2000.5.25

いわゆる異常構音について

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声門破裂音
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 声帯などで声門を強く閉鎖し、それを急激に閉鎖する事によって作られる破裂
 音。
 鼻咽腔閉鎖機能不全により、口腔内圧が保てないために、その代償として、
 構音点が後方に移動したものである。
 p、t、k、t∫、tsなど 



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鼻腔構音
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 舌背が口蓋に接して口腔への呼気の流失を止め、呼気を鼻腔へ流出する時
 に音を作る。
 イ列音、ウ列音、s、dz
 
 舌背を完全に口蓋につけて鼻をかむようにすると出るヒンというような音であ
 り、鼻をつまむと出なくなる音である。
 まず舌背の挙上を押さえて呼気を口腔に導く練習をする必要がある。
 「イ」「ウ」列音に系統的にみられることが多いので、それらの母音から練習を
 するが、∫を第一目的音とすると他の音への般化がおこりやすい。


(参考)
鼻声は鼻腔の共鳴に異常があったときに起こる声。
開鼻声、閉鼻声、混合性鼻声がある。
開鼻声・・マバマバ→ママママ ダッコ→ナッコ
      鼻にかけすぎ状態の音、非通鼻音の鼻声化。口蓋裂や軟口蓋マヒに
      多い。
     
閉鼻声・・上記と逆に、つまるとバやダが言いやすくなる。 
      鼻づまり状態。通鼻音(m、n等)の鼻にかかり具合が不足している状
      態。アデノイドや鼻閉塞等の器質的なものはそれらが治れば自然に
      改善。



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口蓋化構音
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 歯音や歯茎音の構音点が後方に移動して舌背と軟口蓋または硬口蓋で作ら
 れる音。
 舌尖が下がっている。舌の緊張が強い。
 s、dz、t、ts、d、t∫、∫、r等
 カ行音、ガ行音に近い歪み音であり口腔内にこもる音。チ→キに聞こえる。
 この場合はチキチキと言わせてみるとわかる。
 構音時に口腔が開き気味で、舌が全体的に口蓋に接している。
 舌を出させると、力が入っていも舌等になっていることが多い。


 舌先を使用する練習を行う。舌先を挙上させると舌背も挙上することがあるの
 で、まず、舌の緊張をとることから始める必要がある。
 ゆえに、発音時に舌を大きく動かす必要のない(s)から初めると良い。
 また(s)の習得によって(ts)や(dz)への般化もおこりやすい。



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側音化構音
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 構音時に下顎や口唇が側方に移動し、舌が側方に寄って口蓋に接するか、
 あるいは口蓋中央に接するため、呼気が口腔の側方(両側)から出て音が
 歪む。
 イ列音、エ列音(口角をひく音)


 片側性あるいは両側性。摩擦性の雑音がかかわる独特な音。
 構音時に舌、口唇、下顎が偏位し、呼気が側方より出る。
 口蓋化構音と同じように舌背が挙上するが、呼気が口腔の中央部ではなく側
 方から流出する点が異なる。
 舌背の挙上をなくすと同時に呼気を口腔の中央部から出す練習が必要であ
 る。
 側音化構音は(イ)段の音に系統的に見られることが多い。母音の(イ)の改
 善によって(イ)を後続母音とする音節の改善が得られやすいので、(イ)の練
 習から始める。
 (∫、t∫ )等が側音化構音になっている場合は、摩擦音∫から始めると良い
 とされる。




以下は、昨年度苦労した、側音化構音の指導経過です・・・。
結果的に改善はしたのですが、この指導で良かったのかどうかは(?)です。
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側音化構音の指導法
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「ふんわりべろ 」の練習
舌に余分な力が入っており、いものように丸まったり、お皿のようにへ
こんだりしてしまう状態が見られた。それが側音化の原因になっていると判断
し、まず舌の緊張をとり、平らにする練習を始めた。


・口を開き、舌をふんわりと出す。舌の両端は口角につける。
・そのふんわりベロの練習。5〜10秒間ぐらいを3分間ぐらい繰り返す。
 砂時計を使用すると頑張れた。




側音化の「ケ」の練習

・ふんわりべろのままで「エー」と5秒位声を出す練習を繰り返す。
・ふつうの「エー」の発音を練習。


・「エ」の口形のささやき声の「k」のあと続けて「エ」
・カ(k)エー(e)を繰り返しながら、だんだん2音の間隔を短くしていく
 と「ケ(Ke)」になった。
・般化練習。




側音化の「キ」の練習
・ふんわりべろのままで「イー」と5秒位声を出す練習を繰り返す。
・ふつうの「イー」の発音を練習。


・「イ」の口形のささやき声の「k」のあと続けて「イ」
・カ(k)イー(i)を繰り返しながら、だんだん2音の間隔を短くしていく
 と「キ(Ki)」になった。
・般化練習。

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