三番瀬漁場再生事業のあり方で質問

〜保全団体が県水産局に〜



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 千葉の干潟を守る会、県自然保護連合などの三番瀬保全団体は(2009年)9月28日、三番瀬漁場再生事業の問題で県水産局に質問しました。
 保全団体が提出した8項目の質問についてやりとりしたあと、10月20日に水産局から正式な回答がありました。
 質問事項と回答は以下のとおりです。



【問1】
 沿岸漁業不要論を唱え、東京湾沿岸の漁業を次々とつぶした過去の県行政をどう反省しているのか。
    〔回答〕それは、県が埋め立てを推進していたときのことである。今は東京湾漁業の振興に重点をおいており、三番瀬の漁場環境をよくしたいととりくんでいる。

【問2】
 三番瀬漁場再生検討委員会の委員構成に疑問がある。住民代表の委員として、市川市の自治会代表(U氏)と、三番瀬円卓会議をボイコットしたO氏の2人だけを選んだのはなぜなのか。船橋市の自治会代表や自然保護団体の代表も委員に加えてほしい。
    〔回答〕市川市自治会代表のU氏は三番瀬再生会議の委員であり、漁場再生に知識があると判断した。O氏については、県のホームページでNPO委員を公募したら、O氏だけが応募した。

【問3】
 漁場改善策の基礎資料として使用している「漁業者からの聞き取り結果<漁場環境>」は、事実と違う点や疑問点や多い。そういう問題のある資料を元にした施策は漁場改善につながらないと思われる。三番瀬再生関連事業として実施されている自然環境調査などを活用すべきだ。
    〔回答〕たとえば、猫実川河口域について「全体的に流れが弱く、アオサの発生源」と記述してあるが、ほんとうにアオサの発生源になっているかどうかは今後検証したい。また、この資料が一人歩きすることをみなさんが心配していることについては、今後留意したい。今後は自然環境調査結果も活用したい。三番瀬市民調査結果も参考にしたい。

【問4】
 アサリ漁獲量の激減要因を究明する際は、三番瀬だけでなく、全国的な激減要因も究明すべきではないか。
    〔回答〕アサリ漁獲量の激減が全国的な傾向というのは認識しているが、減少要因は同じではない。

【問5】
 三番瀬のアサリ漁獲量の激減要因として、青潮や江戸川放水路からの淡水・汚泥の大量流入、下水処理場からの二次汚水処理水放流も指摘されている。この点をどう認識しているのか。
    〔回答〕青潮対策については、海洋観測をやっている。行徳可動堰の開放問題については、三番瀬再生会議がこの問題のワーキンググループをたちあげる。水産局も、そこに情報提供などでかかわっていきたい。二次汚水処理水放流の問題は、我々の方には声が届いていない。

【問6】
 三番瀬の漁場改善で緊急に求められているのは、猫実川河口域の覆砂(人工干潟化)などではない。優先すべき対策は、青潮や、行徳可動堰開放に淡水・汚泥の大量流入、二次汚水処理水放流などの弊害要因の除去であると思うがどうか。
    〔回答〕我々は総合的な評価を行いながら、漁場環境の改善をめざしている。再生会議との役割分担も必要だ。

【問7】
 三番瀬漁場改善検討事業として、平成21年度は耕耘、作澪(さくれい)、覆砂、地盤高調整、干潟造成、築堤の6項目について全国事例を調べることになっている。相変わらず土木工学的発想に偏重していると思うがどうか。
    〔回答〕漁場環境改善としてほかに有効な手法があれば、それらにとらわれずに幅広く検討していきたい。

【問8】
 三番瀬漁場再生検討委員会などで「流れづくり」が強調されているが、干潟の成立に不可欠な自然環境は潮流でなく潮汐(潮の満ち引き)である。猫実川河口域も、潮の満ち引きによって海水面の昇降が日々くりかえされ、海水交換が活発に行われている。この点についてどう考えているのか。
    〔回答〕潮の流れがよくないので、漁場が悪化している。その対策として流れづくりが必要と考えている。これは、海水交換をよくするためのものだ。

*          *

 以上です。
 10月20日の県回答の席上、保全団体は、「検討委員会の住民代表委員を県がホームページで公募したことは誰も知らなかった」と指摘しました。そして、委員の次回更新(2010年12月)の際は、ホームページだけでなく、ほかの方法でも公募の周知を図ることを要請しました。また、住民代表の枠を増やし、船橋市の自治会代表なども加えることも求めました。
 最後に、保全団体と水産局の間で次の2点を確認しあいました。
  • 三番瀬の漁場環境改善や漁業振興が大事という点は、県と保全団体の考えが一致している。したがって、そのあり方や手法などについて、今後も意見交換を行う。
  • 三番瀬漁場再生検討委員会の委員の定数増や選考などについて、要望書を提出する。





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