甲子園の風景  

******<  片隅から >******
不登校児童との思い出−No.2

      心に気持ちに余裕がほしい。   
 愛ちゃんはここが居心地がいいのね。ここに来ると気分が楽になるのね。それは、私達にも感じ取れます。愛ちゃんのここでの授業は、本当は1時間です。しかし、いつも30分はオーバーしています。が私達はそのことには黙っています。愛ちゃんの気持ちが安らぐのならそれでいいと。

  愛ちゃんは10歳です。元気にパソコンを習いに来ています。
 回数を重ねるごとに、多少不登校気味なことも知りました。
学校の授業に出席するときもあり、保健室に行き給食を食べて帰る時もあるそうです。 教室に行きたくないときは、どんな時なのかはよくつかめません。本人は気にしている様子もないみたいです。
おけいこ事をたくさんしているようです。パソコン教室の後には、ピアノの練習のことが多かったです。
  しかしあまり気乗りのしない様子でした。1時間過ぎた頃「今日はここまで、終了しましょう。」といってもいろんな理由をつけてその後30分はいました。これはいつも同じです。いつも30分です。愛ちゃんのなかで自分なりの時間を組んでいるのです。
 

 そんなことがをしばらく繰り返していました。そしてある時、いつものように授業が終わりお母さんに[携帯]で今から帰るから迎えに来て、いやどこかに食べに行こうよ。とか後の行動を計画していました。が自分の道理がお母さんに伝わらないのか押し問答のようでした。その後、電話を切ると荷物をまとめて、急に荒々しく教室を出て行きます。「愛ちゃん」と声をかけても知らんふり、いつものように「さよなら」も言いません。そして、二度と教室には来なくなりました。お母さんからの連絡もありません。

 その時お母さんと携帯でどんな話をしたのかは、薄々は感じとりました。
愛ちゃんがここが居心地がよい癒しの場所であったのは確かです。誰が何を言おうと紛れもない事実です。それは愛ちゃんも感じていましたよね。言葉では違うといっても心の中をしっかりとのぞいてください。他の人が何と言おうと癒しの場所であったのですね。
 しかし、ここが癒しの場所であるのは悲しいことです。本来は家庭が家族がその場所であるべきです。
 お父さんとの接触が少ないのか、教室の男性指導員に甘えています。ひざに乗ったり、身体に触ったり、時には、他所でのイライラを押さえていたのか、ちょっとした事でヒステリックになりその指導員に意地悪をしていきます。
 いつでしたかお父さんとの家での出来事を話してくれました。お風呂からあがってサングラスをかけあって妹と遊んでいました。妹がちょっとグラマラスな格好をしたときに、お父さんが妹さんにキスをしたと言っていましたね。
そのとき愛ちゃんはどこにいたの。愛ちゃんにはキスをしてくれなかったの。どんな感じを受けたの。単なる出来事として言ったようですが、本当は淋しさがあったのではないでしょうか。姉妹が二人で遊んでいるのなら、お父さんも二人に同じ事をしてあげてください。こんな小さなことでも分け隔てを感じ取ってしまいます。

 ある時、妹さんに意地悪をして「妹の気持ちも考えなさい」と怒られたときの話をしてくれましたね。「お姉さんかお兄さんが居れば妹の気持ちがわかるのに」と言っていましたが、上に兄弟がいなくてもわかりますよ。自分がそのようにされたら嫌ならしない。わからないのは今の愛ちゃんに心の余裕や愛されている可愛がられているという確かな確証が薄いからだと思います。

学校に登校していない時には、お母さんと一緒にハンバーグを作ったりお話したりと時間はたくさんあると思うのですが、それでも心が満たされていない感じを受けます。
けれども愛ちゃんはお父さん、お母さん、妹さんが大好きなのはよくわかります。家族に対しての絆は言葉の端々から感じ取れます。
が?とおう言葉もときどきあります。

塾や習い事がいっぱいで自分の心を内省する時間がないのではないでしょうか。他人が嫌がることを時にしてしまうのもイライラが募るのも、妹さんに当たるのも心に満たされるものがないからでしょう。しっかりと親に受けとめてもらうことが少ないのではないのでしょうか。

甲子園OAスクールでは、不登校児童の一助になればと、パソコンを媒体として取り組んでいます。専門的な知識はありませんが、不登校児童のこころに寄り添って、一緒に努力していきたいと願っています。
                                                    平成18年4月10日
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