護岸工事予定地で多種多様な生き物を確認

〜塩浜護岸改修の事前モニタリングに参加〜


牛野くみ子



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 (2006年)4月1日、県が市川塩浜護岸改修に係わる事前モニタリング調査を行った。担当は葛南地域整備センター建設課と国際航業(株)ほかである。


■さまざまな環境があることが生物多様性を生み出しているのに

 波浪観測や深浅測量は京葉測量が行っていた。私たちは生物調査を行った。潮間帯生物の観察では、AP1mくらいの所にはブドウガイやカキが付着。また、2mくらいの所にはフジツボやタマキビが付いていた。水がきらいなタマキビが上のほうにいるわけがわかる。
 本当は、こういう場所があることが環境学習だ。さまざまな環境があることが生物多様性を生み出し、あまり広くない三番瀬を特徴づけていると思う。


■「ここを石積みにされたらアサリが採れなくなる。やめてほしいな」

 護岸から1m離れたところにはヒライソガニ、ケフサイソガニが、2mくらい離れたところにはギンポやハゼの稚魚が、石の間に見られた。ミミズハゼ、ゴカイ、ヒラムシ、イボニシ、イシガニの生物も確認した。
 とくに、アサリが多く見られた。そのせいか早くからアサリ採りに来ている人がいた。その人たちは「ここを石積みにされたらアサリが採れなくなる。やめてほしいな」と言っていた。そのとおりりだ。直立護岸は生物が付着しないと聞かされていたが、いろいろな生物に遭遇した。


■高潮から人々を守るなら、老朽化したところだけ修理すればいい

 これらの生物は、アサリや魚を除くと、即、私たちの口に入るものではない。が、食物連鎖を考えたら、一つとしてムダに生きているものはいないのである。
 そんなこと考えていたら、Sさんが「ここの生物が石積みで生き埋めにされるのはかわいそう。そっくり石積みの前に移動できませんかね」と県の人に話していた。
 石積みにしなければいいのだ。高潮から人々を守るなら老朽化したところだけ修理すればいい。


■パブリックコメントが生かされないまま工事が始まる

 4月19日より5月18日まで、この護岸改修を含めた事業計画素案のパブリックコメントがおこなわれた。パブリックコメント(意見公募)は、活かされなければ意見を求めた意味がない。
 しかし、そういう議論がされないまま、5月31日から工事が始まろうとしている。1トンもある大きな石が投げ込まれて初めて大変なことを許してしまったとほぞをかむのだろうか。
 何としてでも止めさせたい。


■評価委員会ができてから護岸改修工事をやるべき

 こんなこと書いた夜、三番瀬評価委員会がやっと発足した。12名の専門的知識を有した方々である。期待したい。この夜は、県が示した三番瀬の現状に「基点をどこにおき、どこまで、再生するのか」などざっくばらんな話がされていた。とくに評価委員会ができてから護岸改修工事をやるべきだったとの発言には我が意を得たという思いだった。
 100mやってみて悪かったら中止する。目的、目標、達成基準をきちんと定めればできるだろう。県は今までにもいろいろな調査をしている。そのデータを活かせばいいのだ。私たちもいろいろ見聞したことを広めていこう。

(2006年5月)   






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