第1回目    がんについて学ぶ

    
自分の体の構造と機能について知る






















がんとがんの治療について

がんとはどのような病気か
1.無限に細胞分裂を繰り返す
2.腫瘍を形成する
3.周囲に浸潤し、遠くに転移する
*浸潤:近くの臓器に影響する(乳がん→胸の筋肉、肺がん→気管支)
*転移:血行性(血液循環を通る)
4.分化が途中で停止している

がんはどのようにして発生するのか
*現在でもその発生の全てが明らかではないが、以下は一部の有力な学説である
放射線       紫外線     化学物質      ウイルス
                   ↓

    ・遺伝子の一部が変化
    ・遺伝子の一部が異常に増殖
    ・がんを抑制する遺伝子が破壊、欠損
                   ↓

           遺伝子が変化=がん化


がんに関する基本的な知識

がんの種類 
(一般的にがんといっているのは癌腫と肉腫を含み、専門用語では悪性腫瘍という)
悪性腫瘍

癌腫(がん) 皮膚、粘膜、腺等
上皮細胞にできるもの
皮膚がん、喉頭がん、咽頭がん
舌がん、肺がん、胃がん、大腸がん
肝がん、膵がん、膵ラ島腫瘍、
甲状腺腫瘍、副腎皮質腫瘍、
睾丸腫瘍、前立腺がん、卵巣がん
子宮がん、乳がん、腎がん、
膀胱がん、その他
肉腫 結合組織(組織を結合させる)
骨、筋肉等上皮細胞でない部位にできるもの
悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、
骨肉腫、軟骨肉腫、血管肉腫、脂肪肉腫
軟部肉腫、腺維肉腫、平滑筋肉腫
横紋筋肉腫、神経肉腫、ユーイング肉腫、その他

がんの分類

同じような病名でもそれぞれ細かい分類があって治療方針が異なります。

扁平上皮がん
  特徴:皮膚の組織である扁平上皮という細胞と同じ種類の細胞から成り立っている
  部位:肺(特に肺門部)、皮膚、口腔、舌、食道、子宮頚部等

腺がん
  特徴:粘膜組織や粘液を送り出す管など分泌を主な働きをする腺細胞が集まっている
  上皮に発生
  部位:肺(肺野部)、胃腸管、膵臓、胆道系等、乳腺、子宮内膜、甲状腺

がんの分類はがん細胞の深さ、成熟度等多くの方法で分類されています。

がん治療の経過

 発見→診察→検査     胸部レントゲン写真、MRI、胃透視、注腸、CT、気管支、
                  胃、大腸内視鏡、超音波検査、病理検査、血液検査

 診断、治療方針決定

          治療方針を決定するときにみるもの
          ・がんのある位置(その部分に初めて出来たのか、転移なのか)
          ・がんの大きさ
          ・がんの細胞のタイプ
          ・がんの転移の有無
          ・リンパ節転移の程度 
          ・患者さんの体の状態(心臓の機能、肝臓の機能、腎臓の機能等)
          ・患者さんの希望
                      

 

ガンの治療について
 <がんの3大治療>
      
外科療法
化学療法
放射線療法

 <がん治療の種類>

 全身か局所か

 ・全身的な治療→化学療法
     #全身的な効果
 
 ・局所的な治療→手術療法、放射線療法
     #治療した部分の効果


 様々ながんの治療法  

局所療法 全身療法
手術療法
放射線療法
温熱療法
凍結手術
レーザー治療
化学療法
内分泌療法(ホルモン療法)
免疫療法

 がんの主な治療法は、手術療法、化学療法、放射線療法です。
 いくつもの治療法を組み合わせる場合もあります。

<手術療法について>

 癌以外の病気の手術と違って、周囲のリンパ腺等を切るため、広い範囲の手術と
なります。
 機能回復のために手術後にリハビリテーションを行います。

<化学療法>

<抗がん剤の副作用とは>
  がん細胞は正常細胞と似ているため癌細胞の治療を行うためには正常細胞の
成長を止める働きがある

即時性(24時間以内)
   吐き気、嘔吐、心毒性、アレルギー、腎障害、肝臓障害、皮疹
   局所の壊死、電解質異常
早発性(24時間後〜3週間)
   白血球減少(顆粒球減少)、血小板減少、脱毛、口内炎
   腸管麻痺、下痢 
遅発性(2週間〜1ヶ月)
   貧血、聴神経毒性、末梢神経障害、肺線維症、心筋障害
   腎不全、肝障害、色素沈着


多くの副作用の中で
化学療法を受ける患者さんにとって辛い症状の順位

  1.嘔吐
  2.嘔気
  3.脱毛
  4.治療に対する不安
  5.治療時間の長さ
  6.注射による不快感
  7.呼吸速拍
  8.全身倦怠感
  9.睡眠不足
 10.家族に対する影響 

 副作用の出方は、人によって異なります。副作用の出方と治療の効果とは
関係ありません。
 つまり副作用が強いから効果があるとか、副作用が弱いから効果が無いと
いうことはありません。
 吐き気などは、心理的影響も大きいと言われています。
 (まだ何もしていないのに、点滴のセットを見ただけで、気持ち悪くなる人もいる) 


化学療法      
   抗がん剤の副作用は、使用する抗がん剤や患者さんの体調によって様々です。

副作用別化学療法剤

副作用 薬品名
吐き気 シスプラチン、エンドキサン、アドリアシン、カルボプラチン
ダウノマイシン、イフォマイド、キロサイド、ナツラン、他
脱毛 アドリアシン、エンドキサン、ダウノマイシン、エトポシド
ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン
口内炎 5Fu、アドリアシン、キロサイド、メソトレキセート、ダウノマイシン
ビンブラスチン、ビンデシン、ビンクリスチン、ブレオマイシン、
マイトマイシン
下痢 メソトレキセート、アドリアシン、5Fu、イリノテカン
便秘 ビンクリスチン
血液への
副作用
エンドキサン、アドリアシン、ダカルバジン、キロサイド、
ダウノマイシン、マイトマイシン、サンラビン、ブレオマイシン、
エトポシド、ビンクリスチン、他
腎臓障害 シスプラチン
肺の副作用 プレオマイシン
手、足のしびれ ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン
心臓障害 アドリアシン
色素沈着 5Fu、プレオマイシン



<放射線療法>

 高度の機能を持つ装置によって行う治療です。
 
 腫瘍の部分だけに放射線をあてるように工夫しています。
 正常な部分にできるだけあたらないようにする為、マジックで印をつけたり、
マスクをかぶったりしています。

 患者さんに合わせて、放射線をあてる部位や、量、回数が計画されています。

 放射線を照射する部屋は、放射線が外に漏れないように特殊な作りになっています。

 放射線をあてた所は、軽いやけどをおこしたような状態になることもあります。
 

放射線療法の副作用

放射線感受性の違いが、正常な細胞、組織に対する影響に大きく関わり、副作用の
発現時期に影響する
食欲が低下する等の副作用がでることもあります。


高感受性
  造血臓器(骨髄、リンパ組織)、生殖器臓器、腸管粘膜上皮膚、水晶体
中等度感受性
  唾液線、肺、尿細管、口腔、気道、食道等の粘膜、角膜、皮膚
低感受性
  骨、軟骨、筋肉、甲状腺、下垂体、副腎等



ガンとのつきあい方 
  

     病院の勉強会の内容をかいています。
     がんとのつきあい方をみつめ、前向きに生活していく姿勢を強めていきましょう。
第1回目
がんについて学ぶ

第2回目

自分の気持ちを見つめ、心身の活気を保つ
    (自分の気持ちを理解し、自分お気持ちを他の人に伝える方法を知る)


第3回目
毎日の健康状態に対応する・食事についての問題
医師とのコミュニケーションの取り方・医師によく質問される項目
ホスピス・緩和ケア病棟はどんな所?
第4回目
心身を健康に保つために(軽い運動)