国道158/156号線  −その2−

 上高地は、入り口にあたる釜トンネルから先は、一般車両が通年進入禁止となっている。そのためクルマで来る人も、一旦クルマを降りて、バスを利用することになっている。松本方面からクルマで来るときは、沢渡(さわんど)あたりにクルマを止め、バスかタクシーに乗る。駐車料金は、一日につき500円くらいだ。オートバイの駐輪料金はわからないが、たぶん半額くらいではないかと思う。
 沢渡から上高地バスターミナルまで、松本電鉄バスで1350円。タクシーは約4000円くらいだから、4人で行けば、タクシーの方が安い。

 ところで、こういった措置はすべて、上高地周辺の自然を守るためである。それは納得なのだが、一般車通行止めとはいっても、バスとタクシーがピストン輸送しているから、排気ガスは、かなりすごいものがある。当然といえば当然で、タクシーが乗り入れ、自家用車でやってきた観光客がそれを利用している限り、公園内に排出される排気ガスは、自家用車が直接入ってくるのと変わらないわけだ。また、バスのディーゼルエンジンが排出する、炭素微粒子のたっぷり含まれた黒い排気ガスは、空気を汚すという点では、ガソリンエンジンの比ではない。いっそ電気自動車か、鉄道にしてしまえばいいのではないか、と思うのだが。

注)松本電鉄バスは現在、ハイブリッドバス導入などの対策をすすめている。

 すべての観光客に対して公平にするには、釜トンネルから先は「特別公園地域」として、訪れる人すべてから均一の入場料を取るべきではないか。そして、公園地域内には、その費用のなかから無料のシャトルバスを運行して欲しい。現在の上高地は、変に閉鎖的で、不便な観光地になっている。
 上高地には、帝国ホテルのような高級リゾートホテルもあるが、キャンプ場もある。小梨平キャンプ場は、ゴールデンウィークから11月ごろまで、つまり上高地がオープンしているあいだは、すべて利用できる。利用料金は、テント持ち込みで400円くらいであった。

松本電気鉄道へのリンク
上高地ビジターセンターへのリンク
安曇村公式ページへのリンク


 安房峠(あぼうとうげ)にさしかかる。
 個人的には、本州にある国道の峠としては、ここがナンバー1であると思う。周囲の原生林と、北アルプス、乗鞍の展望はみごとである。ここの景観、雰囲気を上回るのは、国道に限定すれば、北海道くらいしかないだろう。
 安房峠は渋滞の名所であった。松本側から登ってくると、5時間くらいかかるのはざら。しかも冬季は閉鎖されていた。現在は、有料道路の安房峠道路が通年開通。安房トンネル(4370メートル)で一気に越えている。渋滞もなくなり、非常に便利になった。

 しかし安房トンネルを通ってしまうと、安房峠の景観を見ることができない。私は、もはや誰も通っていない旧道を登っていった。
 あいかわらず、ガードレールが整備されていない。慎重に登っていく。カーブごとに、全部 「○号」というように番号がつけてある。数字が減っていくと、あといくつコーナーがあるかわかるので便利なのかもしれない。けれど、松本側から登っていくと数字が増えていく。これだと、いままでいくつコーナーをまわったかしかわからない。
 今後、ますます旧道の整備がされなくなったとしたら、走行するのはちょっときつい。とくに、松本側は急カーブが連続し、道幅が狭いため、対向車が来るとすごく神経をつかう。オートバイが対面通行のじゃまにならないと思うのは大間違いで、スムーズにバックができないぶん、迷惑をかけることが多いのだ。うっかり坂の途中で、はち合わせたりしたときのことを思うと、身の毛もよだつ。

注)オートバイにとって、上り坂でのUターンは上級者でも難しい。私は絶対にやらないことにしている。下り坂でのUターンは、まだやりやすい。が、いずれにしても、狭い場所ではち合わせてしまったら、いったん降りて、サイドスタンドを立て、オートバイごと持ち上げて方向を換える方法が、最も安全である。少し腕力がいるが。

 上に行くにしたがって、幹の白い木が増えてきた。シラカバなのかダケカンバなのか、わからないが。頂上には、少しだが駐車スペースがあった。石碑があり、標高1790メートルと表示されている。かつては「安房峠の茶屋」というものがあったが、現在は営業していないようであった。


  
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安房トンネル(岐阜新聞・岐阜放送)へのリンク


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