人工海浜「海の公園」と自然海浜「野島海岸」などを見学

〜三番瀬保全団体〜



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 三番瀬保全運動をすすめているメンバーは9月23日、横浜市金沢区にある人工海浜「海の公園」と自然海浜の「野島海岸」などを見学しました。参加者は12人です。


■平潟湾の自然干潟

 一行は午前11時に京浜急行の金沢八景駅に到着し、まず、平潟湾の自然干潟を観察しました。
 ここは、4本の小さな川が運ぶ土砂が堆積してできた潟湖型の干潟です。そこをスコップで掘り、生き物調査をしました。ゴカイやケフサイソガニ、アラムシロ、コメツキガニ、ヤマトオサガニなどが確認できました。マハゼもいて、たくさんの市民が家族連れで釣りを楽しんでいました。
 天然のアサリもたくさんわいていて、大勢の市民がくま手で採っています。「アサリ屋のハマちゃん」とよばれている方が熱心にアサリを採っていて、ここの干潟についていろいろと話をしてくれました。
 つぎに、八景島を望む横浜市立野島公園の前面や野島水路に現れた天然干潟を観察しました。ここでも、たくさんの底生生物を確認しました。

■人工海浜の「海の公園」

 昼食後は、人工海浜の「海の公園」を見学しました。ここは、潮干狩りや海水浴場など、市民の憩いの場として、横浜市が1980年に造成したものです。
 海浜部は、千葉県の山砂110万m3 を用いて、平均勾配100分の1で水深3mまで造成したとのことです。砂はしまっていてかなり固く感じました。
 当然ながら、普段は海水を被らない砂浜部分は生き物がまったくいません。満潮に近い状態だったので、波打ち際も底生生物がほとんどみられませんでした。
 一方、アオサが大量に発生しており、その回収作業が実施中でした。
 ちなみに、三番瀬・猫実川河口域の人工砂浜化構想を打ち出している市川市は、広報紙にこの「海の公園」の写真を載せ、「千葉の山砂を使ってつくられた砂浜と干潟。海水浴に訪れる人も多く、親しまれる海辺になっています」と紹介しています。


■神奈川県水産総合研究所の工藤孝浩氏と
 「海の公園」の木村氏による説明

 人工海浜を見学した後、海の公園管理センターで人工海浜と自然海浜について話を聞きました。話をしてくれたのは、神奈川県水産総合研究所の工藤孝浩氏と、「海の公園」を管理している(財)横浜市臨海環境保全事業団の木村氏です。

 工藤氏は、平潟湾の自然干潟や人工海浜「海の公園」の特徴や、それぞれの違い、底生生物や魚の生息状況などについて説明してくれました。木村氏は、「海の公園」の歴史や管理状況、利用状況などをくわしく話してくれました。
 「海の公園」は、干潮時には立派な干潟が現れ、底生生物もたくさん生息しているそうです。アサリも高い資源量を維持しており、5月の連休は大勢の潮干狩り客で大賑わいになるそうです。その数は多い日は5万人に達します。
 アサリは当初、爆発的に増えたが、その1、2年後に多くが死んだそうです。その原因は餌のとりあいでした。市民が潮干狩りをするようになったら、それが間引きとなり、また耕耘にもなるため、アサリは驚異的な再生産力を維持するようになったとのことです。

 ここは砂がほとんどの流出しないため、砂の補給は必要ありません。しかし、アオサが大量に発生するため、その回収事業に年間2000万円を支出しています。
 野鳥については、きょうはほとんど確認できませんでした。この点について、木村氏はこう答えました。
 「時期によっては野鳥もたくさんやってくる。しかし、鳥の天敵となっているカラスやトンビがけっこう多いので、野鳥もなかなか飛来しにくい。カラスは、人が捨てたゴミをねらってやってくる。トンビはバーべキューの食べ残しをねらって飛来する。また、人が多いことも原因である」
 また、「市川市(千葉県)は、ここの人工海浜が成功していると言い、三番瀬の猫実川河口域に砂を入れて同じようなものをつくりたいということを広報紙などで宣伝している」と話したら、工藤氏は次のように答えました。
「ここの人工海浜は、地形が入り江になっているため、砂が流出しない。しかし、三番瀬の猫実川河口域は地形がまったく違うので、そこを人工海浜にしようとしても、砂が流出する。絶えず砂を補給しなければならないので生き物は定着しない。失敗する可能性が高い」
 時間を大幅に延長してもらい、午後5時まで二人にいろいろと説明していただきました。感謝!  たいへん有意義な見学会でした。








平潟湾の自然干潟を観察








「アサリ屋のハマちゃん」から平潟湾の自然干潟についていろいろと教えてもらいました。








横浜市立野島公園前面の自然干潟








人工海浜の「海の公園」








人工海浜「海の公園」の案内図








神奈川県水産総合研究所の工藤孝浩さんと、「海の公園」を管理している(財)横浜市臨海環境保全事業団の木村さんからたくさんのことを教えていただきました。













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