円卓会議無視の個別事業実施に批判

   〜第3回三番瀬再生計画検討会議〜




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 (2002年)4月17日、3回目の「三番瀬再生計画検討会議」(通称・円卓会議)が浦安市内でひらかれました。議題は、(1)三番瀬の再生の考え方、(2)県からの報告事項、(3)三番瀬海域において実施予定の事業、(4)小委員会、などです。


◆再生の考え方を各員が意見発表

 まず、三番瀬の再生の考え方について、各委員から意見が発表されました。市川側の塩浜地区(猫実川河口域)を埋め立てて人工干潟を造成すべきと主張している委員からは、「(猫実川河口域は)すでに死んでしまっているので、早急に再生計画をつくるべき」「円卓会議を何回ひらいても同じ。一日も早く塩浜地区の再開発に着手してもらいたい」「三番瀬はすでに地盤沈下した区域などで人為的に覆砂がされている。それでもあえて人工干潟の造成はダメとなのかどうかを議論すべき」「漁場修復のために人工干潟を造成すべき」などの意見がだされました。
 一方、「自然が相手なので、いまある海域はできるだけ手をつけるべきでない」「人間が好ましくないと思う生物も生態系にとっては重要であり、さまざまな生き物が生息するという多様な環境を保持することが必要」「埋め立てこそが三番瀬の環境を悪くした元凶である。したがって、再生というのなら、すでに埋め立てたれたところをできるだけ湿地にもどすべき。三番瀬の海域に手をつける場合は、きちんとした科学的な調査や手法にもとづいておこなうべき」「三番瀬は都市部でもっとも美しいところである。再生計画は、できるだけ自然の生態系を保全することを基本にすべき」「三番瀬について共通認識を持つために、まず、きちんとした調査をおこなうことが必要」「三番瀬の鳥の飛来数は全国トップクラスである。こうした現状の維持を最低限の目標にし、三番瀬の価値をできるだけ高めるようにすべき」の意見も多くの委員からだされました。
 今後、議事録をもとに各員の意見を整理し、再生の考え方をまとめることになりました。


◆「三番瀬と第二湾岸道の計画は同時並行で進めるべき」

 つぎは県からの報告事項です。大槻幸一郎副知事が、円卓会議の結論の取り扱いや、第二東京湾岸道路、下水道終末処理場の3点について県の考え方などを示しました。
 円卓会議の結論の取り扱いについては、「堂本知事が先の2月県議会で表明したように、円卓会議で議論された内容は最大限尊重することにしている」。第二湾岸道については、建設は必要としたうえで、「三番瀬再生計画に影響のないように進める。現段階では具体像は描けない」。新たな下水処理場建設については、「市川市本行徳の48ヘクタールで計画を進めている。地権者にアンケートを実施した結果、210人のうち158人から回答を得、129人から『協力する』という回答があった」「新たな処理場の放流先は、三番瀬でなく旧江戸川を予定している」などと述べました。
 この副知事の報告にたいして、何人からの委員から「三番瀬再生計画をつくった後に第二湾岸道を計画するというのでは、大きな制約を受ける。同時並行で進めるべきだ」など、強い批判がだされました。


◆円卓会議の議論と別個の事業実施に批判が噴出

 つぎに、前回会議で大浜清委員が問題にした覆砂などの「三番瀬海域において実施予定の事業」について、県から報告がされました。
 一つは、市川航路の浚渫(しゅんせつ)事業です。6月から3カ月間、航路を維持するために約2万立方メートルを浚渫するそうです。もう一つは、覆砂事業です。アサリ漁獲を回復させるため、木更津市海岸の小櫃川河口干潟(盤洲干潟)の浚渫土砂を船橋沖にまくそうです。覆砂面積は0.3ヘクタール、覆砂量は1500立方メートルです。
 この事業について、多くの委員からきびしい批判がだされました。「円卓会議の議論とは別個に、県がいろいろな事業を決めたり、実施するのは問題だ」「航路の浚渫は青潮の発生源を拡大する。過去の教訓を無視し、しかも円卓会議を無視して、県はなぜ航路浚渫などをどんどん進めるのか」「どうして、わざわざ小櫃川河口から土砂を運ぶのか。市川航路を2万立方メートルも浚渫するのに、なぜその浚渫土砂をまくことを検討しないのか」などです。
 風呂田委員は、覆砂について次のように指摘しました。
 「小櫃川河口干潟の澪(みお)を浚渫し、その浚渫土を同じ干潟にまくのはかまわないが、別の干潟(三番瀬)にまくのは好ましくない。三番瀬以外から土砂を運んでまくと、たとえばサキグロタマツメタガイがもちこまれる恐れも危惧される。アサリを食害するこの貝は、いちど持ち込まれたら、どんどん増え続ける。そうなったら、とりかえしのつかない結果になる。じっさいに宮城県では大きな被害がでている。したがって、覆砂の実施にあたっては、諸問題などを慎重に検討すべきだ」
 議論の結果、こうした問題を早急に小委員会で議論することになりました。


◆小委員会が4月下旬からスタート

 最後は、小委員会についてです。とりあえず「海域小委員会」と「護岸・陸域小委員会」の2つの設置がきまり、「海域」は4月26日に、「護岸・陸域」は5月連休あとに第1回会合がもたれることになりました。
 そして、次回(第4回)の円卓会議は5月26日(日)に決まりました。午前中に三番瀬を見学し、午後に会議がおこなわれる予定です。



第3回三番瀬再生計画検討会議(円卓会議)







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