水循環の回復も考慮を

〜行徳可動堰改修で国交省江戸川河川事務所に要請〜



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 三番瀬を守る連絡会は(2011年)7月28日、行徳可動堰の改修問題で国土交通省江戸川河川事務所と交渉しました。


◆河口堰の部分改修はじまる

 行徳可動堰は市川市に位置します。江戸川と江戸川放水路(江戸川の一部)を仕切る堰(ダム)です。江戸川の河口近くに位置するため江戸川河口堰とも呼ばれています。
 この可動堰は、治水と利水のほか、塩分の遡上防止を目的に設置されています。建設から54年が経過し、施設全体が劣化しているため、今年3月から部分改修がはじまりました。


◆三番瀬の漁業と自然環境に大きな弊害

 この可動堰(ダム)は、三番瀬の漁業や生態系に大きな影響を与えています。
 それは次の点です。
  • 可動堰は普段は閉め切られていて、洪水時に開放されます。そのため、洪水時に大量の淡水、汚泥、ゴミが一挙に三番瀬に流入します。その結果、三番瀬の貝類は壊滅的な打撃を受けるのです。

  • 河川からの淡水(真水)の常時流入は干潟の成立条件です。これが可動堰によって断ち切られているため、三番瀬の自然環境は大きな弊害をこうむっています。


◆海の環境や食料資源も考慮を

 そこで連絡会は、
     「川と海をトータルで考える時代になっている」
     「三番瀬の環境改善策では、水循環の回復が重要な課題になっている」
     「利水や治水にだけに目を向けるのではなく、東京湾の環境を改善したり、食料資源(水産資源)を確保することもいっしょに考えてほしい」
     「具体的には、洪水時に淡水や汚泥などを三番瀬に一挙に流すことの是正や、三番瀬への淡水の常時導入ができないかどうかも検討してほしい」
     「三番瀬再生会議の江戸川放水路ワーキンググループでは、可動堰の脇に『魚道』を設置することも提案された」
 と要請しました。


◆「千葉県からはなんの話もない」

 事務所の回答はこうでした。
  • 可動堰の4キロくらい上流の地点で、東京都と千葉県が水道水を取水している。可動堰はこうした水利権と密接にかかわっているので、常時流すということはむずかしい。

  • 可動堰の脇に「魚道」を設置することについては、江戸川放水路の自然環境や水面利用、さらには三番瀬の海苔(のり)養殖への影響もでてくると思われる。それらとの調整が必要だ。さらに、いちばん肝心なのは、三番瀬再生事業を進めている千葉県の意向である。この問題について、県からなんの話もない。

 以上です。
 今回の交渉で、行徳可動堰をめぐる状況がかなり鮮明になりました。
 この問題は、千葉県知事の諮問機関である「三番瀬円卓会議」や「三番瀬再生会議」でもかなり議論になりました。そこでは、水循環の回復(淡水の常時導入)や、行徳可動堰の構造・運用方法の見直しが検討されました。また、再生会議の下部組織として設けられた「江戸川放水路」ワーキンググループでは、可動堰の構造・運用方法の見直しとあわせ、「魚道」の設置も提案されました。ところが、県はなんの働きかけもしていなかったのです。











行徳可動堰の改修・運用問題で国交省江戸川河川事務所と話し合い


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