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お別れ

先日、今まで3年間俺の職場に派遣で来てくれてた人がUPした。
彼はまだ21歳なのだが、引っ込み思案というか、声が小さいというか、自信の無さの塊のような人だった。
俺は一応彼の上司に当たるわけだし、これから先どこに行っても通用する社会人になってもらいたいとも思っていたから、結構厳しく指導した。

他人への尊敬を忘れないこと。
一人前の人間として堂々と振舞うこと。
努力の先に成功があるわけではないが、努力しなければ自分に自信は持てないこと。
色々な苦言を呈した。

彼はとても誠実な人で、俺はそれを高く評価していた。
だからいつも彼には、その誠実さを大切にすることも説いた。

俺の気持ちが通じたのか、彼は非常によく俺のことを信用してくれた。
俺がちょっとキツイ仕事を頼んで、大丈夫か?と尋ねると、彼は必ずこう言ってくれた。
「R8さんの指示ならなんでも従います」

最後の日。
彼が俺のところに来て言った最後の挨拶。

「僕はR8さんのおかげで人間的に成長することが出来ました。ありがとうございました」

彼はやっぱり小さな声で、恥ずかしそうにそう言った。

俺は嬉しいやら切ないやらで、やっとの思いでこう言った。
「今までありがとう。これからも頑張ってな」





でも心の中ではこう思った。
「俺がもっと素晴らしい人間だったら、もっと成長させてあげられたのにな。
ゴメンな」

 

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