成田で「三番瀬を描く展」

〜市野由美子ミニコンサート「三番瀬を歌う」も開催〜




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 東京湾に残る貴重な干潟・浅瀬「三番瀬」を埋め立てから守ろうと、保全運動にとりくむ人たちによる絵画展や写真展(「三番瀬を描く展」)が、(2000年)7月31日から8月19日まで、成田市の「アート茶房」で開かれました。
 最終日には、市野由美子(メゾソプラノ)によるミニコンサート「三番瀬を歌う」も開催され、大勢の市民が絵画・写真展やコンサートを味わいました。
 なお、「三番瀬を描く展」は、遠山元子さんたちが三番瀬のすばらしさを多くの人に知ってもらおうと開いているもので、これまで、千葉市や船橋市、東京都内などで開催してきました。今回、成田市で開いたのは、「三番瀬を知らない人がたくさんいる。成田でもぜひ開いてほしい」という強い要望があったためです。
 会場では、三番瀬埋め立て撤回を求める署名も集めました。署名は、「描く展」開催期間中の8月8日に25万人を突破しました。
 以下は、「三番瀬を描く展」の概要と馬込佳子さんの感想です。





《「三番瀬を描く展」の概要》


●遠山元子「三番瀬を描く展」
   期 間   2000年7月31日(月)〜8月19日(土)

●田久保晴孝、川西清子「三番瀬の写真展」
  〜鳥・人・プランクトン〜
   期 間   2000年8月14日(月)〜8月19日(土)

●市野由美子ミニコンサート「三番瀬を歌う」
   日 時   2000年8月19日(土) 13:00と15:00の2回

    音楽家たちが三番瀬への想いを作曲しました。
    その歌と「椰子の実」「浜辺の歌」など。

《会 場》
   アート茶房
     JR京成成田駅より2〜3分










最終日は、市野由美子さん(メゾソプラノ)によるミニコンサート「三番瀬を歌う」で大いに盛り上がった。
市野さんは、作曲家たちが三番瀬への思いをこめて作曲した「三番瀬の四季」や「三番瀬の発見」のほか、「椰子の実」「浜辺の歌」「ラ・メール」「誰もいない海」を熱唱してくれた。そして、「すばらしい三番瀬をなんとしてでも守りましょう」と訴えたあと、「暗いニュースがつづき、お先真っ暗な状況もあるが、子どもたちの明日を信じて歌います」と語り、「Belive(明日を信じて)」を歌ってくれた。
最後は、会場からのアンコールにより、全員で「三番瀬の発見」を合唱した。
若い人たちの参加も目立ち、「歌を聴いて涙がでそうになった」「感動した」「三番瀬を守るために何か手伝いたい」などの声が寄せられた。








「三番瀬を描く展」を開いた遠山元子さん。右の絵は、遠山さんが描いた「青潮の下で」。
この絵は、青潮の中で、貝が必死に卵を産み落として死んでいくという空想画だ。遠山さんは、「生き物が必死に命をつなげている様子です。わずかに残された貴重な自然(三番瀬)を守りたい」と語ってくれた。
また、遠山さんは、青潮の発生についてくわしく説明してくれた。千葉県の埋め立て地は海砂によって造成されたが、その土砂を採取した跡が巨大な穴となって残った。穴というよりグランドキャニオンと表現した近い。この巨大な土砂採取跡が東京湾の青潮発生の一因となっている。深い穴は潮の流れがほとんどないため、底の水は無酸素状態になる。東京湾中の海水が夏中温められた秋の初め、やませ(北東風)が吹くと、表面の水は冷たくなる。その冷たい水は下へ下へと深い穴の中まで沈み、代わりに穴の中の水が上がってくる。それは、きれいな青色の、まったく酸素のない水で、これが青潮の正体だ。
青潮がやってくると、魚も貝も、ヤドカリもカニも、必死で逃げる。少しでも酸素のある所へ、岸へ岸へ、上へ上へ。魚は口をパクパクさせて縦に泳ぐとのこと。岸辺も澪(みお)も、るいるいと死んだ魚、魚……。アサリも水を吹いて逃げる。でも、貝は逃げ切れない。そのとき、三番瀬中のアサリはいっせいに卵を産む。そして死ぬ。卵が青潮をやり過ごせば、「いのち」は続く。








馬込佳子さんの感想





 新聞の地方版で、三番瀬の絵画・写真展と市野由美子さんのコンサートがあると知り、成田に住んでいる私は夫を誘って会場の「アート茶房」に出かけました。
 三番瀬を守る運動は千葉県自然保護連合の機関誌などで知っていました。また、市野さんは、千葉合唱団に入団している私のボイストレーナーの先生です。
 市野さんの歌は、「椰子の実」「浜辺の歌」、そして三番瀬の運動から生まれた「三番瀬の四季」と「三番瀬の発見」でした。アコーディオンの「ないとうひろお」さんのシャンソン独奏が入ったあと、「ラ・メール」「誰もいない海」「Belive(明日を信じて)」と続き、浜辺の美しい情景にひたりながら心に響く声に酔いしれているうちに1時間が過ぎました。
 市野さんは、あいさつの中で、三番瀬を守る運動との関わりを話されました。そして、「写真展をするなら、三番瀬の運動から生まれた歌を聞いてもらわなくちゃ、おもしろくないでしょ」と、当たり前のように言われました。市野さんのこの言葉にたいへん感激しました。主催者の方に「なぜ成田で開いたの?」とお聞きしたところ、「県内各地でやっているんですよ」との答え。三番瀬を守る運動が幅広く、そしてきめ細かくすすめられていることに感心しました。

(成田市在住・馬込佳子)






アコーディオンは、「ないとうひろお」さん







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