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※表2のイオンの電気伝導率は極限当量電気伝導率から
計算したものです。これについて簡単に触れておきます。
間隔が1cmの平行に置かれた電極板間に、1グラム当量の電解質を含む水溶液を入れたときの電気伝導率(S・cm2/eq)
を当量電気伝導率(25℃)と言います。 極板間の空間は常に1グラム当量の電解質を含む水溶液で満たされていますから、電解質の濃度を低くすれば極板の面積は大になり
、濃度を高くすれば極板の面積は小さくなります。当量電気伝導率は一定濃度での電解質溶液の電気伝導性を比較する場合などに役立ちます。
上記のような状態で電解質の濃度を薄めていくと電離度は増加しますが、さらに無限に薄めていきますと電解質の全部が解離してイオンになります。
すなわち電離度は1になり、このときの当量電気伝導率はある値に収斂して最大値を示します(実際には無限に希釈できませんから補外法によって求めます)。
この無限に希釈されたときの当量電気伝導率を極限当量電気伝導率、または無限希釈度における当量電気伝導率と言い、その電解質に固有の量です。
表2の水中イオンの電気伝導率は極限当量電気伝導率の当量濃度を mgCaCO3/l
に、S・cm2 を μS/p に換算して算出したものです。
また、表2の値は極限当量電気伝導率からそのまま換算した数字ですが、通常の用水処理で扱う程度の0.001-N前後またはそれ以下の低濃度では、イオンは無限希釈の場合と同様全部電離しているものとして換算
してあります。例えば、NaCl の 0.001N の当量電気伝導率は123.74ですが、極限当量電気伝導率は126.45です。参考:電気化学便覧(第4版)、(1985)、(丸善)。
[4] 計算による電気伝導率の算出
(1)分析結果からの算出
自然水や一般用水の分析時に実測した電気伝導率の値と比較し、表2を用いて計算した電気伝導率の値はどのようになるかを【3】不純物濃度と分析表を例にとって調べてみましょう。
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表3は、表2の値と【3】不純物濃度と分析表中の強電解質の濃度(mgCaCO3/l)から計算によって被検水の電気伝導率(595.542μS/p 25℃)を求めたものです。
これら強電解質以外の遊離炭酸(CO2)や珪酸(SiO2)などは電気伝導率にほとんど影響がないので除きました。また、アルカリ金属(Na+ + K+)は通常
Na+ と K+
を分けることなく1価カチオンとして表示しているので、Na+を代表させて計算しました。
結果は
計算による電気伝導率が 595.542μS/p (25℃)であり、分析表中の電気伝導率の実測値は 520μS/p(25℃) でやや差がでています。
(2)一般用水の電気伝導率と全カチオン
次に、一般用水の水質組成を想定し、その電気伝導率を計算してみましょう。
我が国における一般用水の水質組成は、ほぼ次のような範囲にあるようです。
以下はすべて mgCaCO3/l の濃度で比較した場合の%です。
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左記計算の結果、想定水の電気伝導率は 224.2 μS/cm となり、全カチオン/電気伝導率の比率は約 0.45 μS/cm となります。 この値は【14】電気伝導率の1/2の数値は?で述べた水道水250件の平均値の 0.49μS/cm にやや近い値となっています。
計算された電気伝導率は無限希釈したときのイオンの当量電気伝導率を基準にしたものですから、想定した水の電気伝導率はもう少し低くなり、したがって 、実際には全カチオン/電気伝導率の比率は 0.45より少し大きくなります。