三番瀬円卓会議を振り返って


市川市 古井利哉



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 (2004年)1月22日に2年間におよぶ円卓会議が終了し、三番瀬再生計画案が堂本知事に手渡されました。
 その内容は総論に「海域をこれ以上狭めることはしない」「干潟の形成や多様な生態系は自然の回復力に俟つ」と謳い、自然保護団体関係委員の大多数の賛同も得たようであります。
 委員ならびに関係者各位のこれまでの労苦に感謝し、できあがった計画案の見事なまとまり具合に賞賛の念を禁じえません。
 しかし、本計画案をつぶさに見てまいりますと、一市民として素朴な疑問をいくつか感じるのも事実であります。
 代表的な問題点を3点掲げておきたいと思います。


【1】ラムサール条約との関係

 円卓会議、小委員会などで一部委員から発言があったにもかかわらず、ついにこの問題は最終段階に至るまで、主要議題に採択されることなく、結局、漁業関係者の賛成が得られないと言う理由で、先送りとなった。
 漁業関係者の誤解ないしは無理解によるものと思われるが、円卓会議はその誤解ないしは無理解を解く努力を怠り、ラムサール条約についての議論をする時間を十分に用意しなかった。
 これは怠慢であり、後継組織はこの反省をもとに、この問題を優先的に審議すべきである。


【2】塩浜2丁目の護岸

 「海域をこれ以上狭めない」と謳いながら、護岸イメージ図には14.75mもの石積み&砂浜が描かれている。
 「これは埋め立てではないから海を狭めることにはならない」と強弁しているが、詭弁以外のなにものでもなかろう。
 また、土砂を投入することが環境面で好ましい結果をもたらすと言う科学的根拠はいまだに示されておらず、この海域が地盤沈下しているという主張も事実に反している。
 市民の調査結果では、むしろ自然堆積が近年見られるという逆の結果がでている。


【3】第二湾岸道路の問題

 堂本知事は再三にわたり第二湾岸道路はつくるといっている。既に船橋側および浦安側の予定地を見ると、猫実川河口域を通す以外に建設の方法はない。
 「三番瀬に影響を与えない方法で」という提言がなされているが、高架式、海中トンネル方式のいかんを問わず影響を回避することは絶対に不可能であろう。
 だとするならば、円卓会議はこの問題から敢えて目をそらしたといっても過言ではない。後継組織は真正面からこの問題にとりくまねばなるまい。

◇             ◇

 以上、代表的問題点として3点を指摘しましたが、さらに付言するならば、提言のいずれの具体的とりくみにおいても「納期」が示されていないことは致命的であります。
 いかなる計画も納期が定められないものは、計画の名に値しません。なぜなら、具体的な事業に優先順位も納期もないとすれば、実行は無限に先延ばしすることが可能であるからです。
 かような懸念が杞憂に過ぎず後継組織が計画の優先順位と納期を明確に定めることを願ってやみません。

(2004年2月) 





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