインザッツがしっかりしていれば,「赤信号,みんなで渡れば,...」の心理で迷うことなく演奏することができる. もちろん,要所要所にアインザッツを出せる人を配置してパート内でアインザッツの輪をつくることも重要である. これによってパートの一番後ろまで一丸となって演奏することができる.

トップの人は,ずれている人がいると思ったら楽器を高く上げる. 後ろを向く. 足でカウントをとる.

トップの人の仕事の一つにアンサンブルをまとめるというのがある. そのためにはあらゆる手段を講じて臨まなければならない. 一つの方法は楽器を高くあげて自分の弾いているタイミングを示し後ろの人たちに合わせてもらう方法であるが,暴徒と化したメンバーにはそういう自主的なアンサンブルはもはやつうようしない.その時には後ろをむいて注意を喚起するのが一番だが,あまりにもお客さんに目立ってしまう. そのときに右足のかかとを上下してリズムをとると後ろの人が強制的につられてこちらにあわせるようになる.

座る場所とアンサンブルへの影響について

オーケストラのアンサンブルは各人がトップに合わせ,トップがコンマス/他のトップと合わせるというのが基本となるのでパート内およびパート間のアンサンブルにおいてトップの役割が非常に重要なのはいうまでもないことだが,各メンバーの配置に関しても特に隣接する他のパートとのアンサンブルに影響がある. それなりにアンサンブルについて意識していてすぐに合わせることができる人ばかりであれば問題ないのだが,忙しくてあまり練習に来てくれないトラが多かったり大学オケのように団員の数十%が常に初心者という場合もあるので心の安寧を得るために座る場所別にその影響を見てみよう.

1ウラ

 トップのとなりであり, 2nd Vn の1ウラのとなりとなる. この場所はオケ全体の音がかなり集まる場所でもあり弾きやすい. 2nd Vn のトップにも近いため 2nd とのアンサンブルに影響が大きい. 人材が豊富な場合はサブトップとして経験豊かな人に座ってもらい,2nd とのアンサンブルなどをある程度任せることができる. 指揮トレでの書き込みなどを積極的に書いてくれるマメな人がオススメである. オケになれていない人(楽器をはじめて間もない人とか)がいる場合はその人に1ウラ座ってもらいトップが見守るといういうこともできる. ただし,指揮者のすぐ目の前なので,1ウラに座る当人にとっては非常に緊張する場所でもある. トップの楽器の弦が切れた場合には1ウラの人の楽器が渡されるのでトップの人は時々1ウラの人と楽器を替えっこして慣れておくと万一の時も安心である.

2オモテ

 トップの後ろであり,Vc と隣接する. とはいえ,他パートに対する影響は比較的少ないと言えるだろう. トップには必ず聞こえる位置なのでむしろトップへの影響が大きい. この位置には期待のルーキーに座ってもらってアインザッツやオーケストラ全体を見渡すことを勉強してもらうのがいいだろう.  Viola が OUT の場合(チェロの場所と交代),ここに座高の高い人が座ると後ろの人はトップとコンマスが見えなくなるので,影のトップとして活躍してもらわなければならない.

2ウラ,3オモテ

 ビオラパートのまん中であり,1/2/3プルートが隣接するバミューダトライアングルの中心となる. この場所は他のパートへの直接的な影響はほとんどないと思われるが,パート内への影響は甚大なものがある. ここは音の壁をつくるうえでグルーとなる場所なので音程のしっかりした人に座ってもらうと比較的パートがまとまりやすい. 2ウラについては,トップの目の届く範囲なのでトップが各人の技量を見極めるために座らせることもある.

3ウラ(5ウラ)

 比較的小人数のオーケストラの場合,2nd Vn および木管楽器との接点となる. この場所はあらゆる楽器の音が聞こえるため相対的に弦楽器の音があまり聞こえてこないので,アンサンブルのしっかりした人,木管のザッツを感じたい人,コールアングレの好きな人等に座ってもらうのが良いだろう. Viola のトップのザッツをそのまま(より良い形で)木管に伝える事ができる人が理想である. CD とは音像が正反対になるので聞き覚えで弾く人にはむかないし,走り屋が座ると,木管金管と弦楽器でテンポが崩れる可能性がある. 5プルがある場合には,3ウラはパートの前後の繋がりを切らせないためにアインザッツの大きな人が望ましい. また3プルは何かを封印するための聖地として使われることもまれにあるが,その場合は予め 2nd のトップの了解を得ておくこと.

4オモテ

 トップから距離があり,Vc への影響が大きい. この近辺はオケの音があまり聞こえないので自分の音も小さくなりがちだが,そうるするとチェロの後ろのほうも Viola が聞こえずに恐くなって音が小さくなり悪循環に陥る. それを打破するためには,しっかり弾けて音が大きく Vc の後ろの方と協力してアンサンブルをまとめる力のある人に座ってもらうのがいいだろう. 逆にカウントが甘い人や一人で弾くのが苦手な人にはむかない. 指揮者が見やすいので指揮者オタクの人には絶好の位置である.

4ウラ,5オモテ

 2ウラ,3オモテ同様,音の壁を増強するためにある. 右が管,左が弦となるのでアンサンブルは取りやすい. トラの人などあまり練習に来れない人に座ってもらうのがいいだろう. また,オケ全体が見渡せるのでいろんなパートに興味のある人,自由に歌いたい人,楽隠居したい人にも Good な席である. ぜひとも(演奏で)盛り上がってもらいたい.

6プル,7プル

 かなり大規模なオーケストラ(合同オケなど)の場合に7プルートが誕生する. 基本的な考え方は4,5プルートと同じだがこれらの席は4ウラ,5オモテを仮想1プルートとした2,3プルートに当たり,オケの音もかなり薄くなっているので4,5プルートよりは気を使うことが多いだろう.

 幸か不幸かメンバーが奇数となった場合にこの席が生まれる. しばしばこの席は「島流し」と呼ばれることがあるが,Hr との距離が極めて近い. Viola の音すら聞こえず,ベースと Hr,かろうじて Fg が聞こえるだけの場所で演奏会を弾きとおすには曲および他パートが何をやっているかに対する深い理解と,トップの弓先だけを見て合わせられる高いアンサンブル能力,そして Hr を惑わさない控えめの,かつ木管金管にも馴染んだアインザッツが必要になる. この席は信頼できる人にしか座らせてはいけない. たまに,「私は弾けないので一番後ろでいいです.」と言う人がいるが,この席はトップ代理をいつでも務められる自信のある人でないと座ってほしくない.

会場が広い場合には,6/7プルの間に入れることがあるが,その場合はとってもラッキーだし,逆に チェロの「半」の人と仮想プルートを組むこともあるがそれならそれで弦楽4重奏的な楽しみがある.  こっそりカラ揚げを持ち込んでもバレないし,金管とのアイコンタクトも可能なので最近オケ活動に刺激が足りないと思っている人には良いかもしれない. 7半の場合,楽器リレーの最終ランナーとなる可能性が高いので予備弦の準備も忘れずに.

番外編1

 パート内の人間関係などにより,「あの人と一緒のプルートはイヤ.」ということがある. 基本的にはそういうわがままは「一応検討しますが期待しないでください」程度なのだが,そうはいっても同じ演奏会をするならムカつきながら演奏するよりより気持ちよく演奏したいと思うのは人の自然な感情なのでそれっぽく配置するのがいいだろう. その際にプルート番号だけを考えて席を離したつもりになっていると3ウラと5ウラのように前後が近くなる場合があるので,実際の物理的配置を見ながら左右が離れるように検討する. ちなみに,片方から「イヤ.」という申し込みがあると,もう片方からも「あの人以外にしてほしい.」という相談があり相思相愛の逆パターン(犬猿の仲)となることもある. 不思議.

番外編2

隣接パートの異性に想いを寄せるメンバーがいる場合に,「○○パートに近い場所にしてほしい」とテレパシーを感じることがある. その場合はそのパートのトップとも共謀してなるべくその願いをかなえるべきだろう. そうすれば向上心が芽生えアンサンブルも良くなる. あとは管打の人たちに行く末を見守ってもらう.

 

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音の壁/擬似ステレオ効果

弦楽器パートは複数人で同じことを弾く(ユニゾン)のだが,本当に同じことを弾くと,自分の弾いている音と隣のひとが弾いている音が混ざり合ってあたかも自分の弾いている音が隣のスピーカーから聞こえてくるような感じの錯覚に陥ることがある. さらに隣のプルートでも同じ事が起こり,プルート間でも同じことが起こると,あたかも自分の弾いているものが大きな音で鳴っているような感じに聞こえてくる. 言い換えると,パート全体の音があたかも自分が弾いているもののような感覚を体験することができる.

もちろん,同じことを弾くといっても,それぞれ楽器の音色やビブラートのタイミングなど全てが一致するわけではないので完全にモノラルな感じで聞こえるのではなく,モノラル音源に厚みを加えた擬似ステレオのような感じで聞こえてくるだろう. このようにパートの音がまとまると,それは音の壁と呼ばれる.

「出のタイミング」はもともとパートのアンサンブルが成り立つために必須なものだが,そこからさらに高みをめざして音の壁をつくるのに,一番重要なポイントは音程である. 音程がズレすぎると,どうしても音が濁り,分離して聞こえてしまう. また,オーケストラ全体の音もスコアに書かれている以上の幻のパートがあるような雑然とした音になってしまう. その次に大事なのは音量がそろっていることだろう.

 

このような感覚はなにも一つのパートのユニゾンの中だけで起こるわけではなく,パート間のオクターブユニゾンでも起こるし,たとえばヴィオラとトロンボーンで同じメロディを弾いているときにも感じることができる. divisi のオモテとウラで仲良くハモっても感じることができるし,シンフォニーの中のトロンボーンとテューバのコラールも同じである. このような現象が各パートで起こり,さらに,同じことを弾いていなくても,自分の弓の動きに合わせてオーケストラ全体が鳴っているような体験をすることもできる. つまり,オーケストラ全体が一つの楽器のように鳴っている状態である.

 

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練習

難しいパッセージをさらうときは後ろからさらっていく. そうすると,後ろのほうほどたくさん練習するので後ろになるほど演奏が安定し途中でひけなくなるということがなくなる. メトロノームは裏拍にいれて練習するとテンポが安定する. 難しい箇所は少しづつ暗譜しながら目をづぶって練習するとさらに効果がたかい.

ボーイングのスラーとフレーズのスラー

我々が使うパート譜にはスラーが描いてある訳だがこのスラーには2つの種類がある. 一つはフレーズのまとまりを表すために使うフレーズのスラー(歌のスラー)である. 例えばブラームスの曲にはこのようなスラーが多用されているので,これを馬鹿正直にワンボウで弾こうとすることは技術の向上にはなるかもしれないが,実用になるかどうかといえばあまり意味が無い. そればかりかそのスラーに気を取られフレーズ本来のもつ「歌」を失うことにもなりかねない.

ビブラートをかけすぎない

ビブラートは弦楽器における感情表現のための手法として最も有効なものの一つであるが,スパイスと一緒でかけすぎても良くない. 特にフランス物やワーグナーの sempre pp などは,控え目だが精神的には深い何かがあるような感じ=大人の演奏を念頭に置いておくとよいかもしれない.

nを入れる

「ジャン」というキメのアコードを弾く時に弓の動き方が平坦だと出てくる音も,見た目にもちぎって捨てるような愛想の無いものになる. これを円を描くようにすると音にスピードと響きが付いてよりしっかりとしたアコードになる.

演奏効果

ここ一番では楽器を高く上げる. これは実際に出てくる音に効果があるともいわれているが真偽のほどははっきりとはしない. ただ見た目に頑張っているということがアピールできるというのは本当である. 弓が動いていると弾いているように見える. とくにトップの人は弓順を示すお手本としての役割もあるので間違えないようにしたい.

 

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こっそり音取り

演奏中の弓での音取りは弾いているように見えるのでやめよう. 弓を膝の上に置きこっそりはじくか左手でハンマリングして確かめる.

指版に印

高いポジションに不安のある場合は指版に目印をつけて安心材料の一つとすることができる.

最高音であることがわかっている場合は,鉛筆(譜面の書き込みに使う2Bとかのやわらかいもの)で線を引くだけで本人からは見えるだろう. あまり強い筆圧で印をつけると指版に傷が残るので気をつける. 線を引く場合,正しい音のところに正直に引いてしまうと弦を押さえたときに自分の左手の指で線が隠れてしまう.練習の時にあたりの音をとって,その指を押さえたまま楽器をかまえた状態で,自分から見える位置に鉛筆で印をつけるようにするのがよいだろう. なお,その場合,印をつけられた場所は実際にはあたりの音程よりは若干高い位置になっている. 押さえた指と線の位置関係をよく把握しておかなければならない. その位置関係の把握は慣れるしかない. 合奏練習の時に自分のつけた印が有効に使えるかどうかを確認する.練習が終わったあと,指版を拭くときに段々うすれていくので,見えにくくなったら適宜引き直す.

あまり高くない音の場合には鉛筆で印をつけてもポジション移動などでこすれて印が消えてしまう. この場合には,セロテープを2ミリ×5ミリぐらいの幅に切ったものをマーカーとしてつかうのがよい. 演奏のシチュエーションによりつるつるのテープか艶消しのテープのどちらが具合いいかは違うので実際に試してみて適切なものを選ぶこと. とくに手に汗をかきやすい体質の場合,知らず知らずのうちにテープがずれてくることがあるので,こまめにずれていないことを確認する.

印をつけることでポジション移動時の目安になるが,ミリ単位のずれはカバーできないので過信してはいけない. 印だけをたよりにするのではなく,左肘がどのくらい内側にはいるか,左手の親指がどのあたりにくるか,手のひらのどのあたりが楽器とあたるか,各指の伸ばし具合等も徐々に覚えていく. そうすることによって,徐々に体の形としてそのポジションを覚えられるのでやがて印が必要なくなる.

 

ドミナントの弦

ドミナントの弦を張り替えるときは4本一緒に張り替える(実際の作業は1本づつ)とすぐに音程が安定する. 弦を張り替えたときは弦をこするとはやく伸びる.

短3度で上がっていく

短3度を重ねていくというのは減7の和音(ディミニッシュ)そのものである. つまり,不安,苛立ち,苦しみなどといった心理描写に用いられることが多い.  同様に短3度づつ上がりながら同じフレーズを繰り返す手法も同じような効果がある. チャイコフスキーの作品 ショパンのエチュードの革命などもこの効果を存分に使った一つの例である.

 

 

アーティキュレーションについて

スラーやスタッカートをきちんと表現できるかどうかと言うのは最も基本的なことでありながらなかなか思いどおりにはいかないものである.

 

パワーボーイングとスピードボーイング

楽器をしっかりと鳴らすためにはそれなりのエネルギーが必要である. そのエネルギーを供給するためには,大まかにいって弓のスピードを速くする(弓の量を増やす)方法と弓の圧力を増やす方法の2つがある. 

ハイトーンの音程と発音

ハイトーンをきれいに響かせるためには何よりもまず弦の振動を殺さないことである. そのためにはある程度の弓のスピードが必要となる. これは,弦が細いため圧力をかけると弦の振動が制限されてしまうため圧力によって音を出すのに限界があるためである.

 

モーツアルトのカデンツ(寸止め)

モーツアルトの曲を弾くときにフレーズの切れ目などの「ジャン(V),ジャン(I)」では V の和音をしっかり鳴らし, I の和音は強くならないようにしたほうが雰囲気がでる. V で終わるときもオマケの裏拍のオクターブ下の音は納めたほうがよい. ぎゃくに,カデンツを爆発させてしまうと,ベートーヴェン以降のロマン派的な節操のない感じが強くなる. 例外はコンチェルトのカデンツ直前の和音で,これはしっかり鳴らしきった方がそのあとのソロが登場しやすい.

ex. ちゃかちゃか ちゃかちゃか ちゃかちゃか ちゃかちゃか ジャンとっとっとっとー (ジャンに向かって大きくなるが,とっとっとっとーは dim して納める)

ex. ミファソソ(↓)ド (オクターブ下がったソをしっかり鳴らし,ドはそれより弱く弾いて納める)

 

ベートーヴェンのフォルテとスフォルツァンド

ベートーベンの曲の中で連続するスフォルツァンドには クレッシェンドの意味があると思う. たとえば,エグモント序曲のドレドレドレ〜 というところ(だったかな).

ベートーヴェンの曲のフォルテには単に「強く,大きく」という以外に「輝かしく」という意味が込められていることが多いように思う. 金塊って感じ.

ベートーヴェンの刻みはヘビメタだと思う.

 

ブラームスのスタッカートとスラー

ブラームスのスタッカート(とくに八分音符より長い音価)は短くしない. 音を前後と少しだけ分離するという気持ちの方がよいだろう. 「チョッ,チョッ」という感じではなく「ゾン,ゾン」という風に弾いた方がドイチュな感じを醸し出せると思う.

一方,タンンタ・タンンタとンタタン・ンタタンがパートごとに分かれて組合わさっているところ(legg. と表記があることが多い) はスタッカートを短く弾くほうが軽やかな雰囲気がでてよい. このときは,手首や腕の曲げ伸ばしは固定して,腕全体を下に落として弓をバウンドさせるような感じの off string なスタッカートのほうが音の輪郭がくっきりして全体がクリアになる気がする. 弓をぶつけて雑にならないように気をつける. 弓を置いて弾き始めると,最初の音がどうしても軽い感じにならない印象がある(ウンタータントッという感じになってしまう).

 

ブラームスの長いスラーはフレージングのためのスラーを表していて,ボーイングはもっと頻繁に返してもよいと思う. 逆に,苦しいボーイングで弾く弓の場所が元に行ったり先に行ったりしないことで poco f な感じが出しやすいのではないだろうか.

 

おフランスものを弾くときのビブラート

速くて振幅の細かいビブラートになるように,ゆったりしたビブラートがかからないように気をつけた方が雰囲気がでる. 特に静かなところ. ラヴェルの優雅で感傷的なワルツとか,ドビュッシーの小組曲など.

 

ブルックナーのティンパニロール

ブルックナーの交響曲(とくに3楽章)のフレーズの終わりにあるしつこいほどのティンパニのロールやアコードの連続はガツンとクレッシェンドして最後に爆発するとかっこよく決まると思う. 最後の音は鳴らしきってホールの余韻を聞く.

 

ワーグナーの sempre p

曲の前半,中間部などで sempre p とか sempre pp と書いてあることがある. 古典の曲の場合は,ピアノならピアノの中で一つのフレーズがふくらんでしぼんでという変化があることが多いが,ワーグナーの場合はじっと耐えるようにした方が高い緊張感が持続できると思う. また,ビブラートも控えた方が多彩な和声の移り変わりがより明瞭に感じられると思う.

 

イギリスものの開放弦

エルガー,ブリテンなどイギリスの作曲家の曲には,開放弦をチャリーンと鳴らしてしまった方が雰囲気が出るところ(特にフォルテ)が多いように感じる.

 

チャイコフスキーのボーイング

ロシアものを弾くときは手首をプラプラにして自由に動くようにして速い弓を使った方が音の感じが曲にあうことが多い気がする. 逆にブラームスとかの場合は,手首にすこし遊びがあるけど一定範囲以上はぶれないようにして弦の抵抗を感じながら弾いた方が硬質な発音が出しやすい気がする.

 

シベリウス2番4楽章のスラーにはポルタートが似合う(と思う)

 

ドイツ系はもりあがると遅くなる.ラテン系は盛り上がると速くなる.

 

長い音が大事なフレーズと短い音が大事なフレーズ

 

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インチ−センチ換算表

ビオラでは楽器の Body Length(BL,胴長) があまり厳密には決まっておらず38センチから45センチぐらいまで幅がある. Body Length は(特に海外では)インチで表現されていることが多いのでそれのセンチメートル表示にしたものとそれに基づく弦長(ナットから駒までの距離)とテールピース(緒留めから駒までの距離)のめやすを一覧で示す.

Body Length 7:13(サイズの割りに弦長短め) 6:11(Violinの比率) 9:16(大きさのわりに弦長が長め)
inch cm 弦長 Tailpiece 弦長 Tailpiece 弦長 Tailpiece
14 35.6 31.9 16.4 32.3 16.2 33.3 15.6
(15) 38.0 34.1 17.5 34.5 17.3 35.6 16.6
15 38.1 34.2 17.6 34.6 17.3 35.7 16.7
15 1/6 38.5 34.6 17.8 35.0 17.5 36.1 16.9
15 1/4 38.7 34.8 17.9 35.2 17.6 36.3 16.9
15 1/3 39.0 35.0 18.0 35.5 17.8 36.6 17.1
15 1/2 39.4 35.3 18.2 35.8 17.9 36.9 17.2
15 5/9 39.5 35.5 18.2 35.9 18.0 37.0 17.3
15 5/8 39.7 35.6 18.3 36.1 18.0 37.2 17.4
15 3/4 40.0 35.9 18.5 36.4 18.2 37.5 17.5
  40.5 36.3 18.7 36.8 18.4 38.0 17.7
16 40.6 36.5 18.8 36.9 18.5 38.1 17.8
16 1/8 - 16 1/7 41.0 36.8 18.9 37.2 18.6 38.4 17.9
16 1/4 41.3 37.0 19.1 37.5 18.8 38.7 18.1
16 1/3 41.5 37.2 19.1 37.7 18.9 38.9 18.2
16 3/8 41.6 37.3 19.2 37.8 18.9 39.0 18.2
16 1/2 41.9 37.6 19.3 38.1 19.1 39.3 18.3
  42.0 37.7 19.4 38.2 19.1 39.4 18.4
16 5/8 42.2 37.9 19.5 38.4 19.2 39.6 18.5
16 3/4 42.5 38.2 19.6 38.7 19.3 39.9 18.6
  43.0 38.6 19.8 39.1 19.5 40.3 18.8
17 43.2 38.8 19.9 39.3 19.6 40.5 18.9
17 1/8 43.5 39.0 20.1 39.5 19.8 40.8 19.0
17 1/3 44.0 39.5 2.03 40.0 20.0 41.3 19.3
17 1/2 44.5 39.9 20.5 40.4 20.2 41.7 19.4
17 5/7 45.0 40.4 20.8 40.9 20.5 42.2 19.7
17 3/4 45.1 40.5 20.8 41.0 20.5 42.3 19.7
18 45.7 41.0 21.1 41.6 20.8 42.9 20.0

 Excel 表のダウンロードはこちら(フレット換算つき)

 

なお弦長などは以下の比率およびその応用編で計算したが,大した根拠はない. ポイントは

 

7:13 (0.54)

       |----------------全長------16.5------------------| 
       |-------弦長(短め)----10.5----|
       |ネック-3.5-|----------7------|----Tailpiece-6---|
                   |------------Body Length -------13---|
6:11 (0.55)
     |------------------全長------15--------------------|
|------------弦長--------10--------| |-ネック---4--|-----------6--------|--Tailpiece-5--| |------------Body Length -----11-----|
9:16 (0.56)
    |-------------------全長------22--------------------|
    |----------弦長(長め)-----15-----------|
    |--ネック---6--|-----------9-----------|-Tailpiece-7|
                   |------------Body Length -----16-----|
 

ちなみに,45cmの楽器でも,3rd ポジションに上がれば,38cmの楽器と同じぐらいの指の開きで弾けるということが計算からわかる. むしろ,エンドピンから駒までの距離が変わることによる右手のサウンディングポジションへの影響のほうが慣れにくい気がする.

 

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SEVCIK のトリビア

昔の Viola 版 SEVCIK の表紙に写っている楽器の C線とG線のペグの位置が普通と逆になっている.(2へぇ)

ちなみに,Violin 版や最近のViola版の表紙はどうってことなかった.

C線をGペグに張ることでC線の鳴りが良く鳴るという説を唱える人もいると VIOLA EMAIL LISTS で流れていた.

 

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KORG OT-12 チューナーによるピタゴラス音律の音程の確認

音程の確認方法の一つとしてチューナーを使うというのがある.

KORG OT-12 (ホームページはこちら)ではマルチテンペラメント機能というのがあり,ピタゴラス音律(ほかにもいくつかの音律に対応しているが)による音程の確認ができる. ただし,活用する際に注意しておかないといけない点として OT-12 の場合, C/C#/D/Eb/E/F/F#/G/G#/A/Bb/B という表示に固定されているので, Des,Dis,Eis,Fes,Ges,As,Ais,His,Ces などについては異名同音のための補正が必要になる.

理想は,そろばん上級者と同じように頭の中にチューナーのような鋭い音程感覚があることなのだろうし,「チューナーに頼るのは...」 という議論があることは承知している. しかしながら,自分の演奏を録音してみてその音程の悪さに閉口してしまった,弾いてて「何かが違う」と感じているが何とかしたい,というときなどのお助けツールとして非常に重宝するのは確かである. チューナーを使い続けてそのように音程の感覚が鋭敏になるのか,逆にチューナー任せになってしまって普段の演奏が雑になるのかどうかは残念ながらわからない. まぁ,よい道具を使ってよい感覚を育てるというのは可能だと思う. 要はニーズと使い方次第.

ということで以下に OT-12 をピタゴラス音律(PG)に設定した場合の各音の確認方法を示す.

正しい音程の針の位置(単位はセント)

            His

C +24

C            

C ±0

 

Deses

 

 

 

 

 

C -24

 

 

 

 

 

Aisis

 

B +24

            H

B ±0

Ces            

B -24

          Ais  

Bb +24

            B(ベー)

Bb ±0

Ceses

 

 

 

 

 

 

Bb -24

 

 

 

 

Gisis

 

 

A +24

          A  

A ±0

 

 

 

 

 

 

Bes

A -24

        Gis    

G# ±0

          As  

G# -24

 

 

 

Fisis

 

 

 

G +24

        G    

G ±0

 

 

 

 

 

Ases

 

G -24

 

 

Eisis

 

 

 

 

F# +24

      Fis      

F# ±0

        Ges    

F# -24

    Eis        

F +24

      F      

F ±0

 

 

 

 

Geses

 

 

F -24

 

Disis

 

 

 

 

 

E +24

    E        

E ±0

      Fes      

E -24

  Dis          

Eb +24

    Es        

Eb ±0

 

 

 

Feses

 

 

 

Eb -24

Cisis

 

 

 

 

 

 

D +24

  D          

D ±0

 

 

Eses

 

 

 

 

D -24

 

 

 

 

 

 

Hisis

C# +24

Cis            

C# ±0

  Des          

C# -24

 

 

 

 

 

 

His

C +24

C            

C ±0

 

Deses

 

 

 

 

 

C -24

# 音名の方はドイツ語表記で,チューナは英語表記にしてあるのでベーとビーフラット/ハーとビーは同じ.

ということでピタゴラス音律の設定にしている場合は異名同音は #系は+24,♭系は-24セントで補正すればよい. 確認する針の位置がかなりシンプル(-24/0/+24 の3パターンのみ)になるので,それだけでもこのチューナーの価値はあると思う. ちなみに測定精度は±1セントとなっている.

なぜこんなにシンプルになるかというと,ピタゴラス音律の作り方が一つのルール(比率)から成り立っているからである. つまり,基音の周波数比が 2対3 となるように次の(#方向の場合,♭方向は割る)5度の音をとって5度圏をたどっていき1オクターブの範囲からはずれたらオクターブ下げるという作業をひたすら繰り返している. フラット系は逆にたどる. この作業を1回行うと誤差が約2セント(平均律は700セントに対しピタゴラスは約702(701.955001...)セント)なので,この作業を12回繰り返して得られる異名同音(C-Hisなど)の誤差は約2セント×12=約24セントとなる.

ちなみに,単音で一つづつ音程を確認するだけでなく,フレーズ単位で納得できる音程で弾けたときとそうでないときの違いを感覚として覚えるようにしていくのがピタゴラス音律風演奏上達の近道のひとつではないかと思う. 最近,自分の音程が以前よりましになってきたと感じる今日この頃.

 

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オマケ:周波数振動比からセント値への変換

振動比 r, セント値 c とすると

          r = 2^(c/1200)          ---- なので両辺の対数とって
    log2(r) = (c/1200)            ---- 変形して
          c = 1200*log2(r)        ---- 底の変換をすると
          c = 1200*log(r)/log(2)

Google で上記の式の r に振動比を入れて検索すると答えが出てくる.

蛇足だが,理論的に音程を考察する際には,最初からセント値(無理数なので整数比を表す際には必ず誤差が含まれる)だけに頼るのはよくないと思う. 検討結果をセントで表して,確認に使う場合には誤差は容認できる程度に収まるだろう.

 

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音を覚える

目標:相対音感/絶対音感どちらでもいいのでとりあえず一つでも多く音を覚えよう.

C [絶対] C線開放
ブラ1冒頭
ドレミの歌のド(原調はギター伴奏で E dur らしいが...)
バッハプレリュードの2小節目
ジュピター,リンツ冒頭
  [相対] 主音/主和音
Cis [絶対]

Bach 無伴奏 Vc ソナタ第1番 Prelude 20小節目

  [相対] Dm の導音
増五度の変化和音(ファラド#)
ドーソード・シードレード・シードレソラシ・ドシドレミー・ドーソード#・レミファーミ
Des [絶対] シベ1の3楽章最後
ベートーベン第9の3楽章練習番号B
  [相対] ナポリの六(ファラ♭レ♭ =II6)
   c moll: ヴュータンのカプリッチョ
   C dur: シベリウス1番3楽章の最後
NHK教育のテレビ体操の最後のカデンツ
G7 の代理和音(D♭7で機能はドミナント)
プリージア2度(ブラームスの好きなやつ)
D [絶対] D線開放
君が代
ハフナー冒頭
ブラ2,シベ2
チャイ5の4楽章のメロディ頭の音
ブルックナー9番

 

[相対]

II-V モーション

Dis [絶対] 猫踏んじゃった
  [相対] Em の導音
増五度の変化和音(ソシレ#)
増六度の変化和音/イタリアの六( a moll で ファラレ#= IV6)
増六度の変化和音/フランスの六( a moll で ファラシレ#= II643)
増六度の変化和音/ドイツの六( a moll で ファラドレ#= IV65)
Es [絶対] 運命1楽章の冒頭のばし音
運命2楽章の最初の音
モーツアルトの緩叙楽章
魔笛序曲
  [相対] 同主短調の3音(Cm)
同主短調の vi の借用和音(A♭)
同主短調の iii の借用和音(E♭)
F7 のセブンス(ブルーノート).
E [絶対] E線開放
ボロディン 中央アジアの草原にてのVn E線フラジオ
ブラ4の2楽章冒頭
ラフマニノフの2番4楽章
ドビュッシー小組曲のViolaがメロのところ
  [相対] C dur の第3音
ピカルディ3度(曲の最後でドミ♭ソ のミ♭がナチュラルになるやつ)
F [絶対] ベートーベンエグモント序曲冒頭
チャイ4の4楽章冒頭
マーラー1番4楽章「ビオラ」
  [相対] サブドミナント
アーメン終止
Fis [絶対] ブリテンシンプルシンフォニー4楽章11番アウフタクト
  [相対] ドッペルドミナント(G7の導音)
   D dur: モーツアルト 春への憧れ 
リディアン4度
ペンタトニックスケールの経過音
C/G → D/F# → F/F → C/E のクリシエのベースライン
G [絶対]

G線開放
アイネク冒頭,40番冒頭,25番冒頭
富士山
Bach 無伴奏 Vn ソナタ第1番 Adagio(Vn)
Bach 無伴奏 Vn ソナタ第1番 Fuga 冒頭(Vla 5度下げ版)
Bach 無伴奏 Vc ソナタ第1番 Prelude 冒頭

  [相対] ドミナント(G7)
Gis [絶対]

E dur の第3音
Bach 無伴奏 Vc ソナタ第1番 Prelude 11小節目

  [相対] Amの導音,和声的短音階
増五度の変化和音(ドミソ#)
As [絶対] チャイ4冒頭のファンファーレ
運命2楽章の調
ブラ3冒頭の2つ目の音
  [相対] アメリカンロック(同主短調からの借用)
フリギア終止(マイナーアーメン)
シレファラ♭ 
A [絶対] A線開放
ベト7 冒頭
フニクリフニクラ
モーツアルト29番
アルペジョーネ・ソナタ 冒頭
  [相対] (短調で)ドリアン6度
スコットランド民謡
Ais [絶対]  
  [相対] 増五度の変化和音(レファラ#)
Hへの導音 
B [絶対] ブラームス1番でよく出てくるやつ
  [相対] ミクソリディア7度
IV の和音のドミナント
アメリカンロック(同主短調からの借用)その2
ブルース
H [絶対] 悲愴1楽章
ブラ4冒頭のメロディアウフタクト
ブラ1の2楽章の Hr と Vn のソロ出だし
バッハのチェロ組曲1番プレリュードのソレシーのシ
  [相対] Cへの導音

 

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パソコンによるお手本演奏の分析

目標:お手本演奏をパソコンでソナグラムなどを使い詳しく分析できるようになる.

名手の CD を聴いてあんなふうに弾けたらと思うことがあるだろう. そんなときに時間をかけてただひたすらCDを何回も聴いてどこをどのように弾いているか考えるのも楽しいが,一を聞いて十を知ることができない毎日終電の凡人サラリーマンにはつらいものがある. ということで,文明の利器=パソコンを使った分析手法について考えてみよう.

ソナグラムというのはタテ軸が周波数,ヨコ軸が時間のグラフで,音の時間的な変化を視覚的に表すのに効果的なモノである. 一般的には人の声や動物の鳴き声を分析するのに使われることが多い. 倍音・部分音なども一緒に表示されるので倍音がよく出る弾き方の研究とかにも使える.

下準備:

用意するもの

手順

  1. CD から PC にWAV形式で取り込む. 普通のリッピングソフトだと取り込んでいきなりMP3 に変換したりするので設定などに注意しよう.
  2. 取り込んだWAVファイルを波形分析ソフトで開く.
    Adobe Audiotionの場合は View メニュー → Spectral View を選択する.
    設定は Options メニュー → Settings... で Display タブにて Windowing Function:BlackmannもしくはHamming,Resolution:2048などにする.

adobe_audition_setting.jpg

 画面には以下のようなものが出てくるはずである. (下記の例は Nathan Milstein による Bach 無伴奏 BWV1001 Adagio の冒頭)

Bach BWV1001 Adagio by Nathan Milstein

百聞は一見にしかずということで,音のどの辺からどのくらいのビブラートをかけているかということがよくわかる. オススメの分析方法は,ビブラートのかけ具合を n(narrow),m(middle),w(wide)の3段階ぐらいで譜面に書き込んでいきじっくり検討するっていうやつ. 音が変わる直前までビブラートが途切れずにかかっている様子を目の当たりにしてやっぱそうだよなぁと思うのもよし.

また,同じ曲を自分でも演奏し,それをおなじように分析してみて違いを探っていくと自分の弱点がよくわかるだろう.(移弦が不安定,余計なフラジオがでてる,ビブラートが途切れる,など)

一番大事なのは,上記のように分析したうえで,「どの音をどういう風に弾いているか」だけではなくて,「なぜそのように弾いているか」である. 特定の音にビブラートをかけている(またはかけていない)のはなぜか,重音を片方の音だけ途中でやめているのはなぜか,そこにはフレーズのくぎりとかよりクレッシェンドを効果的に聴かせるなど何らかの理由があり,さらにいうとコンセプトの部分である.

 

ヴィオラのレパートリーの中には,ヴァイオリンがオリジナルでそれを5度下に移調したものというのが数多くある. そんなときには,ヴァイオリンのCD からリッピングしたWAVデータをデジタル処理して擬似ヴィオラ版のお手本演奏にすることができる. 42cm超のデカビオラで弾いてるような感じで,結構迫力のある演奏になる.

以下は Adobe Audition での変換の設定. コンスタントにピッチのみを1.5倍に伸ばす(テンポは変えずに)という設定で5度下げを実現.

violanize

 

 

3拍子の2:1ボーイング,弓を戻すか戻さないか

 

 

 

 

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