三番瀬のラムサール登録に向けて

〜再生会議WGが方針案を決定〜


公共事業と環境を考える会



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 ネックは市川2漁協の反対


 「三番瀬を守る署名ネットワーク」(田久保晴孝代表。約70団体が結集)はラムサール登録の署名集めを進めていて、現時点で11万5000を超える署名が集まっています。環境省も、ラムサール登録の有力候補地として三番瀬をあげています。
 しかし、登録がなかなか進まないのは、3つの漁協のうち、市川側の2漁協(市川市行徳、南行徳)が反対しているからです。そのために、県が登録手続きをしないのです。
 一方、船橋側の船橋市漁協(大野一敏組合長)は、2008年3月に臨時総会を開き、ラムサール登録賛成の決議をあげました。


2012年締約国会議での登録をめざす
〜2漁協の合意が得られないときは船橋側の登録を〜


 こうしたなかで(2010年)2月16日、知事の諮問機関「三番瀬再生会議」の下部組織である「ラムサール条約」ワーキンググループ(WG)の第2回会合が開かれました。

 議論の結果、第11回ラムサール条約締約国会議(ルーマニア)が開かれる2012年に登録をめざすことが確認されました。市川側2漁協の説得をつづけ、2漁協の賛成が得られないときは、反対者のいない船橋側の先行登録(部分登録)をめざすことになったのです。


 2010年度が勝負


 ところが、県は船橋側の先行登録にも消極的です。「船橋側の登録についても市川側2漁協の同意が必要」などと言っています。
 また、WGの委員(再生会議委員)が、「市川側2漁協が反対している真意を知りたいので、ラムサール登録に関する県と2漁協の勉強会にぜひ出席させてほしい」と言いました。ところが、県(自然保護課)はそれを否定です。理由は、「委員が勉強会に出席したり傍聴すれば、漁協が反発する」です。
 要するに、県は、委員を2漁協の幹部に会わせようとしないのです。
 「ラムサール登録が進まない元凶は県である。“2漁協の反対”はその口実に使われているだけ」という声もでていますが、ズバリです。

 ともあれ、「ラムサール条約」WGは良い案を決めてくれました。この案は今年6月開催予定の三番瀬再生会議に提案され、おそらくそこで承認されると思います。新年度(2010年度)が勝負です。


 市川2漁協が登録に反対する理由


 ちなみに、市川の2漁協はなぜラムサール登録に反対しているのでしょうか。2月16日開催の三番瀬再生会議「ラムサール条約」ワーキンググループ(WG)で県が配布した資料には、反対理由としてこんなことが書かれています。
  1. 覆砂をするなど、漁場再生が先である。漁場再生がされたあとならラムサール条約登録も考えられる。
  2. ラムサール条約に登録しても、たいした補償がない。
 「ラムサール登録よりも漁場再生が先」というのは、2漁協が一貫して主張していることです。2漁協の幹部らが考えている「漁場再生」の中身は、漁場を改善することではなく、市川側海域を人工干潟にすることです。漁場の改善を本気で考えているのなら、ラムサール条約登録に賛成するはずです。というのは、ラムサール登録と漁場改善はまったく矛盾しないからです。

 次に、「登録しても、たいした補償がない」というのは、県の説明によれば「ラムサール登録湿地になってもメリットがない」という意味だそうです。
 これだって、ラムサール登録湿地というブランドをうまく利用すれば、漁業振興につながるはずです。
 たとえば船橋漁協の大野一敏組合長は、それを盛んに強調しています。この日のWGでもこんなことを言いました。
     「“三番瀬は汚い漁場”とか“三番瀬の魚は食べられない”と思っている市民がけっこう多い。そういう風評を打開するためにも、ラムサール登録が必要だ。ラムサール登録をうまく活用すれば、三番瀬の漁獲物のイメージアップにつながる」
 そういう実例をつくるうえでも、とりあえず船橋側だけでも登録すべきというのは正論だと思います。

(2010年2月)






★関連ページ(ラムサール登録)

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