三番瀬への砂入れ実験計画を了承

〜第24回「三番瀬再生会議」〜



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 (2008年)6月13日、三番瀬再生会議の第24回会合が浦安市内で開かれました。

 議題の一つは「三番瀬再生実現化推進事業」です。
 この事業は、猫実川河口域(市川側海域)に土砂を投入して人工干潟をつくろうとするものです。そのための試験として、この海域に面する市川塩浜2丁目護岸の前面の数カ所に砂を入れ、生物定着と砂移動状況を確認します。

 じつは、9日開催の「三番瀬再生実現化試験計画等検討委員会」で県がこの提案をした際、何人もの委員や傍聴者から批判的な意見がだされました。
 新聞もこう報道しています。
    《試験案の「生物試験」は、護岸前の2カ所に、石を詰めたかごで横8メートル、縦10メートルの枠を作り砂を入れる。どのような生物が定着するかなどを調べる。「砂移動試験」は護岸前の3カ所に直径約10メートルの円形に砂を盛る。この砂に混ぜる蛍光塗料を塗った「蛍光砂」の動きで、波や潮流の影響で砂がどう移動するかを調査する。(中略)  検討委の委員や傍聴する県民らからは「試験を行った先の全体像が見えない」「より大量に砂を投入するような事業につながるのではないか」などの意見や質問が出された。》(『東京新聞』千葉版、6月14日)
 しかし県は、検討委で「了承された」として扱い、提案をそのまま13日の再生会議に提案しました。再生会議では、試験計画ということでほとんど議論されず、その実施が了承されました。


■人工干潟化に向け「一歩進んだ実験」

 この実験計画が再生会議で了承されたことは、猫実川河口域の人工干潟造成に一歩近づいたことになります。

 そのため、大西隆・再生会議会長(東京大学教授)はこう述べました。
    「護岸改修は、海と陸との連続性を象徴する事業だ。今後、砂を入れたり植栽をし、さらなる連続性の可能性をさぐるという、一歩進んだ実験が始まるということなので、私としてはそれを高く評価したい。ぜひよろしくお願いしたい」

■「あまりダラダラとやってはダメ」

 また、この日の再生会議に出席した堂本知事もこう述べました。
    「(三番瀬再生事業は)護岸の工事が進み、またいろいろな勉強会が開かれるなど、ここまで進展してきている。また、こういう会議が7年間も続けられ、情報公開ということで傍聴席も設け、そこに大勢の方が参加されている。このことに私は感動している。しかし、あまりダラダラとやってはダメだと思う」
 要するに、議論を重ねることは必要だが、ダラダラやってはダメであり、「三番瀬の再生」(つまり猫実川河口域の人工干潟化)の早期実現に協力してほしい──というのが知事のホンネなのです。


■本当のネライは第二湾岸道路

 しかし、何度も書かせてもらっているように、猫実川河口域は、三番瀬でいちばん生物相が豊かです。県の生物調査でも、動物196種、植物15種が確認されています。そのなかには、県レッドデータブックに掲載されている希少種も、ウネナシトマヤガイ、エドハゼなど11種が含まれています。
 まさに、ここは三番瀬の中でもっとも生物の多い海域であり、東京湾漁業にとっても大切な“いのちのゆりかご”となっているのです。

 それなのに、ここに土砂を入れて人工干潟にしようとしているのは、第二湾岸道路(第二東京湾岸道路)を通したいからです。
 この道路は、浦安・船橋・習志野・千葉の各市の埋め立て地に8車線の用地が確保されています。しかし、三番瀬で中ぶらりんとなっているため、このままではいつまでたっても道路が造れません。そこで、猫実川河口域をなんとしてでも人工干潟にし、その造成工事の際に沈埋方式(カルバートボックス方式)で道路を造ろうとしているのです。

 しかし県は、再生会議や県議会などでは「三番瀬再生と調和のとれた形で第二湾岸道路をつくる」と答えるばかりです。
 要するに、この道路に関する情報はいっさい出さないし、円卓会議や再生会議でもいっさい議論させないという“二湾隠し”をつづけているのです。
 そういう円卓会議や再生会議のどこが「先進的」なのでしょうか。呆れてしまいます。









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