
59.展望台のある野口家

大工さんの引き留め策として設計された展望台
| 思川駅近く栃木からの電車がスピ−ドを落とすと、車窓の左手に広大な屋敷が現れる。木々の間から、屋根のてっぺんに一風変わった建物がのぞく。地元の人が「展望台のあるいえ」と呼ぶ野口家だ。 大正12年(1923)に新築工事が始まったが、大きな家だけに大工さんも多く仕事も遅々として進まない。そんなとき、あの関東大震災が起こり、大工さんたちは復旧のため東京へとかりだされてしまう。 あの瀟洒な建物は大工さんの引き留め策として設計された。変わった建物づくりなら、やり甲斐もあるだろうという思いからだ。 6畳の小さな部屋からは富士も見え、花火大会では特等席となる。 |

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