再生会議の見直しを通告

〜第31回「三番瀬再生会議」で県〜



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 (2010年)9月21日、住民参加型審議会「三番瀬再生会議」の第31回会合が浦安市内で開かれました。主な議題は次の3つです。

  (1)三番瀬再生計画(事業計画)案
  (2)ワーキンググループ(WG)報告書の検討
  (3)その他(再生会議の見直し)


県のやる気なさに批判続出
〜ラムサール条約登録促進などに関する評価案〜


 (1)については、2006(H18)年度〜2010(H22)年度の三番瀬計画(事業計画)の評価案を県が報告しました。
 県の評価によると、全12節67項目のうち、「概ね達成された」は30、「部分的に達成された」23、「ほとんど達成されなかった」34となっています。
 これらの評価について、委員から疑問や批判が相次ぎました。
     「『三番瀬を活かしたまちづくり』の項目は、『概ね達成された』となっているが、じっさいにはまったくすすんでいない。地元市と意見交換会を行っただけで『概ね達成された』としていいいのか」
 ──などです。

 とくに批判が強かったのは、ラムサール条約登録促進についてです。
 県の評価案は「ほとんど達成されなかった」です。その内容をみると、「三番瀬全体の取り組み(特に漁場再生の取り組み)が進展しないと、ラムサール条約への登録促進(その前提としての国指定鳥獣保護区特別保護地区の指定)は難しい状況です」と記されています。
 しかし、再生会議は「2012年の登録に向けて、2010年度中に合意づくりをめざす」ということを全員一致で合意しているのです。県の評価案は、これをまったく無視するものです。

 また、先の9月県議会の代表質問において、森田知事はこんな答弁をしました。
     「まずは、三番瀬の全体登録に向けて地元の意見を聞きながら取り組んでいく」
     「船橋地域の先行登録が可能であるかどうか環境省と相談していきたい」
 県の評価案はこの知事答弁もまったく無視するです。
 ですから、委員からは、県のやる気のなさに批判の声があがりました。
 また、傍聴者からは、「県議会での知事答弁を無視することは県議会軽視であり、議会制民主主義を否定するものだ」  「漁場再生とラムサール条約登録は相反するものではない」などの批判がだされました。
 県は、「だされた意見をふまえて評価案を見直し、次回の第32回再生会議(12月22日開催)で修正後のものを提案する」と答えました。


12月の再生会議で範囲を決定
〜ラムサール条約登録促進〜


 議題(2)では、「ラムサール条約」「グランドデザイン」「江戸川放水路」の3つのWGから報告書が提案されました。
 このうち、「ラムサール条約」WGの報告書の結論はこうです。
  • 引き続き三番瀬全体の登録を前提として努力する。
  • その状況を見ながら、12月の再生会議において、どの範囲で登録するのか決定する。
  • 先行(部分)登録の方針が仮に決定された場合にも対応できるように、先行登録部分のみでラムサール条約に示された国際的な重要な湿地を指定するための基準を満たしているかどうかについて、県はデータの整理・分析を同時並行で進める。
  • 行徳湿地の取り扱いについても検討し、地元市とも相談する。
  • 県は地元3漁協の理解を進める場づくりに努める。
 これが全員一致で合意されました。


再生会議の抜本的見直しを通告


 議題(3)の「その他」では、県が三番瀬再生会議を抜本的に見直すことを報告しました。
     「県は、行政のスリム化やコスト減などのために、既存の審議会などのあり方を抜本的に見直すこととしている」
     「三番瀬再生会議と関連委員会についても、行政が主体的に三番瀬の再生にスピード感をもってとりくめるものとなるように検討している」
     「三番瀬再生会議は、委員の任期が満了する12月で終わりにしたい。それ以降は、新しい推進体制で再生事業を推進したい」
     「新しい推進体制がどういうものになるかは、次回の最終の再生会議で説明する」
 要するに、現行方式の再生会議は解散するということです。
 これについても、委員から異論がだされました。
     「WGで時間をかけて議論したことが報告しっぱなしで終わりになるのなら、いままでやってきたことがムダになる」
     「継続性がなくなってしまう」
     「住民参加型の再生会議をやめたら、三番瀬の再生を幅広い視点で進めることができなくなる。縦割り行政で事業が進むことになり、かつての状況にもどる。弊害も大きい」
     「コスト削減が必要というのなら、委員報酬はゼロでもいいから、いまの形で存続させてほしい」
     「新しい体制は、再生会議のような“徹底した情報公開”で進めるのか?」
 県は、これらの疑問や意見に答えず、「次回の会議で説明する」と突っぱねました。


「三番瀬再生事業」のスピードアップをめざす
〜真のネライは第二湾岸道路建設〜


 以上です。今回の会議は、三番瀬をめぐる状況が大きく変わることを実感させるものでした。

 県がめざしているのは、なんとしてでも三番瀬に第二東京湾岸道路を通すことです。この道路用地は三番瀬で中ぶらりんになっています。三番瀬がラムサール条約登録湿地になると、道路を造れなくなります。開発もできなくなります。そのために、県などはラムサール条約登録をしたくないのです。

 県が言う「三番瀬再生」は、猫実川河口域で人工干潟を造成することです。その真の目的は、この海域に第二湾岸道路を通すことです。再生会議を見直して「新しい推進体制をつくる」というのは、人工干潟造成をスピードアップするための体制をつくるということです。

 第二湾岸道路を通すことが主目的だった101ヘクタールの三番瀬埋め立て計画は、2001年9月に堂本前知事が白紙撤回しました。それ以前の状態にもどる可能性が高くなりました。





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