三番瀬埋め立て計画に関する私たちの主張


千葉の干潟を守る会 代表 大浜 清



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船橋海浜公園前の三番瀬。藤森泰さん撮影。




 私たちは三番瀬の完全な保全を願う人々21万人の署名をすでに集め、そのうち19万5000を県に提出しております。その声は千葉県の計画見直しが現実的となった今、さらに高くなっています。

  1. 市民の願いの第一は、ここまで破壊の進んだ東京湾の現状を思うにつけ、これ以上三番瀬の埋め立てを進めてはならない。子孫のため、生きものたちのため、三番瀬を全き形で残し伝えたい、という願いです。

  2.  したがって、それに続く第二の願いは、傷だらけになった東京湾の海辺の環境を修復し、その機能を回復させることです。しかしそれは、人工海浜・人工干潟等の「造成」によってではなく、海本来の姿と機能の「再生」をめざすべきです。
     すなわち、浚渫し傷だらけにしてしまった海底を可能な限り本来の姿に戻すこと。陸化してしまった埋め立て地を可能な限り干潟ないし湿地にもどすこと。そのやり方は、自然の姿と材料と働きとにそむかず、自然の多様性を尊重すること。−−この三つが大切だと思います。

  3.  第三に、三番瀬をつぶすか、三番瀬をつぶさずに私たちの社会基盤整備を行うかは、都市計画・地域計画の重要な問題であり、市民生活のあり方に深くかかわる問題であって、街の姿について市民自身が将来を考え、提案し、選択すべきだ。行政は一方的に決定するのではなく、市民と対話し、市民のイニシアチブを誘発すべきだ。−−と主張いたします。
     私たちの埋め立て反対、干潟再生要求もそのような提案のひとつであり、さらに、私たちは下水処理場計画等への提案をすでに行いましたが、千葉県はこれに答えようとしていません。
     しかし、三番瀬問題は、市民の自治意識の目覚めをうながす大きなきっかけとなっています。「三番瀬緊急シンポジウム市川」(7月24日開催)における問題提起はその好例です。県および各市は、これから市民とのわけへだてのない、根気強い対話に入るべきです。私たちはそのような新しい街づくりへの転換を要求いたします。




補足
  1.  千葉県が環境会議を設置し、その提案にもとづいて補足調査を行ったこと、さらにその結果にもとづいて計画修正を行おうとしていることについて、私たちは高く評価します。それは全国の範となるべきものです。
     しかし、その計画修正のあり方は不十分です。
     私たちは調査結果を厳密に審議し、これを生かすことを求めます。また調査委員長の調査続行意見を支持します。さらに、公害予測・都市環境問題についても、このような調査と検討が行われるよう望みます。

  2.  環境会議提言の第2点である「必要性」の見直しは極めて不十分です。
     単にバブル化した需要予測の見直しですむ問題ではありません。たとえば、私たちは「江戸川左岸流域下水道計画」の上・中・下流3分割提案を行いました。これによって、三番瀬への処理場新設も、江戸川左岸で使用される大量の水を処理水(排水)として三番瀬に投棄する必要もありません。河川等自然への水循環と、都市での水の再利用が可能になります。下水道システム自身、安価に早期に完成できるのも大きな利点です。こうした国土計画のより深い部分にかかわる「見直し」を行い、「必要性」を検討すべき時機なのです。港湾や道路交通対策についても同様です。

  3.  自然との共生、(漁業をはじめとする)湿地の賢明な利用を求めるラムサール条約の精神にもとづいた、新しい三番瀬保全計画の立案と、谷津干潟を導火線とした、東京湾におけるラムサール湿地登録の拡大を実現してくださいますよう、御尽力をお願いします。

(1999年7月)






(注)この文書(要望書)は、7月28日の衆議院環境委員会委員の視察にあたり、大浜さんが各委員と環境庁宛に提出したものです。







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