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「釣りバカ日誌スペシャル」
1994年 106分 松竹
監督:森崎 東
原作:やまさき十三、北見けんいち
脚本:山田洋次、関根俊夫
撮影:東原三郎
美術:重田重盛
音楽:佐藤 勝
出演:西田敏行、三國連太郎、石田えり、富田靖子、加勢大周、西村 晃、谷 啓、清川虹子、加藤 武、戸川 純、山瀬まみ、田中邦衛、他
最初は
「男はつらいよ」
の(正月興行作品の)併映作であった本シリーズであったが、本作以降は単独で興行されるようになった作品で、今では松竹の看板作品となった人気シリーズの一本である。原作は「ビッグコミック・オリジナル」に連載中の人気マンガである。本作は「スペシャル」ということもあり、豪華キャストを集めてお盆の時期に単独公開された。(本作はシリーズ第7弾である。)
これまでのシリーズとひと味違って、骨太の人情喜劇となっている。これは本シリーズにおいて、本作だけが監督が違っている(他は全て栗山富夫が監督である。)ということ、更に松竹の新看板としてのお披露目のためであろう。
例によって、ダメ社員・浜ちゃんと、社長・スーさんの釣りバカコンビは健在だが、浜ちゃんの出張中に酔ったスーさんが浜崎家に泊まったことから、浜さんの愛妻・みち子さんとスーさんの不倫疑惑が持ち上がり、釣りバカコンビ最大の危機を迎えた...
Written By MEICHIKU
脱線メモ:「釣りバカ日誌スペシャル」
それまで「男はつらいよ」併映作として正月に封切られていた「釣りバカ日誌」が単独で、お盆興行に登場したのが本作。劇場へは「本当に新作か?」という問い合わせが多かったそう(実際、昔の松竹では、作品に困ると「男はつらいよ」の旧作再映などよくおこなわれていた)。この試みは、「釣りバカ」一本立ちが出きるか否かの試金石であったのであろう。ひとまずの成功に、その後「釣りバカ」は独立したシリーズとなり、「男はつらいよ」の併映作は「サラリーマン専科」となるのだが、渥美清の逝去とともに「男はつらいよ」が終焉することで、「サラリーマン専科」は定着することなく終わってしまった。
初めてのお盆興行に加えて、これまで全シリーズを担当していた栗山富夫監督に代わり森崎東監督が初めて本シリーズを手掛けた(本作のみ)。山田洋次の喜劇とはまた異なる「喜劇・女は度胸」などの松竹喜劇(登場人物がぶつかることから、当人は怒劇とも呼ぶ)で定評のある森崎作品だけあり、本作の「釣りバカ」、浜ちゃんが愛妻みち子さんとスーさんとの浮気を疑うというドロドロした面が面白い。「釣りバカ」版オセローとも言える本作で、オセローに疑いを吹き込むイアーゴにあたるキャラクターを田中邦衛が演じている。
富田さんが演じているのは、レギュラー佐々木課長(谷啓)の娘・志野である。
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