平成11年10月31日 「 コンサドーレ札幌 VS 川崎フロンターレ 」
【 厚別奇行 ・ 往路編 】
東日本縦断ドラえもん津軽海峡越え



 <10月29日(金)>

 21時半過ぎに出発。 本屋に寄って旅の間に読む「真田太平記」を購入。 仕事疲れのせいか、眠りそうになるのを必死にこらえながら新宿駅へ。 すでに「ムーンライトえちご」は入線している。 缶チューハイを3本ばかり買って列車に乗ると同時に飲み始め、列車がホームを離れると同時に寝てしまった・・・・・・・。


 <10月30日(土)>

 目が覚めると列車は駅に止まっている。 駅の時計を見ると、1時50分。 高崎駅を出発するのは1時30分だから貨物列車かなにかの通過待ちでもしているんだろうか。 身をよじって駅名を見る。 「倉賀野駅」。 次の駅は・・・・「たかさき」となっている・・・・・・・・・・。 ゲ・・・。 列車が遅れてやがる。 高崎駅に到着するのが1時ジャストだから、50分以上のの遅れかい。 眠気は吹っ飛び、時刻表とにらめっこ。 以降1時間遅れで行動した場合の計画を立て直す。 なんとかたどり着けそうだが体力勝負になりそうだ。 だが電車が動かなきゃどうしようもない。 1時間以上遅れたらもはやどうしようもない。 運に任せて、就寝。
 新潟駅の手前にて起床。 車内アナウンスでは定刻に到着するようだ。 どこでどうやって無理をしたんだか・・・・・。 列車は方向転換して終点・村上駅へ。 ここにきて何故か赤信号で止まり、結局5分遅れで村上駅到着。 待ち合わせの電車はすぐに出発。 左手に荒れ狂う日本海を望みながら酒田駅を目指す。 途中鶴岡駅を抜ける。 そういえば第3節の山形戦はここでやったんだよなぁ。 雪が降っていてさ。 敗戦した帰り道、今年は夢は見ちゃいけないのかな、と思ったもんだ。 鶴岡駅以降は未知の世界。 村上駅で乗車した時は、私と数人の旅行者だったが、旅行者はすぐに降りてしまい、徐々に通学の女子高生が乗ってくる。 ウトウトとしてしまい、大勢の人の気配に起こされる。 目が覚めると一両丸ごと総女子高生状態。 しかも東北弁(笑)。 こいつらがウルサイウルサイ・・・・・・。 途中駅から「総モーニング娘状態」となり声を合わせて歌っている(笑) なんというかまぁ・・・・・。

 酒田駅到着。 1時間の電車待ちとなるので改札の外へ出る。 なんにもない。 駅前には商店街があるんだけれど、8時30分という時間のためか静まり返っている。 しかもメチャクチャ寒い。 歩き回る気にならなかったのと、腹が減ったのとで、ひとまず食事をとることに。 駅弁は・・・・・まだ売っていない。 キオスクにパンぐらい置いてあるだろうと思ったが、なんにもない。 駅の外に立ち食い蕎麦屋があったので、ここで「山菜そば」を食べる。 東北北信越方面で立ち食いソバを食べると、汁が濃く非常にしょっぱい。 この店も例外ではなく、非常に味が濃い。 東北を旅している実感が沸いてくる。 駅前の銀行でカネをおろして、ノンビリと列車の動き出すのを待つ。

 9時41分酒田駅発。 ここから先はドアの開閉が全て手動の電車。 こういう旅行をしたことがない人知らないかもしれないけれども、冬が厳しい地方は駅に到着する度にドアが開閉されたのでは暖房の効果がないので、ドアは乗客が開閉する。 文字どおり手で開け閉めするタイプもあれば、ドアの横にあるボタンを押して開閉するものもある。
 そしてこういった地方に行くと、普通電車にも関わらず、停車しない駅もある。 周囲に誰も住んでいない駅なんぞはそれに当たる。
 この列車は「女鹿駅」に停車しないようだ。 女鹿。 おそらくは男鹿半島と対になっている地名なんだろうけれども非常に寂れている。 通過する瞬間に見るだけだったが、2両編成の列車がとまれるかどうかといった小さな駅であった。 ちなみにこの女鹿駅に最初に止まる列車は、なんと12時40分。 その後、17時・18時に列車が止まるだけ。 これでは人は住むまい(笑)

 11時39分秋田駅到着。 これで羽越本線走破。 ここでは待ち時間が少ない。 11時45分発「快速しらゆき3号・青森行」乗車。 運がいいのか悪いのか、今度は下校時間に重なり、再度総女子高生状態の列車。 それはすぐに解消され、真田太平記を読みながらノンビリと列車は進む。

 13時16分大館駅着。 ここで30分停車。 駅弁を購入しにいく。 結構大きい駅だったので、駅弁を楽しみにしていたのだが、なんと「鶏めし弁当」のみの1種類。 時刻表を見ても1種類しかない(笑) しょうがないのでコレを購入。 電車の中で食べる。 おおう。 なかなか美味しいじゃないか。 鶏めし系の駅弁は結構多いのだがこれは上位クラス。 オススメっす。

 13時54分大館駅発。 ここから電車はワンマン。 やはり都市部が近いせいか大きい家が目立つ。 ノンビリと外を眺めているうちに就寝。 気付いたら乗客が全員降りるところであった。

 15時40分青森駅到達。 津軽海峡越えの列車までは2時間以上ある。 駅から外の様子を窺うと巨大な橋がある。 なんだろうこの巨大な橋は・・・・・・。 ふむ、行ってみよか。 ひとまず駅の外に出て、通行人を眺める。 さすが東北の都市部だけある。 東京でもやたらと見かけるような厚底靴やらミニスカートで歩いている。 でも顔は非常に素朴(笑) しかもバリバリの津軽弁(笑) 若い人の会話は多少は分かるけれども、そこにおじいちゃんおばあちゃんが加わってくると、もはや完全に解読不能である。 面白いもんだなぁ、なんて思っていたら、お巡りさん登場。
 私の横に立つなり、「ここでモノを売っちゃいけないんだよ」と・・・・・・・。 どうやら「おしゃれ19号」に商売道具が入っていると思ったらしい(笑) 川崎市職員証を見せたが無論信じちゃくれねぇ(笑) まあ、どうにか解放してくれた。
 このまま留まっているのは余計怪しまれるので、大きな橋に行くことにする。 途中、道に売っていた「津軽りんご」を一つ買いポケットに入れて歩く。
 300メートルも歩けば、大きな橋の下あたりまでくる。「青森ベイブリッチ」というらしい。 橋の上まで自由に行けるらしいが、エレベーターは無く、階段。 「おしゃれ19号」を持って上までエッチラオッチラ行く気はサラサラ無く断念。 しかし、そのベイブリッチの下には「青森ラブリッチ」という小さい橋がある。 らぶりっちぃ? もしかして「ラヴ」と「ブリッチ」を組み合わせたのかぁ?(笑) どんな意図があった命名したんだぁ? 意図ぉ?
「若者よ! 若者のカップルよ!! 集え!! ここに集って接吻せよ!! 口を吸い合え!!!」
っていう感じかな(笑)
 ちょっとワクワクしながら行ったが、中学生が釣りをしているだけであった。 ラブリッチは桟橋のようになっていて結構長い。 おしゃれっぽい展望台まで続いているようだ。 そういう場所に行くのはイヤだ。 ラブリッチの半ばで立ち止まり海を眺める。 遙か遠くには海を挟んで山が見える。 なんか、「おお、我が故郷よ」という気分になる。 最初は北海道ってずいぶん近くに見えるもんだな、なんて思っていたんだが、今考えれば、下北半島なんだね。
 眼下の海を見る。 意外と綺麗だ。 たまにキラキラと魚が泳いでいるのが見える。 う〜ん。 糸魚川で見た海とは大違いだ。 なかなか良い海じゃねぇかい。
 ・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・う〜ん・・・・・・・。
 かああああああああああ。 ぺっ!!

 海は綺麗でも見る人の心がすさんでいたらこんなもんである♪
 今度は、元海峡連絡船・八甲田丸が係留されている埠頭へ。 途中、記念碑みたいなのがあったので覗いてみる。 とたんに流れる聞き覚えのある音楽。
 流れる歌はモチロン「津軽海峡冬景色」。 「津軽海峡冬景色歌碑」であった。 その歌碑を目で追いながら歌が終わるまでその場で立ちつくしてしまった。 妙に景色と合っていたんだよな(笑) 雪が降っていたらもっと情感が沸いただろうに(笑) しっかし、一曲終わるまでに、何組のカップルが俺の横を笑いながら通り過ぎていったんだろう(笑)
 埠頭のはじっこで、りんごをショリショリとかじりながら、暗くなってきた海と徐々に灯りが点いていく街を眺めていた。

 寒くなってきたのでひとまず駅に退散。 時間はある。 メインストリートを歩く事にした。 なんか民芸屋が多い。 これも東北特有なんだろうか。 意外と酒場も少ない。 どこにでもある退屈な街並みの様相であった。
 ふと、メインから路地に入ってみる。 何もない。 クリーニング店が一軒ある。 「クリーニングの行方」。 「クリーニングのゆくえ」ぇ?(笑) なんだろう? 高そうな服とか有名人の服とかがこの店に出されるとどこかに横流しにされるんだろうか(笑) それとも日本のクリーニング業界の今後を問いかける店なんだろうか? まあ「なめかた」と読むのが正常なんだろうな。

 青森駅に戻り、やることもないので改札を通ってホームに行く。 目的の列車はすでに到着している。
 目が点になった。 「ドラえもん海底列車」だ(笑) また俺に似合わない列車だこと(笑)
 ひとまず列車内に荷物を置いて、車内を見てみる。 そこかしこにドラえもんの道具の解説なんかが貼ってある。
 とある車両には、私の背丈ほどのあるドラえもん像なんかが置いてある。 記念写真とかを撮るんだろうか。 なんだかなぁ。 ドラえもんにはあんまり興味が無かったのでホームに降りて、立ち食いソバを食べる。 うわ。 しょっぱい(汗) もはや汁は飲めないぐらいになっていた。
 缶チューハイを持ち込み。 列車の動き出すのを待っていた。
 なにやら喜びに満ちた声を発する子供達の声が列車内に響き渡る中、18時09分青森駅を出発。 「ドラえもん海底列車」と銘打っているんだ。 車内放送もドラえもんなんだろうか。 でも結局車内に響くのは普通の自分に酔っているような野太い声の車内アナウンス。 でも車内に貼ってあるドラえもんをジッと眺めながらアナウンスを聞いていると、ドラえもんが野太い声で話しているようで面白かった。

 やがて列車は、長いトンネルに入る。 お、青函トンネルだ。 これを抜ければ・・・・・・・・。
 抜けた!!!!
 心の中で叫ぶ!!

 ぐっといぶにんぐ!! ほっかいどぉ!!!
 夢と希望の大地!! ほっかいどぉ!!!!
 北海道と本州は
 本当に一本のレールでつながってるんだぁぁ!!
 くうおおおおおおお!! 感動だ!!



 妙に感激しまくっていたら、車内アナウンスが教えてくれた。
 「え〜、まもなく津軽今別ぅ。 津軽今別ぅ。」
 まだ、青函トンネルではなかったらしい。

 今度はホントに青函トンネルに入った事を車内アナウンスが教えてくれた。
 延々とトンネルが続く。 一瞬、駅っぽいのが通り過ぎる。 竜飛海底駅だったらしい。
 しばらく行くと、一瞬、駅っぽいのが通り過ぎる。 吉岡海底駅だったらしい。
 わずか30分ちょいで海底トンネルを抜けてしまった。
 さっきメチャクチャな感動をフライングしてしまったので、悲しいかな感動は薄かった。

 20時39分、函館駅到着。 駅前は・・・・・。 もはや開いている店はない。 おしゃれ19号をコインロッカーに押し込み、街を歩く。 歩く歩く歩く。 呼び止められる。 またもや職務質問(笑) 旅行中に海峡を挟んで職務質問をくらうのは私ぐらいだろう(笑)。 結局、函館の街をたいして堪能することなく、時間だけが過ぎていった。
 くやしいので、函館で「本場・長崎ちゃんぽん」を食べる(笑) 函館ラーメンを食べりゃいいのによ(笑)
 22時。 函館駅に戻り、おしゃれ19号を引っぱり出し、待合室へ。 ホームレスっぽい人に話しかけられる。 適当に相手をしていたら、やがて席を離れ、誰かとケンカを始める。 警察がくる。 そんな函館の夜。

 22時50分頃。 ホームに行く。 すでに目的の「ミッドナイト」は停車している。 どうやら乗車できるようだ。 外は風が強く非常に寒かったので乗車してノンビリしていた。
 切符を眺めていて気がついた。 「武蔵中原→ニセコ」。
 チョット待て?
 ミッドナイトは室蘭経由。 ニセコは通らない・・・・・・。 しまった、買い違えた・・・・・・。
 通りかかった車掌さんに聞いてみる。
 すると車掌さん。 「差額もたいしたことがないし、札幌で自動改札に通せば通っちゃうからそのまま旅を続けてください」といって「ニカッ」と笑った。

 前歯が2本とも無かった。