「エコ商品」は名ばかりの鉄鋼スラグ

〜「残土・産廃問題ネットワーク・ちば」が学習会〜



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 鉄鋼スラグを問題にした学習会が(2008年)2月17日、千葉市中央区の「きぼーる」で開かれました。
 主催は「残土・産廃問題ネットワーク・ちば」(藤原寿和代表)、共催は「千葉県自然保護連合」(牛野くみ子代表)です。
 千葉県がめざす三番瀬の人工干潟化でも鉄鋼スラグが使われる可能性があることから、三番瀬保全にとりくむ5つの団体(千葉の干潟を守る会、三番瀬を守る会、千葉県野鳥の会、三番瀬を守る署名ネットワーク、市川緑の市民フォーラム)も賛同団体に加わり、それぞれのメンバーが何人も参加しました。

 講師は、鉄鋼スラグ問題にとりくんでいる井部正之さん(ジャーナリスト)と吉川三津子さん(ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク代表)です。


◆各地で環境破壊や健康被害

 井部さんは、「鉄鋼スラグはリサイクル品か産業廃棄物か─その実態に迫る」というテーマで、鉄鋼スラグの性質や、それが各地で環境破壊や健康被害をもたらしていることをわかりやすく話してくれました。

 たとえば愛媛県今治市では、塩田跡地に5万5000トンの鉄鋼スラグが埋め立てられて以降、沿岸海域では魚が浮き、カキやエビが死に絶えました。また、近隣の住民に目、鼻、のどの異常が多発したそうです。

 松山市では、住宅地の真ん中の資材置き場に鉄鋼スラグが積まれ、周辺住民が一様に目・鼻・のどの異常を訴えました。そのため、業者は鉄鋼スラグを撤去しました。

 このように、鉄鋼スラグは有害廃棄物です。しかし、「安全・安心なリサイクル製品」として宣伝されています。マスコミも、「新日本製鉄は鉄鋼スラブを活用したコンブの再生事業に乗り出す」(「日経ネット」2008.1.14)という記事を載せるなど、それを後押しするような状況もみられます。

 港湾浚渫土と鉄鋼スラグの混合による「干潟・浅場かさ上げ」も、経済産業省の補助研究事業として研究されているそうです。


◆「リサイクル」の現状を知らせないととんでもない世の中になる

 吉川さんは、地元の愛知県愛西市や飛鳥村などで野積みされた鉄鋼スラグから環境基準を大幅に超える鉛やホウ素などの化学物質が含まれていることが粕谷志郎・岐阜大学教授の調査で判明した問題などをくわしく話してくれました。

 吉川さんは最後に、「リサイクル製品」や「エコ商品」を売りにした鉄鋼スラグが道路舗装や海の埋め立てなどに使われていることについてふれ、こう言いました。
     「真の循環とは、環境負荷を少なくして回るものでなければならない。また、リサイクルは、やってよいリサイクルとやってはいけないリサイクルがある。リサイクルといわれるものの実態を多くの人に知ってもらわないと、とんでもない世の中になってしまうのではないか」
 講演のあとは、活発に質疑討論がおこなわれました。










鉄鋼スラグの問題を学習




講師の井部正之さんと吉川三津子さん








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