電気伝導率はその水の電気の通し易さを示すものですが、古くから自然水や一般用水の電気伝導率を25℃で測定し、その値に0.5 を乗ずると全カチオンの値(mgCaCO3/l )にほぼ等しくなるとされており、実際に全カチオンの大体の目安を知るのに現場などでよく用いられています。
参考例として【3】の分析表をご覧ください。全カチオン/電気伝導率は0.503となっています。やや古い資料ですが、実際に全国の地下水や水道水250件の電気伝導率と全カチオンを測定し、その割合を示したものを下の表およびグラフに示します。
全カチオン(TC)/電気伝導率(κ)と件数 TC/κ(25℃) 件 数 0.36〜0.39(a) 4 0.39〜0.42(b) 9 0.42〜0.45(c) 35 0.45〜0.48(d) 68 0.48〜0.51(e) 68 0.51〜0.54(f) 36 0.54〜0.57(g) 22 0.57〜0.60(h) 6 0.60〜0.63(i) 2 合 計 250 上の表と図から、全カチオン/電気伝導率の分布は0.42〜0.57の間に229 件(91.6 %)の分析例が集中していることが分かります。また、比率の平均値は0.49で現場で便宜的に用いられている0.5 という値に非常に近い値になっています。
しかし、この割合は水質、特に酸消費量やCa2+の存在割合によって上の表や図のようにある程度変わりますから、0.5 の比率を目安として用いるのはよいのですが、正確なものではないことに注意しなければなりません。(1998.11.23)