情緒障害と自閉性障害

 情緒障害については、

 厚生省の分類では
非社会的行動(緘黙、登校拒否、孤立・内気・小心 その他)
反社会的行動(反抗・乱暴、盗み・持ち出し、怠学、授業妨害 その他)
神経症習癖  (チック・爪かみ、夜尿・遺尿、偏食・拒食、吃音 その他)
とその他の問題行動に分けているようですね。

 文部省では
登校拒否、緘黙、神経症、精神病、脳障害、自閉症その他となっています。つまり文部省の分類では自閉症は情緒障害という事になっている訳です。

 これらの分類は
医師の診断とはおそらくかけ離れたものであるような気がしたので、あるDrに情緒障害の診断についての質問をさせていただきました。

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  「感情障害・情動障害・情緒障害の定義」

1.行政用語での情緒障害(狭義):主に心因性の問題行動や環境の影響
 を強く受けた問題行動。施設などでの治療対象としての問題行動で、感
 情・情動の不安定性が背景にあるとして情緒という言葉を使ったようで
 す。英語の単語としてはemotionaldisturbanceが使われるようです。自閉
 症やADHDは含まれません。

2.行政用語での情緒障害(広義):単に感情・情動の問題としての情緒障
 害。従って、1の狭義情緒障害を含み、かつ自閉症児やADHD児、器質
 的脳障害児を含み得る包括的使い方。この場合もemotional disturbance

3.教育用語(狭義):情緒障害児教室などと使う場合に、実際には自閉症
 児とADHD児だけが対象となっている場合もあるようです。

4.精神科用語のaffective disorder:通常は情動障害(あるいは感情障害)
 と訳されます。そううつ病に対して使われ、DSM-Wなどでmooddisorder
 (気分障害)となっています。

5.精神科用語のemotional disorders:ICD-10による分類で、多動性障害
 や行為障害、不安障害、チックなどを含む。自閉症は含まれない。不安
 障害の小児例と行為障害の一部(うつ状態を含む)のみを情緒障害とす
 る狭義の立場も有り得る。

4のaffective disorderは,自閉症やADHDとは直接関係のない表現です
 が、affectiveが「感情の」とか「情緒の」という意味ですのでまぎらわしい
 ので挙げてあります。

                           以上回答の原文引用

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 専門医はDSM-WかICD-10を使うそうです。ICD−10を使っている先生方は5番の定義で情緒障害という診断をされているとの事です。

 ところで、わたしは以前から、自閉性障害を情緒障害に分類し、情緒障害学級に在籍させていることが自閉に対する誤解の元凶になっているような気がしていました。
 事実 学校の中でさえ、未だに自閉性障害は狭義の情緒の障害だと思い込んでいる者も少なくなく、昔ほどではないにしても、親の育て方の問題だと誤解している者もいるように思います。 上記の定義でいうと、自閉を1の心因性や環境の影響を強く受けた問題行動、感情・情動の不安定性が背景にあるとした情緒障害と混同した為の誤解という事になるようです。
 1の狭義の情緒障害と自閉性障害ではあまりにもその中身に差がありすぎます。前者にも後者にも同じようなセラピーを実施している現実は前述の誤解から来ているのかもしれません。
 自閉についても情緒障害についても、本当に必要な療育、教育の中身をを作っていくためには、定義の2や3の部分を検討し整理する事が必要になってきているのではないかと素人ながら思ってしまうのですが、どうなのでしょう?

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