三番瀬再生計画が策定されないまま

 事業がどんどん進む

   〜第2回「三番瀬再生会議」の報告〜




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 (2005年)1月26日の夜、「三番瀬再生会議」の第2回会合が浦安市内で開かれました。議題は、「個別の検討委員会」の基本的な考え方や「平成16年度事業」などです。
 県は、三番瀬再生計画を策定しないまま、「先発事業」として「漁場再生調査事業」や「市川塩浜地先護岸改修調査事業」などを進めています。個別検討委員会は、これらの事業の計画などを検討する委員会であり、再生会議と切り離された組織です。
 第2回会合では、検討委員会のあり方や先発事業(平成16年度事業)について、県から説明を受けました。


●再生会議での県説明は事後報告

 三番瀬円卓会議が「三番瀬再生計画案」を堂本知事に提出したのは昨年1月です。計画案の提出後、県はただちに「三番瀬再生計画」の策定に着手することになっていました。また、再生計画を担保するものとして「三番瀬保全再生条例」を制定したり、「三番瀬再生会議」(円卓会議の後継組織)を発足させることになっていました。
 しかし、「再生会議」が発足したのは昨年末です。再生計画はいまだに策定されていません。また、条例については議会に提出されないばかりか、条例案を作成している気配もありません。
 その一方で、県は再生事業(調査)を昨年4月からはじめました。
 このように、事業はどんどん進んでいます。

 今回の会合で、大西隆会長はこう言いました。
「すでに事業ははじまっており、きょうの県の説明は事業報告になる」
 事業を説明した県も、次のように述べました。
「本来ならば事前に説明すべきだが、いろいろと事情があり、先行的に調査を実施している。だから、事後報告になっている」


●円卓会議の合意を無視して事業が進む

 県は、円卓会議で議論されたり合意されたことを無視しながら、事業を進めています。  たとえば、市川塩浜地区の海岸保全区域です。円卓会議では、海に張り出さないように保全区域を設定することが合意されました。しかし、県は、その合意を無視して、海に20〜23メートル張り出す形で区域を設定しました。これは、護岸改修の際、海に張り出して構造物(護岸)をつくるということです。また、海に土砂をいれて人工砂浜をつくるということも検討しています。
 この点については、再生会議の大西隆会長(東京大学教授)も、第2回会合で次のように述べました。
「円卓会議の議論では、海岸保全区域を陸の中に入れて設定するとなっていたのに、それが付け替えられて、前(海)の方に出てきた。また、円卓会議の議論では、護岸は緊急に修復することが必要となっていたのに、今はそうではなく、しっかりした護岸を造らなければならないとなった。親水性と防災の両方を満たすなければならないということだ」

 つまり、県は、陸側を使って護岸をつくるのではなく、海側に大きく張りだした形で護岸をつくろうとしているのです。
 その口実として盛んに持ち出されているのが、「防災」や「高潮対策」です。このままでは、三番瀬の生態系保全は二の次三の次になってしまいます。


●恐るべき情報隠し
  〜“形だけの住民参加組織”になる恐れも〜

 「三番瀬再生会議」については、“形だけの住民参加組織”とか“ガス抜き組織”などという指摘もされています。第2回会合は、そうした徴候がはっきりあらわれました。2点あげます。

(1)「漁場再生検討委員会」の委員構成などを知らせない
 第2回会合のテーマの一つは、「個別検討委員会」(個別事業の計画などを検討する組織)です。 県は、環境学習施設のあり方などを検討する「三番瀬環境学習施設等検討委員会」の設置を提案しました。
 これにたいし、後藤隆委員(公募委員)が、「いま、設置を考えているのは、学習施設等検討委員会だけなのか」と質問しました。そうしたら、県は「そのとおり」「護岸改修事業の検討委員会については、現在調整中」と答えました。
 県のこの説明は、まったくおかしなものです。というのは、すでに、「三番瀬漁場再生検討委員会」を発足させ、12月24日に第1回会合を開いているからです。
 この委員会は、「三番瀬漁場再生事業」の事業計画などを検討する委員会です。つまり、個別検討委員会の一つです。
 それなのに、それを再生会議にきちんと説明しないばかりか、委員会のメンバー構成もいっさい知らせないのです。再生会議の委員の多くは、「漁場再生検討委員会」がどういうメンバーで構成されているのかを、いまだに知りません。

(2)平成17年度県予算の説明もほんの一部だけ
 この日の再生会議では、県が平成17年度県予算を説明しました。


 三番瀬再生会議開催費用      130万2000円
 サテライトオフィス運営委託事業  664万1000円
 三番瀬自然環境調査委託事業    456万3000円
  総 額            1250万6000円


 これだけです。
 しかし、これは県の「三番瀬再生推進室」が執行する予算であり、「三番瀬再生事業」の一部です。
 県が力を入れている「護岸改修事業」(高潮対策事業)と「漁場再生事業」は、もっと多額のはずです。しかし、それがどれくらいの予算なのかは、まったく提示しませんでした。
 この2つの事業はすでにはじまっており、今年度は、護岸改修調査事業で5000万円、漁場再生調査事業で2241万円が使われています。平成17年度は、これ以上か、もっと多額の予算がついているはずです。
 それをいっさい説明しないのです。恐るべき情報隠しとしかいいようがありません。



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