三番瀬下水処理場の計画見直しで要望書

〜県に市民団体が代替案〜




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 東京湾の干潟「三番瀬」の埋め立て地に県が計画している江戸川左岸流域下水道の終末処理場について、「千葉の干潟を守る会」などの市民団体が4月16日、三番瀬を埋め立てない下水処理方法を求める要望書を県に提出した。
 県の計画は、江戸川左岸の8市1町の下水を集めて、最下流の三番瀬の埋め立て地で処理するというもの。要望書では、流域を上中下に3分割して、それぞれに小規模な処理場を建設すれば、埋め立てで広大な用地を確保する必要はなくなると代替案を提示している。
 処理場用地として都市計画決定している場所の地権者にかつて建設を反対された問題についても、用地の取得をもう一度働きかけるよう求めている。
 さらに現計画は過大な人口予測に基づいているため、適正な下水道計画を策定し直すべきと求めている。

(朝日新聞・千葉版、1999年4月17日より) 





1999年4月16日

 千葉県知事 沼田 武 様

千葉県自然保護連合 代表 岩田好宏
千葉の干潟を守る会 代表 大浜 清
市川緑の市民フォーラム 事務局長 佐野郷美
三番瀬を守る署名ネットワ−ク 事務局長 竹内壮一


江戸川左岸流域下水道計画についての質問及び要望

 千葉県の発展のために日頃よりご尽力いただき、ありがとうございます。
 さて、三番瀬埋立て計画について、現在、千葉県は縮小案を検討しています。当初予定されていた京葉港二期については先送りのような状態となり、当面、市川二期埋立て計画が焦点になっているのではないかと考えております。しかし、この市川二期埋立て計画も、ゴミ処分場予定地については、藤前干潟が保全される経緯の中で消え去り、第2湾岸道路も建設省が埋立てを前提としないことを公にしたので、縮小案を検討するにあたり、江戸川左岸流域下水道計画の終末処理場の問題がもっとも大きな問題であると考えています。
 この流域下水道計画は、阪神大震災以降、延長100kmにも及ぶことがある流域下水道計画そのものが、あるいは下水道本管の最下流部に巨大な終末処理場を建設することが必ずしも今後の都市基盤整備に好ましい形ではないということが明らかになってきました。一方、都市化の中で失われつつある自然な水循環を地域に回復することの大切さが指摘されきています。このような状況の中で、建設省はすでに流域下水道計画の推進については大きく方向転換していますし、国内には当初の流域下水道計画を分割し、すでに建設された下水道本管は生かしながら、規模の小さな終末処理場を複数建設するなど、計画を大きく軌道修正している地域も出てきています。
 そこで、三番瀬埋立て計画にも関連する江戸川左岸流域下水道計画について、私たちは貴職に対して次のような質問と要望を持っています。質問に対しては文書でお答え下さい。また、要望については十分検討され、第3回の計画策定懇談会が開催される前にどう検討されたかをお知らせ下さい。よろしくお願いいたします。


質 問

  1. 江戸川左岸流域下水道計画はすでに約2200億円が投入されていますが、もしこのまま計画通りに建設をした場合、あと何億円の資金の投入が必要になるのでしょうか?

  2. 第一終末処理場の規模については、過大な人口予測と過大な水道水消費量をもとに、非常に大規模な計画になっているようです。その点いかがお考えですか?

  3. 第2終末処理場が現在稼働しておりますが、この処理場の能力と流入水量から考えたとき、あと10年以上は第2終末処理場で十分に対応できると思うのですが、その点についてはいかがですか?

  4. 連絡幹線を利用し、江戸川左岸の水を印旛沼流域下水道に送り処理すれば、さらに時間的な余裕があると思いますが、いかがですか?


要 望

  1. かつて第1処理場として都市計画決定した地区は地権者や住民の反対で用地取得が困難になったと聞いております。しかし、その場所に現在「行徳富士」と呼ばれる残土の山ができてしまい、近隣住民も困っているようです。したがって、住民や地権者の考え方も大きく変化している可能性がありますので、用地の取得についてもう一度、ご尽力下さい。(終末処理場の規模を小さくできれば、この地区での用地の取得も十分可能と思います)。

  2. 江戸川左岸流域下水道は関宿から市川に至る大規模な下水道計画で、その結果関宿、野田、柏、松戸、市川など各市を流れる河川の水量の減少が心配されます。また、最下流でのみ下水を処理するために東京湾奥部の海域に常時窒素NとリンPが豊富な淡水が大量に流れ込むことによる三番瀬への影響も懸念されます。
     一方、水循環の再生が今後の街づくりには欠かせないコンセプトになろうとしています。そう考えると、他地域で行われているような流域下水道計画の根本的な見直し、つまり、すでに埋設した下水道管は生かしつつ、たとえば計画を3分割し、上流、中流、下流域にコンパクトな終末処理場を建設するなど、できる限り地域に水を戻して河川水の減少を防ぎ、三番瀬に負担をかけないような計画に変更できないでしょうか?
     たとえば、市川市の菅野処理場等を再整備し、将来にわたって活用することもできると思います。そうすれば、広大な用地も必要としないので、終末処理場の建設について埋立てを前提に考えずにすむのではないでしょうか?
     是非、そのような方向で計画を変更していただけるよう要望します。

  3. 第2終末処理場の能力を考えると、しばらくの間は第1終末処理場を建設しなくとも間に合うと考えています。したがって、今後、精度の高い人口予測等を行い、時間をかけて適正な下水道計画の策定と適正規模の処理場の計画を立てていただきたいと思います。したがって、すでに都市計画決定した地区もあることですから、とりあえず市川二期埋立て計画の中に第1終末処理場の用地を確保することを見送るべきであると考えます。

 なお、質問に対する回答は4月中に、要望に対する見解は第3回計画策定懇談会が行われる前にお願いいたします。





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