三番瀬の生命力・復元力はすごい!

〜2008年9月三番瀬自然観察会〜



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 9月7日、恒例の「三番瀬自然観察会」がひらかれました。この観察会は、千葉県野鳥の会などが「ふなばし三番瀬海浜公園」前で20年以上も前から毎月第1日曜日にひらいているものです。約50人が参加です。

 今回も、ミヤコドリ、ダイサギ、ミユビシギ、トウネン、ウミネコ、キアシシギ、ダイゼン、ソリハシシギ、ミサゴ、ハマシギ、メダイチドリ、スズガモ、カワウなど、さまざまな野鳥を観ることができました。初参加の人も数人いて、歓声をあげていました。


◆ミヤコドリの渡来数は日本一
  〜昨シーズンは194羽の日本記録〜

 ミヤコドリは“三番瀬の顔役”です。全長45cm。市街地のいたるところでみられるカラス(ハシブトガラス、全長57cm)より10cmくらい小さい鳥です。くちばしが長くて赤いのが特徴です。比較的ハデな色彩なので、素人でもわかりやすい鳥です。

 潮が引き始めた頃、波打ち際に21羽がやってきました。穴の中にくちばしを深くさし込み、二枚貝などを盛んに捕っていました。

 案内者がこんな説明をしてくれました。
    「この21羽は、繁殖地に渡らなかったもの。もうすぐすると、たくさんのミヤコドリが見られるようになる」

    「ミヤコドリは、日本全体で500羽もいないといわれている。しかし、三番瀬は年々渡来数が増えており、昨年度は194羽を記録した。三番瀬は、日本でもっともミヤコドリの多い場所となっている。今年は200羽を超えるのではないかと期待している。」
 ミヤコドリはいちばんの人気者でした。すぐ近くにやってきた21羽を望遠鏡や双眼鏡で観たり、写真を撮るため、たくさんの人がやってきました。


◆「青潮に襲われてもエサが豊富にある。三番瀬はすごい!」

 私が関心をもっていたのは、青潮(あおしお)の影響でした。

 青潮というのは、海水中の酸素濃度が著しく薄くなり、海面が乳青色または乳白色に変化した現象です。  原因は、汚濁負荷の大量流入です。東京湾には関東地方約3000万人分もの生活雑排水が流れ込み、湾の浄化能力をはるかに超えています。これが青潮の根源です。

 今年の夏も青潮が東京湾や三番瀬を襲いました。
    《急な冷え込みと共に発生した東京湾の青潮が長居を続けている。7日目となった(8月)28日、船橋市潮見町のふなばし三番瀬海浜公園では、シオフキやアサリ、マテガイなど二枚貝の死貝が大量に見られた。貝のにおいにつられたのか、青潮から逃げてきたのか、この日だけで20匹ほどのアカエイも浅瀬にあがってきたという。
     船橋市漁協によると、湾奥の三番瀬付近は北西の風が吹き、青潮が抜けない状態が続く。酸素のない海水のため、ハゼやマゴチ、イナッコ(ボラの幼魚)など魚は海面に顔を出して泳ぐ棒立ちの状態で、鳥に次々食べられている。アサリなど二枚貝は8割近くが死ぬ可能性が出てきた。「風向きが変わったら調査するが、昨年より長引いており被害が心配だ」という。
     市川市塩浜、妙典地区などでは、魚介類の腐臭がきつくなっている。市環境保全担当には、住民から問い合わせの電話も入っており、市では、死んだ魚介類がたまっている江戸川を管理する国交省の事務所に死がいの回収を要請した。》(『朝日新聞』千葉版、2008年8月29日)
 この記事(HP)には、「ふなばし三番瀬海浜公園」前でアサリ、シオフキ、マテガイなどがたまって死んでいる写真も掲載されています。

 しかし、きょうの三番瀬は、そういう青潮の被害がほとんど感じられませんでした。たくさんの鳥がゴカイや二枚貝、稚魚などを捕りつづけていました。

  「青潮に襲われてもエサが豊富にある。三番瀬はすごい!」

 案内者がこう語ってくれたのがすごく印象的でした。そうです。三番瀬の生命力や復元力はとてつもないのです。
 「青潮対策のためにも、三番瀬に土砂を入れて人工干潟をつくるべき」ということを、一部のNPOなどが盛んに主張していますが、とんでもないことです。











最初に、三番瀬の概要などを説明




さまざまな野鳥に見入る参加者たち




ミヤコドリとウミネコ




“三番瀬の顔役”ミヤコドリ。
昨シーズンは194羽が確認された。




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