化学質問箱
- 最近の雑誌、新聞、TVを見ていて気がついたものを載せてみました。
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Q1 磁化するステンレスはあるか。
Q2 臭い物質と殺菌力の関係はどうなっているのか。
Q3 コンドルやハゲワシはどのようにして獲物をみつけるの。
Q4 体臭で病気がわかりますか。
Q5 食物繊維の多い順番は?
Q6 ツメで健康が分かるの?
Q7 漂白剤には酸素系と塩素系がありますが、どう違うの?
Q8 無香料の消臭剤(無香空間など)と芳香剤(シャルダンなど)とどう違うの?
Q9 生ゴミの悪臭を止めるには?
Q10 ヨウ素デンプン反応はどんなところにあるの
Q11 あぶらにはどんなものがあるのですか?
Q12 銀の食器の黒サビをとるには
Q13 なぜフライパンは焦げないのか?
Q14 ひもを引くとなぜ温かくなるの
Q15 臭いはなぜとれるの
Q16 乾性油って何
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Q1 磁化するステンレスはあるか。
A 18-8ステンレスは非磁性のため磁化しないが、13クロムステンレスは磁性をもつため磁化する。
これは結晶構造の違いによる。どちらも構造は、立方晶の形をとる。18-8ステンレスは面心立方格子といって鉄が各頂点と立方晶の麺の中心に入るため非磁性になる。ところが13クロムステンレスは体心立方格子といって、鉄が各頂点と立方晶の真ん中に入っているので磁性を持つ。(Quark)
Q2 臭い物質と殺菌力の関係はどうなっているのか。
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におい物質 | におい物質を含む植物名 | 殺菌力
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フェノール | 病院の消毒剤 | 1.0
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ゲラニオール | バラ | 7.1
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シトラール | レモンなど | 5.2
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テルビオネール | マツなど | 4.0
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カルヴァーン | スペアミント | 1.5
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メントール | ハッカ | 0.9
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シダーウッドオイル | セイヨウスギ | 0.6
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ジャスミンオイル | ジャスミン | 0.5
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フェノールの殺菌力を1としたときのその他のにおい物質の殺菌力。
Q3 コンドルやハゲワシはどのようにして獲物をみつけるの。
A コンドルとハゲワシはともに上空から広い平原を見渡し、動物の死体を探します。ハゲワシはすぐれた視覚で、コンドルは嗅覚で獲物を探します。ヒメコンドルは動物の死体から出るメルカプタンを感じることができます。プロパンガスなどの中にはメルカプタンが加えてあります。砂漠を通るガス輸送パイプが漏れていて、その上空をヒメコンドルが旋回していたという事があったそうです。たぶん、漏れていたガス中のメルカプタンを感じて、エサにする動物の死体を探していたのでしょう。
ヒメコンドルは、30万匹のモルモットを殺すほどの腐った肉の毒を注射しても平気です。これもヒメコンドルが中毒をおこさない免疫力をもっているからです。(子供の科学)
Q4 体臭で病気がわかりますか。
A 糖尿病・・・・・・甘いにおい、アセトン臭
天然痘・・・・・・腐敗臭
黄熱病・・・・・・肉屋さんのにおい
腸チフス・・・・焼き立てのパンのようなにおい
ペスト患者・・・・リンゴのにおい
ジフテリア・・・・嫌な甘い匂い
皮膚病(湿疹)・・カビ臭
精神的な病気・・ほこり臭
汗腺障害・・・・・・強い汗臭
死にかかっている人・・・・マツ材の香り
(昏睡状態の人)
口臭 腸の障害または消化機能の不全、肝臓病(血液内の芳香性物質増加が口臭に出る)
鼻腔内の細菌感染で出る分泌液のにおい、腸閉塞(息が糞便臭)
(子供の科学)
Q5 食物繊維の多い順番は?
A 「食物繊維を含む食品を誤解している人が多い」ことが食品会社ケロッグのアンケートで分かった。全国2000人にアンケート(回収率63%)をとった上位3つは次の通り。
1位 サツマイモ 2位 ゴボウ 3位 セロリ
(11位 シイタケ 12位 麦)
実際に食物繊維が多く含まれる順位。
1位 小麦のふすま 2位 ゴボウ 3位 麦 4位 シイタケ
5位 大豆 6位 ワカメ 7位 玄米 8位 シリアル
9位 サツマイモ 10位 コンニャク 11位キャベツ 12位 リンゴ
13位 セロリ
国民栄養調査によると食物繊維は健康上大切で1日20〜25gの摂取が目安である。
(朝日新聞95.7.20)
Q6 ツメで健康が分かるの?
A スプーン様爪・・・・スプーンのように爪の中央がへこむ
鉄欠乏性貧血。アルカリ性の強い石鹸を使ってもできる。
ミース線・・・・対をなして横切る白色の帯。
血清などに含まれるアルブミンが少なくなった代謝異常の病気。
ボー線・・・・爪を横断する溝のこと。
全身ストレスや大病をしたときに発生する。爪は一日約0.1mm伸びるのでつけ根からの距離で患った時期が分かる。
爪床線状出血・・・・爪の下に赤い線状の帯がある。
高熱の患者に起こる。亜急性心内膜炎や旋毛虫感染の疑いあり。
爪甲剥離・・・・爪の甲が先の方で爪床から遊離して白く見える。
真菌感染や皮膚炎、甲状腺機能亢進症。
(「患者診断学」メディカルサイエンスインターナショナル刊)
Q7 漂白剤には酸素系と塩素系がありますが、どう違うの?
A 酸素系の漂白剤には過炭酸ナトリウム(NaCO4)が入っており、塩素系漂白剤には次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)が入っています。これらが分解するときに酸素出てきます。これが色素などの汚れを酸化分解して汚れが落ちます。
Q8 無香料の消臭剤(無香空間など)と芳香剤(シャルダンなど)とどう違うの?
A 消臭の原理は大きくわけると4つあります。
感覚的消臭−香料の香りで悪臭を覆い隠す。従来の芳香のある消臭剤や香水など
生物学的消臭−微生物などを使って悪臭を消す。浄水場や浄化槽で利用されている
化学的消臭−化学反応を利用し、悪臭成分を臭いのない成分に物質に変化させる。
物理的消臭−活性炭などを利用し、悪臭成分を吸着したり、排除する方法。
無香空間などの無香料の消臭剤は、安全性の面からお茶の葉、桐、シナレンギョウの抽出物など約200種類の植物抽出物が使ってある。悪臭成分はアンモニア、メルカプタン、硫化水素(大便に含まれる)など多数あるので、これらの物質と反応しやすい抽出物も多数使われている。植物抽出物には、有機酸、フラボノイド、ポリフェノール類があり、これらが中和反応、付加反応、包接作用などの化学反応で悪臭成分を消臭する。
中和反応−有機酸が、アンモニアやアミンなどのアルカリと中和する。
付加反応−ポリフェノール類が悪臭成分とくっついたときにおこり、悪臭成分を臭いのない物質に変える。
包接作用−ポリフェノール類が悪臭成分を包み込む反応。
水に溶けやすい悪臭成分を他の物に変える反応なので、より不快な悪臭になることはない。また、芳香剤や香水と無香料の消臭剤を同時に使っても、香水の香りは失われない。香水は分子量も大きく化学的に安定なので、消臭剤で芳香を消すことはできない。
消臭剤は揮発性の成分を含んでいないので近くの悪臭成分しか取り除くことはできない。広い空間をすばやく消臭するにはエアゾール式の消臭剤がいいようである。
Q9 生ゴミの悪臭を止めるには?
A 生ゴミは悪臭がします。これは食物に含まれるタンパク質が一部分解(腐敗)してできるアミノ酸やアミン類で、特にアミン類の臭いが強烈です。
少量の酢やサンポールを加えると中和されて臭いが抑えられる。魚・肉料理にレモン・柚子が添えられているのは酸の働きによって臭いを弱めるためです。
Q10 ヨウ素デンプン反応はどんなところにあるの
A ノート、便箋、新聞紙にヨウ素液を滴下すると、ノート、便箋は紫色に変化する。ノート、便箋などの上質紙には、インクの滲みを防ぐために
デンプン処理がされているので、ヨウ素デンプン反応が起こる。新聞紙はデンプンによる表面処理はされていないので、ヨウ素デンプン反応は起こらない。
Q11 あぶらにはどんなものがあるのですか?
A 「あぶら」には2種類ある。1つは、てんぷら油、サラダ油、脂肪などで、脂肪酸のエステルのものです。他は、機械油のように炭化水素系の鉱油です。両者は、本質的に異なった性質の物質です。炭化水素系の「あぶら」−機械油、石油、灯油など−は手につくと、簡単には洗剤で落ちない。そのようなときは、一度少量のてんぷら油を手に塗ってからセッケンで洗うと、よく落ちる。機械油などをてんぷら油が取り囲み、それをさらに洗剤が取り囲んだ「三重構造」のミセルになって落ちる。
前者の「あぶら」も細かくわけると、2種類になる。てんぷら油、サラダ油などの植物油は、不飽和脂肪酸を多く含み常温で液体の「油」である。牛(ヘット)、ブタ(ラード)などの動物油は、飽和脂肪酸を多く含み常温で固体の「脂」である。
Q12 銀の食器の黒サビをとるには?
A 銀の食器(さじなど)のサビは空気中の硫化水素や硫黄の蒸気(石炭、都市ガス、卵、入浴剤、化粧品などより発生)のために生じる。銀は硫化水素と反応して黒色の硫化銀ができる。磨き粉で磨いてもよいが、傷がついたり成分が減ったり凸凹はうまくいかない。ここではイオン化傾向を利用してサビを落としてみよう。アルミナベに水を200mlほど入れ、食塩をさじでいっぱい入れる。銀のさじをアルミホイルで包んでナベに入れる。加熱して沸騰したら火を止め10分ほどおく。かなり曇りが消えているので他のさじと比べてみる。一晩おくとかなりとれている。
銀貨だったらアルミカップに塩水を入れてその中に銀貨を入れても良い。
問「なぜ銀の食器のサビがとれるのでしょうか。」
10円玉の場合は酸化銅、硫化銅ばかりかスズの硫化物、手あかで厚く覆われており、銀のさじのように電子の移動はおきにくい。
Q13 なぜフライパンは焦げないのか?
Q フライパンに使用されているフッ素樹脂PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は[-CF2-]nの構造をしており水や油などの液体をはじく性質がある(表面張力が大きい)。そのため焼き物をすると食物との間に空気の泡が入りやすく、食べ物と接する表面積は小さくなり、くっつく力も小さくなる。また鉄などは錆びやすく水分、糖、炭水化物、脂肪などと水素結合で引き合うが、C-F結合は電子の偏りが少なく弱い分子間力しか働かないので焦げて固まっても容易にはがれる。
Q14 ひもを引くとなぜ温かくなるの
A 酸化カルシウム(CaO)は水を加えると水酸化カルシウムが生成し、溶解熱を出すので熱くなる。この発熱を利用して島原特産としての「普賢岳まんじゅう」や「アツアツ熱燗」などの商品が売られている。海苔や煎餅の中に入っている乾燥剤もCaOなので、これに水を加えると発熱する。反応後にフェノールフタレインを加えると赤くなり、リトマスは青くなる。
Q15 臭いはなぜとれるの
シリカゲルの乾燥剤の袋をよくみると、色のついた粒が混ざっている。シリカゲル1g当たりの表面積は300〜500m2もあり、CoCl2がこの中に吸着されている。水分を吸着すると青色からピンク色に変わり吸着の程度がわかる。ピンク色に変わったシリカゲルの包装を開いて中身を皿に入れ、電子レンジで約3分チンすると、再び青い粒になり、シリカゲルは再び乾燥能力を持つ。
焼鳥屋や焼き肉やなどに行ったときに、髪の毛や服が臭くなることがある。髪の毛は細いので大きい表面積をもっている。衣類は細い繊維を織り合わせているので表面積が大きい。そのため、臭いの分子が吸着される。
染色は色素を繊維の表面に吸着させる方法。墨や鉛筆が紙に字が書けるのは炭素の粒子が繊維に吸着されるからである。したがって表面積の小さな(平らな)プラスチックには字を書くことはできない。
Q16 乾性油って何
不飽和度の高い脂肪酸(リノール酸、リノレン酸など)のグリセリンエステルを含む油脂を乾性油といい、食用油やあまに油などは空気中の酸素を吸収して樹脂状の透明な固体に変化する。(乾燥性)