政策の優先順位がメチャクチャ

〜三番瀬護岸改修に莫大なカネをつぎこむのはやめるべき!〜


公共事業と環境を考える会


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 ジャーナリストの日垣隆氏が『日刊ゲンダイ』(2005年7月8日)でこんなことを書いています。
     「今この国で進行している最も深刻な病は何か。それは第1に、政策の優先順位がめちゃくちゃになっていることである。景気対策、雇用増進、隣国との外交、談合疑惑の解明よりも、竹中―小泉の個人的意地が最優先されている。第2に、税金の浪費を本気で誰も止めようとしていない。これだけ毎日税金の無駄遣いが露わになり、年金制度の社保庁的私物化もバレ、公共事業の談合で膨大な税金を私物化してきた実態も日々明らかになり、その諸悪の根源は天下りである、という事実も国民が熟知するようになったというのに、言うに事欠いて『サラリーマンにがんばってもらうしかない』〈注〉だと」
    〈注〉  「サラリーマンにがんばってもらうしかない」というのは、サラリーマン大増税を打ち出した石弘光・政府税調会長の言葉です。



●三番瀬市川塩浜護岸の豪華改修に躍起

 そこで、政策優先順位の問題です。私たちは、公立小中学校の耐震改修などを放置したまま、三番瀬の市川側護岸(それも塩浜2、3丁目のみ)の改修を、優先的に、そして豪華にやろうとする千葉県を批判したいと思います。
 市川塩浜1〜3丁目の護岸で、いちばん危ないのは1丁目です。しかし県は、1丁目の護岸は改修する気がありません(ここは猫実川河口域と関係ないからです)
 また、3丁目は、比較的新しくつくられた護岸なので、いま改修する必要はまったくありません。2丁目も、本当に危ないというのなら、石積み護岸などつくらず、直立護岸の改修だけを短期間にやればいいのです。
 しかし県は、「防災」や「高潮対策」をうたい文句にし、2丁目と3丁目の護岸改修に躍起となっています。それも、莫大なカネをつぎこんで、何年もかけて、海に大きく張り出すかたちで石積み護岸をつくるというものです。
 これは、ムダであるばかりでなく、多種多様の生き物が生息している三番瀬海域(猫実川河口域など)をつぶすものであり、たいへんな自然破壊です。


●学校耐震化は5割以下で全国平均を下回る
  〜千葉県の公立小中学校耐震化〜

 7月9日の新聞は、いっせいに公立小中学校の耐震改修状況をとりあげました。たとえば、『朝日新聞』の見出しは、「学校の耐震化進まず/公立小・中やっと5割超」、『毎日新聞』は「公立小中施設 耐震診断、実施は56%/備え不十分 地域格差も大きく」です。
 全国の公立小中学校の校舎や体育館など約13万棟の耐震化率は、昨年度に比べて2.7%ポイント増の51.8%にとどまっています。都道府県別にみると、千葉県の耐震化は48.7%で、全国平均(51.8%)を下回って26位です。
 こんな状態でなぜ三番瀬の護岸改修に莫大なカネをつぎこむのでしょうか。それも、環境保護団体の反対を押し切ってまで、です。


●「三番瀬事業は1兆円規模」

 堂本知事は昨年、三番瀬保全団体のメンバーと懇談した際、こんなことを述べたそうです。
     「三番瀬事業はとてつもない大きな規模の公共事業になる。1兆円の規模である」
 その内容までは言明しませんでしたが、護岸改修(石積み護岸)や、「漁場再生」(人工干潟造成や漁港建設など)、さらには第二湾岸道路建設を念頭においているのだと思います。
 しかし、考えてみてください。これは、明らかに優先順位がまちがっています。三番瀬海域をつぶしてそんなものをつくるのは、ムダであり、環境破壊です。


●優先すべきは公立小中学校の耐震化率を100%にすること

 いま大地震や津波が発生したらどうするのでしょうか。公立小中学校は避難先となりますが、その肝心の避難先が危うい状態なのです。子どもたちもたいへんな危険な状態におかれています。
 したがって、「防災」を強調するのならば、優先すべきは公立小中学校の耐震化を早く100%にすることです。これは自明の理でしょう。
 繰り返します。三番瀬海域をつぶす事業に莫大なカネをつぎ込むのは誤りです。全国平均を下回っている学校施設の耐震化などを優先すべきです。
 堂本知事のアタマはどうなっているのでしょうか。

(2005年7月)






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