「ラムサールシンポジウム新潟」から

「三番瀬再生計画検討会議設立準備会」へ


千葉県自然保護連合 代表 牛野くみ子



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●ラムサールシンポジウム新潟

 「ラムサールシンポジウム新潟」が11月22日から24日まで新潟市で開催されました。新潟の佐潟がラムサール登録地となって5年が経ち、第2回目のシンポジウムです。
 第1回目は1996年11月末でした。故石川敏雄先生と二人で出かけ、三番瀬と谷津干潟の報告をしました。今回は特に報告はしなかったのですが、佐潟のオオヒシクイやハクチョウ、ミコアイサが見たくて出かけました。電車の中から水田に、コハクチョウがたくさん見られました。ラムサールに登録されていなくても、こういうところが大事だし、いい風景だなと思いました。
 今回のシンポジウムは、釧路公立大学の小林聡史さんによる「ラムサール条約における湿地の賢明な利用について」から、先ごろ環境省から発表された「重要湿地500」までと、盛りだくさんでした。
気づいたところをいくつか紹介します。ロシアのユフゲニ・シロエチコフスキーさんは、「東アジアの北極地域でのガン類個体群の減少について」という報告で、カモ類(マガン属とコクガン属)は世界的には増加傾向にあるが、東アジアでは減少傾向にあるとのこと、今の状況が続けば10〜15年のうちに、アジア地域でのガン類の数種が、絶滅の危機にさらされる恐れがあるとのべました。減少の理由として、
  1. 中国では過去40年間に50%の湿地が失われている。
  2. 中国における毒の使用を含む違法な狩猟と市場での商業取引の継続。
  3. ロシアにおける取り締まり不十分な合法的狩猟と違法狩猟。
  4. 東アジア地域数カ国の政府の関心不足。
  5. 情報と研究計画の不足
などをあげていました。
 また、韓国のトモエガモに発生した鳥コレラについて、リー・ハンスーさんは、韓国のスサン(端山)干拓地でトモエガモが1万1000羽死んだと報告しました。また、厚岸湖の渋谷さんは「厚岸町におけるオオハクチョウの大量死と餌付け問題」を報告しました。
 話を聞いて思ったことは、現在、湿地の保全や回復が叫ばれている一方、いまだに開発が行われ、湿地が失われているという現実です。そして、水鳥が一つの場所にたくさんいるということはうれしいことではあるが、いちど病気が発生すれば、鳥の大量死につながるということです。やはり、ラムサール登録地に登録されていようがいまいが、湿地の保全が急務であるし、増加が望まれます。そして、そこの生き物に多くの人が関心を持つことが大切です。
 ラムサールはゴールではありません。湿地と人々との関わり方が重要であることを時々は確認する必要があります。習志野市の谷津干潟がラムサール登録されたことで、市民の意識はぐーんと高くなりました。谷津干潟自然観察センターの長谷川さんは「市民参加と利用」を報告しましたが、湿地と人の関わりのいい事例の一つとして受け止められていました。うれしいことです。


●「三番瀬再生計画検討会議」の設立準備会

 最後の日は、佐潟、鳥屋野潟のエクスカーションでしたが、三番瀬再生計画をつくるための検討会議設立準備会があり、急きょ、前日に帰りました。しかし、帰ったことだけのことはありました。オブザーバーとして出席しましたが、誰でもが自由に意見を言える場を与えられており、新しい会の持ち方として、全国的にも注目されるでしょう。まだまだ、始まったばかりで注文やら質問が多く出されています。
 本当の民主主義というものに、多くの人が慣れていないことを痛感します。みんなでつくりあげていく気運が高まれば、未来の子どもたちにとってもいい三番瀬が形づくられると思います。この円卓会議を大事に育てていきましょう。

(2001年12月)   






三番瀬再生計画検討会議設立準備会(第1回)







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