藤前干潟の改変(人工干潟造成)を

  否定した環境庁見解


千葉県自然保護連合事務局



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 東洋大学の風呂田利夫教授(海洋生物)が三番瀬・猫実川河口域の人工干潟化を盛んに主張しています。
 この件についてコメントさせていただきます。


●貴重な浅瀬の人工干潟化を環境庁が批判

 環境庁(現環境省)は1998(平成10)年12月18日、「藤前干潟における干潟改変に対する見解について(中間とりまとめ概要)」という歴史的な見解を発表しました。これは、藤前干潟の埋め立て中止に決定的な影響を与えたと言われています。
 その中にこんなことが書かれています。
     「干潟周辺の浅場は、干潟と一体となって、底生動物や魚類の高い生産性を維持する機能を有している。浅場を埋め立てることは、浅場から干潟に広がる一連の生態系を分断し、干潟の豊かな生物相にも大きな影響を与えることとなる」

     「現状で豊かな生物相を持ち、大潮時には多くのシギ・チドリ類等が集中するような良好な干潟を形成している干潟自体の嵩上げを行えば底生動物の量、多様性は、減少することはあっても増加することはなく、かえって貴重な干潟生態系の機能を損なうことになる」

     「仮に環境の質の低いところで実験を行うにしても、人工干潟が定常状態に達するまでに少なくとも5〜10年あるいはそれ以上の期間が必要であり、実験の評価にもこの程度の年月を要すると考えられる。また、一時的に底生動物が豊富になったように見えたり、一過的な底質の変化により特定の種が短期的に大量発生したりすることが過去の例においても見られるが、このような現象も一時的なものであり、いずれ底質環境が定まってくるに従い元の生態系以下の貧相な生態系となっていることにも留意する必要がある。仮に実験を何らかの形で実施する場合であっても、実験規模、期間、場所は、実験のコンセプトを良く検討した上で科学的に決定すべきであり、周辺浅場や干潟の生態学的評価もせずに貴重な干潟・浅場を大規模に使用して実験を行うことは、非常識の誹りを免れない」

 これは、三番瀬の猫実川河口域にそのままあてはまります。
 ところが、この環境庁の見解作成に委員としてかかわった学者が、三番瀬の浅瀬に土砂を入れて人工干潟をつくるべき、と声高にさけんでいるのです。
 いったいどうなっているのでしょうか。

(2005年6月)





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