釣竿アンテナ 設置 
2002年11月に、念願のアイコム製アンテナチューナー「AH−4]を入手しました。
それまで、HFは超短縮ダイポールアンテナで運用していましたが、移動運用でフルサイズダイポールを運用するにつけ、いかにその短縮アンテナが、受け・送り共に劣っているのかを思い知らされて来ました。

もちろん、どだいフルサイズと超短縮アンテナを比較するのが間違ってはいますが、アンテナひとつでこうも結果が違うと、考えさせられます。

結果、アパマンハムでの究極のチョイス?であると言える「釣竿」+「ATU」を実現しようと思うに至りました。

AH-4を入手してから、釣竿アンテナの形態をノーマルなタイプにするか、デルタループタイプにするか、エレメントの長さはどうするか、設置はいかに行うか等、かなり色々と悩みました。
AH-4には、付属品として5D-2Vとコントロールケーブルが各5m付属している。しかし、はっきり言って5Dを付けるぐらいならコントロールケーブルの長さをもっと長く(7〜8m)して欲しい。4芯のケーブルなんて、田舎ではそう簡単に入手できません。
AH-4の蓋を開いた所です。CQ誌'02 12月号表紙のほうが良く分かるかも(笑)。
さて、AH-4は入手しましたが、建設には残りたくさんの物資が必要です。以下に簡単にリストアップします。
釣竿 近所のポイント&ペグでグラス竿5.4mを購入。6m台のグラスファイバーロッドは入手しにくい。約1300円
クロスマウント Yhooオークションにて、グラスファイバー工研のグラスファイバー製のものを入手。中古。約3600円(2個)
トロイダルコア Yhooオークションにて、小さめだが10個まとめて入手。中古。約4500円
電線 近くのDIY店で、平行2線コード3ミリφを6m、2ミリφを50m分購入。約2000円
その他 圧着端子、結束バンドなど
佐賀ではコアなんて入手不可能ですから多少高くても目をつぶってしまいました。なんだかんだで1万円以上かかってしまいました。
最終的にデルタループは、サイズが巨大になるので、物理的にも近所的にも設置は不可能と判断し、ノーマルな釣竿アンテナとする事に決めました。

ノーマルな「釣竿」+「ATU」アンテナは、垂直系のアンテナですから、良好な接地が必要です。
一昔前の鉄筋建物では、鉄製手すりが建物本体の鉄筋に溶接されている場合があるそうで、その場合は手すりが良好なアースになるそうです。
残念ながら我が家のベランダは、コンクリート壁にアルミ手すりがちょこんと乗っているタイプですので、手すりと鉄筋は、溶接されていない可能性が高く、かなり絶望的です。

実際、テスタで保安用アースと手すりの取付ネジの抵抗値を計測してみると、27〜28kΩもあり、アースとしては使用できない事が分かりました。

そういうときは、ATUのアース端子に、コールドエンド・エレメントとして長い電線を数本繋いでベランダに這わせるか、5mぐらいの電線を多数(20本以上)同様に這わせるかすれば良いそうです。
AH-4を使う上で一番怖いのはインターフェア。コアが小さいのでローバンドでの効果に疑問が残るが、取り敢えず給電線とコントロールケーブルにCMFを挿入しました。同時に、AC電源用に新たにCMFを製作し挿入しました。
実際、AH-4本体にはアース線はせいぜい3本ぐらいしか繋げません、そこで、本体から太い銅線2本で中間のアース結線ネジまで配線し、そこにコールドエンド・エレメントを23本繋げました。圧着端子も23枚になると結構な厚さで、4cmぐらいの厚みになります。その様はまるで昔の戦闘機のエンジンである星型エンジンのようになりました。右の写真はその全体像です。この後大きく2つのグループに分け、ある程度束ねました。写真中央左にある黒い塊は、ハトよけのビニールカラス(効果無)です(笑)。
実際に建設に入ります。まず、前の日にCMF類(給電線、コントロールケーブル、AC)を作り、コネクタのはんだ付けまで終了します。

一番大変だったのは、コールドエンド・エレメントを23本製作する事でした。

長い電線がこんなにたくさんあると、絡み合って女性の長い髪の毛の様でちょっと気色悪い感じです。
建設自体は、全てベランダ内での作業なので、落下事故の心配も無く、気が楽です。アンテナ本体も軽いし、さっさと終われました。

やはり、コールドエンド・エレメントの準備が一番大変でした。

クロスマウントと釣竿の結合は、必要最低限の強度までしかナットを締めていません。
なぜなら、きつく締めると竿が割れる恐れがある事、クロスマウント部で竿を横方向にスライド(水平方向に回転では無い)させないと、手が届かないので竿を伸縮出来ない事、締め付けをきつくしなくても竿には尻栓と言って一番末の端が太くなりキャップ状になっていてクロスマウントからは抜けないからです。

ホットエレメント終端部には、万が一に備えてコルゲートチューブで保護をします。
設置を終わった状態、まだ竿を伸ばしていない。通常はこのように縮めておかないと苦情がきそう。強風時にもこうすれば安心。
使用状態まで竿を伸ばした状態、5.4mの竿だけど、実際設置するとかなり長いという印象。銅線の重さによるしなりは予想より少なかった。
作業が全て終了し、実際に運用してみます。

マッチングは、3.5Mhz帯〜50Mhz帯まで、完璧に取れます。リグ内蔵のSWR計の数値ですが、全て1:1.0です。
正直驚きです。しかも、受信感度がけた違いに良いです。話になりません。

どうやら苦労した甲斐あって、コールドエンド・エレメントは良好に動作しているようです。

まだ、最大出力でのインターフェアの確認等は完了していませんので、最終的な評価はできませんが、ここまでの結果では「釣竿アンテナ恐るべし」と言うのが率直な感想です。