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[イオン交換法]
イオン状の鉄を除去するには、まずイオン交換樹脂によるFe2+の除去が思い浮かびます。この方法は、通常強酸性陽イオン交換樹脂のNa型を用います。原水中のFe2+はイオン交換樹脂のNa+と交換して樹脂中に取り込まれ除去されます。また原水中のCa、Mgなどの陽イオンはすべてNaイオンによって交換されますから、処理水は軟水になってしまいます。除鉄軟水になってしまうわけですね。再生は食塩水で行いますから、装置の基本は硬水軟化装置と同じです。[酸化法]
水酸化鉄の水に対する溶解度は第一鉄と第二鉄との間に大きな差があり、中性付近のpHでは水酸化第一鉄
[Fe(OH)2]はまだ相当水に溶けるのに対し、水酸化第二鉄[Fe(OH)3]
は不溶性でほとんど水に溶けません。
この点に着目し、水中のFe2+を酸化し水酸化第二鉄として析出させ除去する方法があり、現在この方法
が除鉄の主流になっています。
重炭酸第一鉄の酸化には、空気による酸化と薬品による酸化の二つの方法があります。
(1).空気による酸化
その1…気曝除鉄法:
地下水中の第一鉄の気曝による酸化については重炭酸第一鉄を参照してください。
このようにして酸化析出した水酸化第二鉄を凝集、沈澱や濾過により除去する方法をとることができます。
このような方法を気曝除鉄法といい、昭和30年代頃まで多用されました。しかし、比較的大きな設備を必要とするばかりでなく、共存するシリカによりFe(OH)3がコロイド化する場合が多く、これにより凝集、沈殿やろ過が困難になるなどの問題があり、あまり使用されなくなりました。
その2… 接触酸化法(水酸化鉄による除鉄):
この方法も気曝除鉄法の一種ということができますが、その機構は前述の気曝除鉄法とは異なります。
気曝除鉄法が水酸化鉄の微粒子を析出させ、それを凝集、沈殿や濾過により除去するのに対して、接触酸化法は、濾材表面のオキシ水酸化鉄(FeOOH・H2O)の触媒作用により、水中のFe2+を濾材表面で除去します。
* 有機物やNH4+-Nの多い水は、初期に除鉄がうまくいっても、暫く使用しているうちに処理結果が思わしくなくなることがあります。これは、有機物が多いため濾層内に微生物が繁殖し、水中の酸素が消費されて濾層の下層が嫌気性となり、除去された鉄が再溶出するためです。
(2).薬品による酸化
水中の鉄イオンの薬品による酸化は、空気酸化より迅速かつ強力です。酸化剤としては通常、塩素、次亜塩素酸ナトリウムなど塩素系酸化剤が用いられます。オゾン、二酸化塩素などを使用することもできますが、除鉄の目的のみでオゾンなどが用いられる例はほとんどありません。
塩素によるFe2+の酸化は、酸化が瞬時にしかも確実に行われ、コロイド化するケースはほとんどありません。酸化により生じた水酸化第二鉄は、凝集、沈殿、濾過などの処理操作により除去します。この方法は、水質的にも適用範囲が広く、シリカ含有量の多い原水にも適用できることから、現在最も多く用いられています。
例えば、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化は次式のようになります。