“環境派”学者委員の発言に耳を疑う

〜第9回三番瀬再生会議〜


千葉県自然保護連合事務局


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 「第9回三番瀬再生会議」では、大浜清さんが、会場から再生会議の議論内容や運営をきびしく批判しました。
 そうしたら、大浜さんの発言に反論するかたちで、清野聡子委員(東京大学大学院助手、底生生物)が次のように述べました。
     「市民参加の三番瀬再生会議がまとめた再生計画案に、海に張り出す形で石積み護岸をつくることが盛り込まれている。私は、この護岸改修は自然再生という点からみればかなりきびしいと思っていた。しかし、私たち専門家は、市民参加で決まったことの範囲内で考えざるをえない。市民参加による、そうした決定がよかったのかということも考えてほしい。今回の護岸改修案は、自然再生という点からはきびしい内容になっている。“これではいけない”ということであれば、今後、市民から提案(代案)をだしてほしい。そうすれば、変更できる可能性もある」
 これには思わず耳を疑ってしまいました。3点述べます。


■事実と違う!

(1)清野委員は、海をつぶす石積み護岸に最初から賛成していた
 清野委員は、「私は、この護岸改修は自然再生という点からみればかなりきびしいと思っていた」と言いました。
 これは事実と違います。円卓会議を傍聴しつづけた方はご存知のように、清野委員は円卓会議で、海をつぶす石積み護岸建設に賛成しています。反対意見などはいちども言ったことがありません。

 2003年11〜12月におこなわれた三番瀬再生計画素案のパブリックコメントには、79件もの意見が寄せられました。その大半は、「石積み護岸建設+土砂投入」に反対するものです〈注〉
 これを議論した円卓会議でも、会場から石積み護岸建設に反対する意見が強くだされました。大浜委員も反対意見を述べました。
 しかし、こうした意見をまったく無視して、海をつぶす護岸改修が再生計画案に盛り込まれたのです。清野委員は、ひとことも異をとなえなかったばかりか、最初から賛成の姿勢でした〈注〉

(2)「市民参加で決まったから」はスリカエ
 ですから、「私たち専門家は、市民参加で決まったことの範囲内で考えざるをえない」もウソです。じっさいには、専門家委員こそが石積み護岸建設を積極的に推進してきたのです。
 また、「市民参加によるそうした決定がよかったのかということも考えてほしい」も、スリカエです。三番瀬にかかわる環境保護団体(市民団体)多くは、海をつぶす石積み護岸に最初から反対していたのですから、そんなことを言われるいわれはありません。

(3) 市民提案を無視しておきながら、「提案をだしてほしい」とは何?
 清野委員は、「“これではいけない”ということであれば、市民から提案(代案)をだしてほしい。そうすれば、変更できる可能性もある」と言いました。
 これは、清野委員がいつも自然保護団体に言っている言葉です。自然保護団体が三番瀬をつぶす公共工事を批判すると、口ぐせのように「それなら代案を出せ!」と言います。
 しかし、今回の護岸改修計画案にたいするパブリックコメントでは、何人もの方から提案がだされています。
     「千葉県のレッドデータブックに掲載されている絶滅危惧種が12種類も確認されている海域は、一部であってもつぶすべきでない」
     「直立護岸をいまのままの形で改修すればよい」
     「護岸工事の位置を陸側・市川市所有地側にセットバックした計画に改めるべき」
 などです。
 こんな提案をまったく無視しておきながら、「提案をだしてほしい」の発言には驚いてしまいます。

(2005年12月)






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