三番瀬・猫実川河口域の近況

〜多くの生き物が生息している貴重な場所であることを実感〜


織内 勲



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●多くの生き物が生息していることを実感

 円卓会議で保全か再生かでたびたび議論がなされているところに猫実河口域があります。
 三番瀬の最深部にあたるここ猫実河口域は、唯一の細かいシルト泥状の干潟・浅海域で、実に多くの生き物が生息している貴重な場所であることを実感しています。
 (2003年)6月14日(我々4人のボートが河口から約200m地点で座礁、定点観測約1時間)、7月13日(8月26日、海域小委に調査速報提出)、8月29日(市民調査代表佐野さんがサンプリングしながらの泥中ウォーキングで腰痛再発)、9月27日(市民調査事務局青山さんが同じく泥中ウォーキング2時間の大奮闘)とハプニング続きの最近の調査会に、常連の竹川さん(干潟を守る会)、杉田さん(署名ネット)らとご一緒しました。
 これらの調査結果は近々円卓会議にも報告される予定ですが、目立った状況としては、多数のアナジャコの穴、シオクサ、ゴカイ、アナジャコやスナモグリなどの底生生物、大量のカキ(河口護岸と河口から約400m、浦安入船護岸から約200mのところに干潟のようになっている)、ホトトギスガイやシオフキ、アサリなど貝類、おびただしい数のカニ類、ハゼやボラの群れ(6月は稚魚、最近は大きいボラが水面から飛びはねている)、エイ(8月の読売新聞千葉版に河口のエイの群れが写真入りで報道)などの魚類が見られました。


●ハゼ釣り客でにぎわう

 ハゼなどの釣り人も、河口から湾岸道路下まで、週末は3〜50人、両岸に集まっています。「三番瀬ハゼを守る会」の山本さんは、今年のアサリの豊漁に驚いています。
 エサが豊富なこの地区には鳥類も多く集まり、最近数カ月、2〜30羽のカワウが蛎殻(かきがら)の干潟に定住し、完全に水没する夕方以外は常時みられます。また、調査中の9月27日12時頃、突然、数千羽の空を覆うカワウの大群が行徳湿地方面からわれわれの頭上を越え、日の出・明海方面へ飛び去りました。
 また、この日は猫に似た鳴き声のウミネコが多くにぎやかでした。6月には美しいダイサギやアオサギが間近の干潟でエサあさり、またかわいいコアジサシが何羽も飛来しては日の出のほうへエサを運ぶ姿が見られました。


●猫実川河口域はかなり良い状態

 三番瀬市民調査の会では、昨年3月から隔月または毎月、いろいろな調査をしてきています。猫実河口についてはとくにに力を入れ、いろいろな生物調査のほかに、底泥の状態を示す酸化還元電位も測定(毎回約20点程度)しています。
 こうした調査の結果、猫実川河口域はかなり良い状態であることが確認されています。このことは、実際にたびたび海に入って、いろいろな生物に接したり、底が泥でも海水はきれいで透明度も高いことに気がついたり、また、多数の鳥たちや釣り人が集まってきていることからも容易に理解されます。


●この海域の十分な現状把握と保全を第一に決めるべき

 円卓会議では、この海域の状態や、この海域をこのまま保全することについて、一部から疑問の声がだされています。しかし、円卓会議は、まず現状を十分に把握するとともに、この豊かで貴重な海域の保全を第一に決めるべきだと思います。そして、この海域や三番瀬全体、さらには東京湾のさらなる改善のために、猫実川の江戸川からの取水増量や流域内の植生、河口域の護岸の形態などの検討が進められるべきでしょう。

(2003年10月)   












猫実川河口域の市民調査。この海域は浅海域(浅瀬)だが、大潮のときは広大な面積の泥干潟があらわれる。干潟のあちこちで、ゴカイ、スナモグリ、マメコブシガニ、シオフキガイ、ムラサキガイ、ホトトギスガイ、アナジャコなど、たくさんの生き物を発見することができる。








7月の調査では、大関クラスのアカエイ8匹がボートに近づき、私たちを歓迎してくれた。座布団ぐらいの大きさだった。








ハゼ釣りもたくさんやってくる。(2003年9月撮影)












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