東京湾を救う道

〜江戸前の海で何が起こっているのか〜


公共事業と環境を考える会



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 (2008年)10月12日のテレビ朝日「素敵な宇宙船地球号」は、「中村征夫の江戸前海中散歩〜窒息する東京湾を救え」でした〈注〉。

  〈注〉概要はテレビ朝日のHPをご覧ください。
      ★テレビ朝日「素敵な宇宙船地球号」
         [第544回] 10月12日放送
        「中村征夫の江戸前海中散歩〜窒息する東京湾を救え〜」


■東京湾に異変が生じている

 あらましはこうです。
      「江戸前の海」(=東京湾)は、干潟が片っ端から埋め立てられたことなどにより、高度経済成長期に環境汚染が進んだ。しかし、埋め立てが一段落したあとは、水質もよくなりつつある。
     しかし最近、東京湾に異変が生じている。漁獲量が減り続けているのだ。原因は、生活排水に含まれる窒素やリンが大量に流入するためである。とくに東京都は、窒素やリンを未処理のまま東京湾に放流する古いタイプの下水道が多い。また、雨水管に汚水も流す合流式下水道が多く、降雨時には処理能力を超える下水を無処理で東京湾に放流している。
     こうしたことから、東京湾は赤潮が大発生して酸欠状態になり、魚たちが住みづらくなっている。
     他方で、生活排水からリンを取り出して農業用肥料に変える研究が始まり、実用化もはじまっている。果たして東京湾を救うことはできるのだろうか。
 以上です。

■環境悪化の主因は埋め立てと汚濁負荷

 この番組は、東京湾で現実に起こっている問題をえぐっていました。
 そうです。東京湾の漁業や環境に悪影響をもたらしている最大のものは、埋め立てや汚濁負荷の増大なのです。
 したがって、埋め立てはこれ以上絶対にすべきでありません。また、下水道を窒素やリンも除去する高度処理方式や、汚水と雨水を分ける分流式に切り替えるべきです。さらに、下水道が整備されていない地域では、下水道整備を優先して進めたり、合併浄化槽の普及に力を入れるべきです。
 ところが、下水道整備をとりしきっている国交省や関係自治体は、そういうことにはあまり力を注いでいません。
 たとえば三番瀬にかかわる千葉県や市川市、船橋市などの対応はヒドいものです。いずれも、下水道普及率が全国平均を下回っています。三番瀬や東京湾に未処理の生活排水を大量に流しつづけているのです。
 千葉県はまた、大雨時には、江戸川第二終末処理場の下水を未処理に近い状態で三番瀬の猫実川河口域に大量に放流しています。そのため、市川市の行徳・南行徳両漁協に多額の「協力金」を支払っています。


■右手で環境破壊、左手で「自然再生」

 千葉県はそんなことをしながら、「自然再生」をかかげて自然豊かな浅瀬の猫実川河口域を埋め立てて人工砂浜(人工干潟)にしようとしています。
 これは、右手で東京湾の環境を破壊しつづけながら、左手で「再生」という名の新たな破壊をはじめようとするものです。環境改善を願う人たちを愚弄するものです。
 そんな「自然再生」はやめるべきです。

(2008年10月)




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