2001/05/04

精神保健法第三十三条に規定する医療保護入院に際して市町村長が行う入院同意について


                              昭和六十三年六月二十二日健医発第七四三号

市町村長同意事務処理要領

 精神保健法第三十三条に規定する医療保護入院に必要な保護義務者の同意を市町村長が行う場合の事務処理については、以下の要領によること。
1 入院時に市町村長の同意の対象となる者
 次のすべての要件を満たす者
 (1)精神保健指定医(以下「指定医」という。)の診察の結果、精神障害者であって、入院の必要があると認められること。
 (2)措置入院の要件に該当しないこと(措置入院の要件にあてはまるときには、措置入院とすること。)。
 (3)入院について本人の同意が得られないこと(本人の同意がある場合には任意入院となること。)。
 (4)病院側の調査の結果、後見人、配偶者、親権者その他選任された保護義務者のいずれもいないか、又は不明であること(これらの保護義務者がおり、その同意が得られないときは、医療保護入院はできないこと。)。
 (5)病院側の調査の結果、扶養義務者がいないか若しくは不明であること又は扶養義務者の同意が得られないこと。
  注1)扶養義務者のうちから保護義務者を選任中の者については、四週間を限って扶養義務者の同意により入院させることができるが、四週間を超えても保護義務者が選任されない場合には、市町村長が保護義務者となり、その同意が必要であること。
   2)応急入院で入院した者については、七二時間を超えても保護義務者若しくは扶養義務者が判明しない場合又は扶養義務者の同意が得られない場合で、引き続き入院が必要な場合には、市町村長の同意が必要であること。
   3)同意した者が死亡等により保護義務を行えなくなった場合には、次の保護義務者が現れるまでの間は、市町村長が保護義務者となること。
2 入院の同意を行う市町村長
 (1)本人の居住地を所管する市町村長とすること。
    居住地とは、本人の生活の本拠がおかれている場所とすること。生活の本拠がおかれている場所が明らかでない場合においては、住民票に記載されている住所とすること。
 (2)居住地が不明な者については、その者の現在地を所管する市町村長とすること。
    現在地とは、保護を要する者が警察官等によって最初に保護された場所等をいうこと。
 (3)市町村長が同意を行うにあたっては、あらかじめ、決裁権を市町村の職員に委任することができること。
3 病院からの連絡
 病院は、入院する患者について、居住地、保護義務者や扶養義務者の有無等を調査し、当該患者が入院につき市町村長の同意が必要な者である場合には、すみやかに市町村長の同意の依頼を行うこと。
 なお、入院の同意の依頼の際には、市町村長の同意を行うために必要な事項が明らかになるように、次のような事項について連絡すること。
  ア 患者の氏名、生年月日、性別
  イ 患者の居住地又は現在地
  ウ 患者の本籍地
  エ 患者の病状(入院が必要かどうかの判断をする根拠となるもの)
  オ 患者の家族構成及び家族に対する連絡先
  力 患者を診察した指定医の氏名
  キ その他参考となる事項
 なお、市町村長の同意の依頼は迅速に行うこと。このため、同意の依頼は電話等口頭で行えるが、口頭依頼後にすみやかに同意依頼書(様式1)を市町村長にあて送付すること。
4 市町村において行われる手続き
 (1)市町村の担当者は、病院から電話等で入院の同意の依頼を受けた際には、市町村長の同意を行うために必要な次のような事項については聴取票(様式2)に記載して明らかにしておくこと。
  ア 患者が入院する病院の名称・所在地
  イ 患者の氏名、性別、生年月日
  ウ 患者の居住地又は現在地
  エ 患者の本籍地
  オ 患者の病状(入院が必要かどうかの判断をする根拠となるもの)
  カ 患者の家族構成及び家族に対する連絡先
  キ 患者を診察した指定医の氏名
  ク 聴取した日
 (2)病院から依頼を受けた後、市町村の担当者は、患者が市町村長の入院の同意の対象者であるかどうかを確認するため、以下のような手続きをとること。
  ア 患者が居住地を申し出ている場合には、住民票等によりその確認を行うこと。
   (注)確認できない場合には、居住地が不明な者として2(2)のケースとして扱うこと。
  イ  扶養義務者がいる場合には、同意を行わない旨の確認を電話等で行うとともに、市町村長が同意する旨を連絡すること。
 (3)(2)の手続きをとり、患者が市町村長の入院の同意の対象者であることを確認のうえ、市町村の担当者はすみやかに同意の手続きを進めること。
 (4)市町村長の同意が行われた場合は、すみやかにその旨を病院に連絡すること。このため、口頭で病院に連絡することが可能であるが、口頭で連絡した場合においても、その後すみやかに同意書(様式3)を作成して病院に交付すること。この場合、同意書の日付は口頭で連絡を行った日とすること。
 (5)休日夜間等において市町村長の入院の同意の依頼を受けた場合においても、すみやかに同意が行われるようにすること。
    このため、休日夜間等においても迅速に対応できる体制を整えておくとともに、休日夜間等の緊急の場合の連絡方法については近くの病院にあらかじめ連絡しておくこと。
    なお、聴取票の作成及び前記似の手続きをとることができなかった場合においては、その後すみやかに手続きをとること。
5 同意後の事務
  (1)入院中の面会等
     入院の同意後、市町村の担当者は、すみやかに本人に面会し、その状態を把握するとともに市町村長が保護義務者になっていること及び市町村の担当者への連絡先、連絡方法を本人に伝えること。
     なお、同意後も面会等を行うなどにより、本人の状態、動向の把握等に努めること。
    (注)本人が遠隔地の病院に入院した場合には、市町村間で連絡をとってその状態動向等の把握に努めること。
  (2)保護義務者の調査等
     市町村の担当者は、市町村長の同意の後においても、保護義務者及び保護義務者になりうる者の調査等に努めること。
     なお、病院及び関係機関は、市町村長の同意によって入院している患者について、市町村長以外に保護 義務者及び保護義務者になりうる者がいることが明らかになった場合は、すみやかに市町村の担当者に連絡すること。
  (3)関係機関への連絡
     市町村の担当者は、入院の同意を行った場合、必要に応じ、保健所、福祉事務所等の関係機関に連絡を行うこと。
  (4)保護義務の終了
     保護義務者の発見、選任等により市町村長が保護義務者でなくなったときは、市町村の担当者は、保護義務者の変更を確認した後、すみやかに市町村長の保護義務終了について内部手続をとること。

  (注)本通知及び参考の図(省略)中の「保護義務者」の語は、「精神保健法等の一部を改正する法律の施行について」(平成六年三月十四日健医発第二八一号厚生省保健医療局長通知)の第一一により、「保護者」と読み替えるものとする。

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