武井正直にもの申す

 

 先日、友達に誘われてHTBフォーラム2000という討論会を見学してきた。

 

パネリストは、

田原総一郎(毎度おなじみの彼です、ツッコミはお笑い芸人も真っ青)

武井正直(北洋銀行会長・北海道経営者協会会長、言わずと知れた毒舌家)

山口二郎(北大大学院教授、優秀な人間だと思うが考え方がいまいち古い)

佐野力(日本オラクル会長、商大OBで一度暴走すると止まらない、態度がデカイ、反逆児)

月尾嘉男(東大大学院教授、北海道に年20回以上遊びに来る北海道マニア、なかなかの毒舌家)

 

 という、HTBもよくもここまでこれだけの人間を集めたものだと感心する。メンツがメンツだけあって討論がかなり盛り上がった。特に武井氏と月尾氏は意見が全然合わないみたいで一触即発の状態だった。

 この討論会を見学していて、僕としては武井氏の発言内容に対してもの申したく、この文章を書いている。

 

 まず第一に、「北海道は公共事業はまだまだ足りない。もっと高速道路を作って、新千歳空港を24時間運用しよう!」という内容だ。一体何を考えているんだかさっぱり分からない。僕はこれ以上北海道に高速道路を作る必要はないと思う。これから延ばすとしても、道東や道北、道南などの地域になると思うが、高速道路を必要だと思う人はどれだけいるのだろうか?以前、道東道の十勝清水・池田間が開通したが、利用客が全然いなくて、結局通行料金を値下げしている。それでも、人が来ない。つまり、一般道でも必要十分だということだ。作れば作るほど無駄金を使い、投資した金を回収もできない。話が脱線するが、道路公団のプール制にも問題がある。首都高速みたいなドル箱路線で稼いだ金で赤字路線の穴埋めをしているのは絶対におかしい。資金を回収したらさっさと無料開放するのが当然だ。そんな、くだらないことをしているから、こういった馬鹿げた事になるのだ。一般企業ならば、これ以上赤字路線を作るはずがない。もっと考えてから作れっていうんだ。

 新千歳空港の24時間運用にしても、どうしようもないことだと思う。武井氏は「海外との接触を増やし、人、そして金を北海道に流す。」みたいなことを言っていたが、大体、夜中に飛行機が到着してどうするつもりなんだ?荷物を輸送するにしても、海外から飛行機で荷物を運ぶとしても量が限られている。普通、船じゃないと荷物を沢山輸送できるはずがない。そして、人にしても夜中に新千歳空港に到着してどこに行くというのだ。札幌に行くだけでも一苦労だろう。「羽田は24時間運用は実施している。新千歳空港の近所に住む数十人の住民が反対しているからなかなか24時間運用ができないんだ。」なんてふざけたことも言っていた。結局の所、羽田が24時間だから新千歳もまねして24時間にするって事なのだろうか?しかも、近隣住民のことを全く考えていない。そんなに24時間にしたいのならば武井氏が飛行場のすぐ近所に住んで、どれだけうるさいか体験しろっていうんだ。マジでむかつく。海外から人を呼ぶにしても、北海道は人を呼ぶだけの環境が全然整っていない。大学、会社、住居どれをとってもダメだ。だから、北海道の将来を本当に考えているならば、今からでも遅くはないからこれらの施設に対して投資すべきだ。10年後、20年後になれば何十倍にもなって返って来るに決まっている。

 「公共事業は雇用を創出する。」ということも発言していたが、これも絶対に問題だ。何かを作っていたとしても、その工事はそのうち終わる。つまり、一時的な雇用創出にすぎないということだ。だから、次々と公共事業をしなければ、土建屋の仕事が安定しない。よって、あちこちで公共事業がはじまるのだ。この公共事業依存型の体質のままではどうしようもない。例えば、室蘭にある白鳥大橋が本当に必要だと思う人はどれだけいるのだろうか。以前通ったことがあるが、あまり車がいなかったと思う。まぁ、あれは某政治家H氏のお膝元の室蘭に対して支持率を高めるための政策なんだろうが・・・・・。話を戻して、北海道のオピニオンリーダーである武井氏がこんなかんな考え方をしている時点で、北海道経済の回復はできるはずがない。

 今回の討論会ではほとんど話題に上がらなかったが北海道新幹線も絶対に必要はない。大体、東京から北海道まで移動するのに何時間かかるんだ。これにしたって、どうせ地元の有力政治家が力にモノを言わせて引っ張ろうとしているのが見え見えだ。こんなモノ作るぐらいなら、北海道民が一丸となってAIRDOを利用しろっていうんだ。みんな応援していたんじゃなかったのか?完全に話が矛盾している。

 

 第二に、「ITはあまり必要がない。ITで飯が食えるかって言うんだ!!」という発言だ。この発言によって、武井氏と月尾氏が終始対立していたが、ITは絶対に必要だろう。北海道はタダでさえ日本国内の中では僻地なんだから、東京、そして海外との接触を図るにはITの利用が絶対に手っ取り早い。だから、北海道はITが特に必要としている地域だと思う。札幌駅北口には現在ITのベンチャー企業が沢山誕生して、その中には全国的に情報を発信している企業も少なくない。みんなガンバっているんだ。なのに何という発言をしているのだ。「みんな現状認識ができていないんだよ。」なんて言っていたが、現状認識が出来ていないのはお前だろう。ITはこれから先には70兆円産業になるという試算が発表されている。だから、公共事業依存型経済の北海道から脱出するには、ITを利用するのが一番良いに違いない。日本の中の北海道ではなく、世界という大舞台で戦っていけるような北海道にならなくてはならない。その時にはじめて「元気な北海道」になると思う。

 

 以上、武井氏の発言に対する意見だ。武井氏は1925年生まれということで考え方が古いのは分からなくもないが、もっと流動的なモノの考え方が出来なくては北海道は今以上にダメになると思う。先頭に立って北海道を改革して欲しいと願う(正直なところ無理だと思うが・・・期待するしかない)。