如月美樹のこれまでの俳句
(1999〜2003)

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2007年の俳句

はじめに

「如月美樹」の名で活動するようになってからこれまでに、俳句総合誌などに発表した俳句をできる限り集めてみましたが、散逸しているものもあり、完全ではありません。
俳句は、上から順に古くなっています。タイトルをつけて発表したものはタイトルが太字になっていますが、そうでないもの(「自選3句」などと書いてあるもの)はタイトルなしで発表したものです。また、タイトルなしの自選句は、すべて旧作からの選句となりますので、作句年度と発表年度は一致していません。



自選3句
(『俳句界』2003年12月号)

じやじや馬に生まれつきたる髪洗ふ
台風の近づく紅を濃く引きぬ
時間外窓口雪の降りはじむ


自選5句
(『俳句研究年鑑』2003年度版)

立春の落ちてきさうな千社札
ひとしきり愚痴聞かさるる春火鉢
春しぐれ迷ひ箸して叱らるる
一見の客でありけりわらび餅
半畳の畳のうへの春愁


満月
(『俳壇』2002年10月号)

新涼の少し濡れたる他人の手
次々に皿を汚しぬ秋の蝉
うつぶせに乳房つぶして終戦日
満月の鎖骨に影を滑らしぬ
吐くときの息の長きを木の実降る


自選3句
(『俳句朝日』2001年12月号)

真夜中の冷たき鈴をもて遊ぶ
白襖閉めて極彩色の夢
水滴のひとつぶの音冴返る


浮遊
(『俳句研究』2001年10月)

桃の実の落ちるところを見てしまふ
古本に残る書き込み桐一葉
松茸の出てくるまでの真顔かな
言ひ訳は無用芙蓉の花ひらく
睡りても揺るる猫の尾野分来る
しばらくは歩く速さの赤蜻蛉
旋律のやや定まらぬ秋思かな
冷やかなシーツの海を浮遊せよ


俳句招待席
(『俳句四季』2001年4月号)

しやぼん玉弾けて空の広くなる
風鈴に覚めたる夢の行方かな
稲妻のそのひとすぢを見逃せり


自選3句
(『俳句朝日』2000年12月号)

鳥雲に入る逆らはず従はず
つつじが目印街を迷路と思ふなら
稲妻のそのひとすぢを見逃せり


ひとり遊び
『俳句朝日』2000年1月号)

毛糸編む星の地軸の傾いて
雪の夜のひとり遊びに使ふ指
着ぶくれて尻尾の跡のむづがゆき
山眠る磁石の指さぬ東西
白紙より生まるる十二月の影
まばたきの音冴ゆるまで沈黙す
冬の蝶二十世紀の端つこに


難問
(『遠矢』1999年9月号)

ががんぼの名を知りてより恐ろしき
風鈴に覚めたる夢の行方かな
夏痩の他人に押してもらふツボ
日焼せし腕の今夜の行きどころ
夏の果にて難問を頂戴す

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