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66.蛍橋

昭和の初め、暗闇にホタルが渦を巻いて柱のように舞った

 「蛍橋」は中小学校から南へ100mの上泉と下河原田の境界でもある巴波川に架かっている。この地はかつて本沢河岸と呼ばれ、舟運が盛んだった。
 初めて橋が架けられたのは大正11年(1922)のかと。木製で「本沢橋」と呼ばれた。その後、昭和2年(1927)4月にコンクリ−ト橋に架け替えられ、ホタルの名所にちなんで「蛍橋」と名づけられる。現在のものは昭和9年の河川改修で誕生。長さ46m・幅5.5m。
 岸辺にヨシやアシが密生、柳やハンの木も茂り、ホタルが住むのには絶好の条件を備えていた。
 昭和12年(1937)頃までホタル狩りも盛んで、3軒の料理は屋形船を出したという。「ホタルが密集して飛び交うと、ホタル柱が立った。渦を巻きながら闇に舞う様子はすごかった」と古老は昔の風流を懐かしむ。
 子供たちは麦ワラで籠を編み、ホタルを追った。歌の文句にもあるようなホタルの好きな甘い水は、いったいどこへいってしまったのだろう。


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