2008.3.4更新

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ソーシャルスキルトレーニング絵カードの
使い方のヒント

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連続絵カード(A)

この教材では、「場面の認知と予測と対処 」の力を育てる事を目標にしています。

絵から、如何にその場の情報を取り込め、認知ができるか。
場の認知ができたら、それと、今までの知識を重ねて、今後の展開をどう予測するか。最後に、その状況から脱け出す為にはどのような対処が必要か。


現実の生活の中では、様々な情報が溢れ、その中のどこに視点を合わせれば良いのか迷う子も多いと思います。
だからこそ、そういう子たちの中には、情報を整理し、焦点化した「ソーシャルスキル絵カード」の学習が必要且つ有効な子が存在するわけです。


この後には、ロールプレイングや実生活の中での情報の読み取りという練習という段階が必要になってくる子もいます。

しかし、この教材で対処法を”教えよう”と意識しすぎると却って逆効果になる事もあるかもしれません。

とにもかくにも、絵を道具にしてお話をしてみてください。遊んでみてください。
情報を絞った割には遊びの要素も入れてあります。指導者との会話を楽しんだり、表情の読み取りをしたり等にも活用できると思います。


初めから、絵カードを並べてお話作り、文作りに使うという方法もあります。
最初の2枚は指導者が説明して、子どもには対処法を考えさせるという使い方も可能です。


学校生活や、日常生活に頻繁に出てくる場面が多いので、一人ひとりのニーズに応じて様々な使い方が可能だと思います。

連続絵カード(B)

この教材では、「時間的、空間的な文脈の中での場面や相手の気持ちの認知」の力を育てる事を目標にしています。
過去の出来事との関連を考えながら場の状況を認知し、そこに自分のもつ情報を重ね合わせながら、その場にいる相手の気持ちを推し量る。


これも、現実の生活の中では、様々な情報が溢れ、その中のどこに視点を合わせれば良いのか迷う子も多い課題です。
情報を整理し、場面を焦点化した絵カードの使用で、相手の気持ちを推し量る余力が生まれるのではないかとも考えます。
勿論、ここでも、この後には、ロールプレイングや実生活の中での般化練習が必要です。


この教材も、絵を道具にしてお話をしてみてください。一緒に遊んでみてください。
指導者との会話を楽しんだり、表情の読み取りをしたり、絵カードを並べてお話作り、文作りに使うという方法もあります。


学校生活や、日常生活に頻繁に出てくる場面も多いです。どうぞ、一人ひとりのニーズに応じて様々な使い方を工夫して使用してください。

連続絵カード(C)

この教材では、「 常識や社会的に許される範囲の行動の認知」の力を育てる事を目標にしています。

常識や、社会的に許される範囲の行動が、自然のままではなかなか身に付かない子どもたちがいます。つまり、その一つひとつを、その都度、そして何度も教えていく必要があるという事です。
その場の状況や、相手の思惑を推し量る事も苦手である場合も多く、様々な不利益を蒙ったり、逆に、意図していないのに、他に被害を及ぼしたりしてしまう事にもなりかねません。


社会の中で起こり得るすべての場面を再現することは不可能です。しかし、より多くの場面を、模擬的にせよ体験する、又は、そういう場面があり得る事を知識として知っておく事は、現実の社会で対処する力の獲得には重要な意味を持つのだろうと思います。

成長に従い、行動範囲もひろがり、様々な情報の氾濫の中で途惑いも大きくなって行く子もいます。
ロールプレイングや実生活の中での般化の前段階としても、これらソーシャルスキルの学習は大きな意味をもつと言う事です。


とにもかくにも、絵を道具にして子どもとお話をしてみてください。議論もしてみてください。
登場人物の表情を読み取る事も、ソーシャルスキルの学習には重要です。


その他、絵カードを並べてのお話作り、文作り、最初の2枚を指導者が説明して3枚目を考えさせるという使い方も可能です。
学校生活や、日常生活に頻繁に出てくる場面も多いです。一人ひとりのニーズに応じて様々な使い方を工夫してください。

1日の生活の絵カード

 平均的な小学生の1日を絵にしてみました。
 今、自分がしている事、するべき行動を意識化させると共に、1日の流れに見通しを持たせたいというのがこの教材作成の意図です。
 次の4つの使い方ができそうです。


(1)あいさつやその場にふさわしい受け答えのことば等を考える。
     →(例)おはよう。いただきます。さようなら。


(2)スケジュールカードとして使う。
     →過去の行動をふりかえる。
     →今現在の状況を知る。
     →今後の予定をたてる。    


(3)一つひとつの行動や様子のお話をする。
     →(例)「朝ごはんに、パンとウインナーと目玉焼きと野菜を食べました。」


(4)その状況について思い出したり考えたりしながら説明をする。
     →(例)お母さんと一緒にスーパーに買い物にいきました。



この4のカードにも、遊びの要素を数多く盛り込みました。
絵を媒介に指導者とお話をしながら、普段の生活をふりかえる事で、子どもたち自身が新たな発見をしてくれる事も期待したいと思います。

状況の認知絵カード1

その場の状況を、自分の持っている他の情報と関連付けて読み取ることを意図した絵カードです。一見、互いに関係はないように見える事象間にも、深いつながりがある事もあります。それを見落としたり、間違えて受け取ったりしてしまうと、結果的に人の気持ちを傷つけたり、場にそぐわない言動をとってしまったり等、周囲とのトラブルの原因になってしまう事もあります。
 
 この5の教材では、一つの場面の中に数多くの視覚刺激、情報を盛りこんでみました。情報を整理し焦点化し、そこに注目しやすいようにした1〜4までの教材とは違い、より現実の社会に近い形になるようにと配慮したつもりです。
 
 勿論、実際には、この絵に描かれた部分の外側にも、視覚情報は溢れ、そればかりか、聴覚、嗅覚、触覚等のまだまだ多くの感覚刺激、情報が氾濫しているのが現実社会です。
 それら多くの情報の中から、重要な意味を持つものを選びだし、整理し、それぞれの場面に応じて自分の取るべき行動を選択できる力を育てたい。この5の絵カードが、その指導の一助になればと願っています。
  
 又、絵を媒介に普段の生活をふりかえる事で、子どもたち自身が新たな発見をしてくれる事も期待したいと思っています。 そんな”気付き”も大切にしたいですね。どうぞ、子どもたちと一緒に楽しんでみて下さい。

状況の認知絵カード2

社会の中で生活していく為には、行動のルールやマナー、人や社会を認識し折り合いをつけていくスキル等を身につける事が必要になってきます。
それらは生活の折々に少しずつ教えられたり、周囲をお手本としながら自ら学んでいったりする中で身につけていくことが多いものではあります。しかし、そのような形で自然に身につけていくことが難しく、SSTの場を設定して補っていくことが必要な子が存在するのも確かです。


このカードは、後者の子どもたちの一助にと作成されたものです。場の状況を様々な情報と関連付けて読みとることを意図した「状況の認知絵カード」の続編でもあります。
この続編では、場面状況認知や対人社会スキルについて絵と文で説明する形式をとりました。
初めに、"絵カードに描かれた状況が、そこに登場する子どもにはどう見えているのか"を、問題文の形で提示しました。次に、その見え方(状況理解)の誤解部分を明らかにするとともに、理解が不十分な所には"一般的社会的な事実と見解"や"絵カードに描かれた他の情報"と関連づけ補足説明を加えていったわけです。


カードの目的の一つは、"自分の言動が周囲に不快感を与えたり、逆に、自分が被害を被ったりすることもある"というその事実を、まずは子どもたち自身に知らせるということにあります。取りあえずは、そこから脱却する為のスキルの提示はしますが、それを、自らの判断で行動選択する力の獲得へとつないていく事こそが本来的な目的です。そして、もう一つの目的は、周囲の人もこのカードを通して子どもたちの場面認知の弱さやその困難の一端を知り、関わり方を工夫したり環境を整備していったりする時のヒントを得て欲しいという事です。

(編・著者からのお願い)
この絵カードに描かれたものは、子どもたちが直面する社会対人場面の中のほんの一部でしかありません。
場面の状況が変われば、学んだことが応用できにくくなる子もいます。それなら、想定しうる限りの場面を順次、絵カードと説明文にしていく事でその子たちのニーズにも応えていきたいと考えました。

ご協力頂ける方がおられましたら、"このような場面の理解が困難な子がいる。こんな場面も混乱を招く可能性がある。" などの情報を、是非、絵カードに添付のアンケートはがき等でお教え下さい。

info@escor.co.jp へのメールでも可。
このカードが、より多くの 子どもたちの側の味方となれるようにと願っています。

最後に、このEのカードの状況認知説明文作成にあたっては、ペンギンくらぶの落合みどりさんに多くのアドバイスを頂いたことを感謝の意を込めて申し添えたいと思います。

幼年版 連続絵カード

SST連続絵カードの幼年用です。
園や家庭生活での危険回避場面を中心に、基本的なマナーやルールなどの約束事を集めました。
より小さな子にもわかりやすいようにと行動と結果の2枚組にしました。


このような行動をとれば結果はどうなってしまうのか、“取りあえずは危険やトラブルを回避すること”に的をしぼりました。
この後、子どもたちに“適切な行動や代替案を提示すること”が不可欠です。


2枚目のカードの最後の(*)印の所に、その為のヒントも、一部提示はしました。
しかし、それぞれの子の認知のレベルに合わせ、具体的な場面でそれらを教えてあげることこそが重要だと考えます。それぞれの場で工夫をして、子どもたちに適切な行動や代替案を示してください。

状況の認知絵カード3

ルールやマナー、社会の中で生活していく上でのスキルは、普段の生活の中で少しずつ教えられたり、周囲をお手本としながら自ら学んでいったりするものです。
しかし、それが困難なタイプの子には、SSTの場を設定して補っていくことが必要です。


「状況の認知絵カード」の1と2に引き続き、この「状況の認知絵カード」の3でも、場面状況や対人社会スキルについて絵と文で説明する形式をとりました。
すなわち、はじめに"絵カードに描かれた状況"が、登場する子どもにはどう見えているのかを提示し、"絵カードの中の他の情報"を読みとったり、"一般的社会的な事実や見解"と照らし合わせたりすることで、その子のその見え方の誤解を一つひとつ解いていったわけです。


勿論、ここに描かれたもの以外にも、子どもたちの生活の中には、その言動が周囲に不快感を与えたり、逆に、被害を被ったりする場面は沢山あると思います。この絵カードに描かれたものは、その中のほんの一握りの場面です。しかし、この絵カードでの指導をインストラクション(言語的教示)と位置づけるなら、それに続くモデリング(見本の提示)リハーサル(模擬場面)を経ることで、場面の捉え方や対処法をより現実に即したものにし、役立てていくことは可能です。
それら一連の指導や活動の中で、子どもたちに自分の取るべき行動を選択したり決定したりする力を育てていきたいと考えます。


ところで、この絵カードには、もうひとつの目的があります。それは、指導者をはじめとした周囲の大人も、このカードを通して子どもたちの状況認知の弱さやそれに伴う困難を知り、関わり方を工夫したり環境を整えたりする時のヒントを得て欲しいということです。その視点でのご意見を是非お聞かせ下さい。今後も、この絵カードをより実践的なものに改善していくことができるようにご協力いただければ有り難いです。

最後になりましたが、この「状況の認知カード」の3の場面選択や状況の説明文の作成にあたっては、中学生のお子さんをお持ちのWebのTinkerBellの管理人のまつこさんに多くのヒントやご意見を頂いたことを感謝の意を込めて申し添えたいと思います。

状況の認知絵カード4

このカードでのSSTの対象は、その場面の社会的状況を、カードの裏の上部に書いてある文のように捉えてしてしまう子どもたちです。

これらの子どもたちは、情報の的確な関連づけができなかったり、注意を向ける力が弱かったりするために場面の社会的状況を読み誤ってしまい、その結果として一般的ではない判断や行動をしてしまうと考えられます。その一般的ではない判断や行動は、社会の中では非社会的、反社会的なものとして批判や非難を受けることにつながっていきます。

中には、場面理解や判断の力はあるのに、それとは違う不適切な行動を好んで選択しようとする子もいます。そのような子は、"他の指図は受けない。〜するのは面倒。自分なんかどうなっても良い"と言った発言をするため、反抗的、厭世的、破滅的に見えます。

他者に関する事では適切な判断の力を見せるのに、自分の事となると途端に"ともかく自分が一番。思い通りに事が進まないと不機嫌。人には厳しく自分に甘い"といった態度をとり、傲慢・横柄に見られてしまいます。

SSTの対象になるこれらの子一人ひとりの状態像が、発達起因なのか心理社会的要因なのかの判断は、ここでは求めません。原因のいかんを問わず、ソーシャルスキルの獲得に弱さがある子たちという捉え方をすることで、支援や指導のあり方が見えてくると考えます。勿論、結果的に同じような行動を見せているとしても、それぞれが違った情報の受け取りや処理をしていることへの配慮は不可欠ですが、発達障害であれ心理社会的要因であれ、認知、判断と行動の弱さといった共通項に着目するのです。

とはいえ、カードの裏の説明文はあくまでも一般論の域を出るものではなく、すべての子が納得できるものであるとは限りません。どうぞ一人ひとりに合わせアレンジしてお使い下さい。また、当然ながら、このカードの指導だけで、ソーシャルスキルが身に付くわけではありません。この絵カードのような場面での誤解や勘違いから結果的にトラブルを引き起こして困っている子たちが、場面理解や行動選択のヒントを得るという役割を担えればと考えています。今後も、この絵カードをより実践的なものに改善していくことができるようにご意見やご要望をいただければ有り難いです。

最後になりましたが、この「状況の認知カード」の4では、十人十色なカエルの子(東京書籍)の作者である落合みどりさんに監修をお願いしました。

状況の認知絵カード 中高生版1

このSST絵カードでは、中高生あるいはそれ以上の年齢の人たちが直面するであろう対人社会的な困難場面を選定しました。

一般的に、人は行動の前に目の前の事象・事物の関連づけをしたり、知識・経験と照らし合わせたりしながら、まずはその場の状況を読みとります。そこに読み違いがあれば、その後の行動が場違い、非社会的、反社会的なものになってしまうおそれがあります。又、それらの行動は中学、高校と年齢が進むにつれて、失笑や厳しい批判・非難の対象になっていくという現実もあります。

このSST絵カードは、子どもたちに事象・事物間の関連づけや参照作業の必要性に気付かせたり、場面状況の読みとりや適切な対処の方法を知らせたりするためのものです。ルール・常識や不文律などを学習することで、社会や人への安心感を育んでいくことも意図しています。

留意したいのは、定型発達(多数派)の社会に適合したこれらのルールも、そうでない子たちには理解や受容が困難であったりする可能性もあることです。"あなたの感じ方とは違うかも知れないけれど、このやり方を知っておくと便利だよ"と敢えてその子に提案することでもあるのです。ルール・常識や暗黙の了解、不文律などを知ることは、その子が社会でより楽に生きていくために必要なことでもあるからです。そのような視点を大切に、この絵カードを活用して下さることを願っています。


最後になりましたが、この「状況の認知カード」中高生・年長者版でも、前回と同様に、「十人十色なカエルの子」(東京書籍)の作者である落合みどりさんに監修をお願いしました。ここであらためて感謝の意を表したいと思います。

状況の認知絵カード 中高生版2

中高生版2冊目の状況の認知絵カードです。
小学校の低中学年頃までは見過ごされたり許されたりしていたその同じ行動が、年齢が進み、小学校の高学年、更に中高生にもなる頃には不適切と見なされ、非難の対象になってしまうことは良くあることです。
 定型発達の子のほとんどは、今の自分には何が期待されているのかを察知し、周囲の人をお手本にすることで、ごく自然に大人としての行動を学び移行していくことができます。しかし、この絵カードに登場する子たちのように、それが難しい子もいるのです。その子たちには、一つひとつについて、丁寧に説明をして学ばせていくことが不可欠です。そうでなければ、自分の行動が、急に周囲の人たちから不適切であると指摘されるようになったことについて納得することはできないでしょう。
 尚、この絵カードでは、犯罪など明らかに止めた方が良いことに対しては、「良くないことだからやめよう」ときっぱりと言い切っていますが、その他のさまざまな慣習や価値観に関わることについては客観的な立場で説明をし、情報や選択肢を提供する立場を取っています。登場する人物は、“あなた”ではなく“この子”です。「この絵の子はこうしていますが、あなたはどうしたいですか、どうなりたいですか? 」と、考える場を提供しているわけです。以上のことをご理解頂いた上で、このカードを活用して頂くと有り難いです。


最後になりましたが、この「状況の認知カード」中高生・年長者版でも、前回、前々回と同様に、「十人十色なカエルの子」(東京書籍)の作者である落合みどりさんに監修をお願いしました。ここであらためて感謝の意を表したいと思います。

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