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詰将棋の解き方といっても人それぞれ、手数や内容によって異なります。
しかし基本として、まず短編を多く解き、解き方のコツを得ることが重要ではないかと思っています。
ここでは詰将棋を解く方法の一つを紹介します。

さて、第1図をごらんください。

[第1図]

初手は、11龍、21龍、11銀成、21銀不成、13銀成、13銀不成、23金、の7通り考えられます。
この中に必ず正解が含まれているということを頭の片隅において、まずは適当に詰めてみましょう。

21龍、23玉、31銀不成、22歩合、同龍(第2図)まで5手詰

[第2図]

これでどこにも逃げ場がなく、詰んでいるように思えます。
それではこの手順が本当に正解かどうか検証してみることにしましょう。
このときにチェックすべきことは、玉方の他の対応(「変化」)が詰むかどうか、です。

2手目:23玉以外にないのでOK
4手目:他の合駒は龍で取って詰むが、33玉(第3図)と逃げられると捕まらない

[第3図]

よって、この手順では詰まない(不正解である)ことが判明しました。
ということは、初手あるいは3手目が間違っていたことになります。
このように攻方が誤った手を指すことを「紛れ(まぎれ)」と呼びます
紛れは絶対に詰まないように詰将棋は作られています。

さて、それでは次の詰む手順を考えてみましょう。

21銀不成、22玉、32金(第4図)、同角、同龍まで5手詰

[第4図]

先ほどと同じように検証してみます。

2手目:23玉は32龍で詰む
4手目:23玉は12銀不成、同香、21龍で詰む

変化がすべて詰みました。
それではこれが正解手順かというと、違います。
詰将棋の基本ルール 」の6番目、「玉方は最も長く手数がかかるように逃げなければなりません」を忘れてはいけません。
この場合、第4図で23玉と逃げたほうが2手長く、これが正解手順となります。

正解
21銀不成、22玉、32金、23玉、12銀不成、同香、21龍まで7手

6手目は同香でも同玉でも21龍で詰みです。解答を書く場合にはどちらを選んでもかまいません。

以上のように、1)詰めてみる、2)変化の検証、この繰返しで必ず詰将棋は解くことができます
手数が長くなればこの作業も複雑になり、時間がかかることになります。
しかし、短編を多く解いてその作業に慣れてしまえば、中・長編も解けるようになるでしょう。


「変化」と「紛れ」という言葉が出てきました。
これらについて少し詳しく触れてみましょう。

詰将棋の手順は攻方と玉方の手が交互に繰り返されています。
そして、それぞれの手に複数の選択肢があります。

紛れ
第1図では初手に7通りの指し手があり、正解は21銀不成でした。
それ以外の6通りの指し手が紛れであり、詰まないように作られています。

変化
2手目は2通りあり、正解は22玉でした。
それ以外の指し手23玉が変化であり、正解手順よりも早く詰むように作られています。

変化は大きく分けて4種類が考えられます。

1)正解より短い手数で詰む
2)正解と同じ手数で詰むが持駒が余る=変化同手数駒余り
3)正解と同じ手数で詰むが持駒が余らない=変化同手数駒余らず
4)正解より長い手数で詰むが持駒が余る=変化長手数

これらの中で、1、2は問題ありません。

では、3はどうでしょうか?
例えば15手詰の詰将棋があり、2手目に2通りの応手があったとしましょう。
そのいずれも15手詰で持駒が余らない場合、解答を書くときにどちらを書くか困ってしまうはずです。
どちらも正解扱いなのですが、なんだか正解が2つあるようですっきりしません。
このような場合を「変化同手数駒余らず」、略して「変同」と呼び、出題するにあたっては作品自体に「キズ」があるとみます。
最終4手以前の変同はキズと考えますが、第1図の詰将棋のように、最終2手の変同は問題ありません。
2のように駒が余る場合は、正解と明らかに区別がつくため、問題ないというわけです。

次に、4はどうでしょうか?
詰将棋の基本ルール 」の6番目、「玉方は最も長く手数がかかるように逃げなければなりません」を考えると、長い手数の方を選ばないといけませんが、駒が余ってしまいます。
このような場合を「変化長手数」、略して「変長」と呼びます。
昔は正解より2手長い駒余り手順は変化として容認していたようですが、最近では作品自体に問題があるという考えに定まっているようです。ただし、長編では容認されるケースがあります。
いずれにせよ、変長のある詰将棋は出題されないか、あるいは「変長がある」などという但し書きをつけての出題となるはずですので、ふだんは意識しなくてもよいと思います。


変化、紛れの定義は理解できたでしょうか?
詰将棋の原則は、変化は必ず詰み、紛れは絶対に詰まない、です

では、第1図から玉方34歩を除いた第5図をみてみましょう。

[第5図]

正解手順と同様に進めると、21銀不成、22玉、32金、23玉、12銀不成。
ここで34玉と逃げる変化が生じ、逃げられてしまいます。
他の手順でも絶対に詰みませんので、この図は詰まない=「不詰(ふづめ)」となります。

今度は第1図をもう一度考えてみてください。

[再掲第1図]

実はこの図には、正解手順以外でも詰む手順があります。

11龍、23玉、33金、同角、13龍、32玉、33龍、41玉、63角、51玉、53龍、61玉、52龍、71玉、72龍まで

絶対に詰まないはずの紛れ・11龍が詰んでしまいました。
このように、正解手順以外に紛れで詰んでしまうことを「余詰(よづめ)」と呼びます

「不詰」、「余詰」ともに詰将棋としては大きな欠陥であり、出題する作品として認められません。このような場合、「不完全作」と呼ばれます。

第1図は余詰がありますが、14角を馬にした第6図は余詰はありません。
よってこの第6図は「完全作」となります。

[第6図]

この作品は、「Try everyday!」の管理人チャレンジ、記念すべき第1作目でした。
ここから4年以上も続いているかと思うと、ゾッとしますね(^-^;(2004年現在)

変化、紛れ、不詰、余詰、変同、変長、完全作、不完全作。
これらの用語は詰パラ本誌や当サイトでもたびたび出てくる言葉ですので、ぜひ慣れておいてください。

また、上で述べたように、
詰将棋は、変化は必ず詰み、紛れは絶対に詰まない。変化は正解より早く詰むか、同手数駒余り
であることが基本です。これは詰将棋を作る場合においても重要なことです。
作る側、解く側がこの共通の認識を持っているからこそ、詰将棋を作る楽しみ、解く楽しみを一緒に味わえるというわけです。

かけあしでの説明になりましたが、以上のことを踏まえて詰将棋を楽しんでください(^-^)

 

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