〜演示実験をするに当たっての心得〜



 
1.演示実験はデモンストレーションであり、教師は大道芸人である。
 感動・驚きを作り出しそれからスムーズに授業に移行しなくてはいけない。

2.演示実験は興味本位で終わってはいけない。
 生徒に化学の楽しさを教えるのは勿論であるが、その危険性も教えておかないと危ない。

3.失敗は許されない。
 薬品が古かったり、濃度を間違い、器具の破損などで思いもしない結果が生じることがある。必ず実験を事前に実験しておくべきでる。失敗しても、原因を明らかにしてもう一度行うべきである。

4.演示実験は簡素化し、全員が観察できるようにする。
 余計な器具、薬品があると生徒の気が散る。また、全員の生徒が観察できるように指導者の立つ位置、生徒の位置、装置の大きさなど配慮しなくてはいけない。

5.安全でなくてはいけない。
 生徒がケガしたり、気分を悪くさせるようなことがあっては実験は失敗である。 実験中は2m以内以上離れて観察させたり、排気を十分におこなうなど未然に防ぐことはもちろんのこと、事故に対する後の処理の仕方も考慮しておく。その際、決して慌ててはいけない。慌てると生徒も動揺する。

6.教師は実験の細部に至るまで説明できなくてはいけない。
 実験中は実験の内容・器具について説明し、生徒から質問があったら答えられなくてはいけない。

7.演示実験は短くなくてはいけない。
 あくまでも演示授業は授業の一部(導入または考察の結論)である。長く続けては授業が成り立たなくなる。

8.授業の勘所(ポイント)を押さえる。
 今まではっきりしない授業の急所をみせる。

9.いつでも、どこでも、だれでもできる実験。
 忙しい校務の中で、準備に時間がかかると実験をしようという意欲が長続きしない。準備や後始末の簡単な実験がよい。

10.小さな発見のある実験
 角度をかえ、思いがけないおもしろさをみつけだす実験、生徒のもつ常識(生徒の常識と化学の常識は違う)をうち砕くような実験行う。



演示実験と生徒実験の違い

演示実験生徒実験
操作する者教 師生 徒
種   類初めての実験追試実験あるいは課題実験
成 功 度100%失敗してもよいが失敗の原因を
考えさせる。
体 験 度生徒は見ているだけ
あるいは数人が参加する
素材にふれる原体験
1時間の内容授業の一部(導入、展開、結論)授業=実験