朝は6時半ごろに目が覚める。寒い中歩いたのと夜更かししたのがたたってか咳と倦怠感は昨日の朝より悪化しているが、薬で抑えれば飛行機に乗れないレベルではない。顔を洗ってから荷造りをはじめる。アパートを出たときより差し引きでは少し荷物が減っているはずなのだが必要なものを全部詰め込んだら全部のカバンがパンパン。これはとても地下鉄では行けそうに無い。
荷造りを終えて一息ついてからホテルのカフェテリアに。週末は無料朝食券で普通のビュッフェを利用することができ、こちらのレベルはまぁ世間のビジネスホテル並み。チェックアウト時に空港までのハイヤーの手配を頼む。タクシーだとJFKからマンハッタンまでは定額になるが、マンハッタンからJFKまでは通常料金になるのだ。ハイヤーだと固定料金で、通常はタクシーより少し安くなる。考えてみればマンハッタンからJFKまでタクシーに乗る贅沢はニューヨークに住むようになってから初めてだ。着任時のハイヤー以来5年ぶりに通る道があり、改めてこの5年間のいろいろが頭をよぎる。
チェックインして空港ラウンジに入り、この日記を書く。飛行機を降りればもう日本での生活だ。
朝食 - ビュッフェ(ホテルカフェテリア)
せっかくのニューヨーク最終日の朝にしょぼいビュッフェなんかに行ってられないので地下鉄でUnion Squareに移動してThe Adoreに。サンドイッチもさることながら見慣れないポットで飲んでいた濃い目のコーヒーが飲めなくなるのが淋しい。ポットを売っている店の場所を以前から尋ねていたので心当たりの店のリストを渡してくれた。
仕事は全部片付けたつもりでいたのだが最後になってみると荷物作りなどに結構手間取る。僕はニューヨークに来るときにいろいろなジャンルの技術書をかなりの分量持ってきたのだが、RFID関係の書籍と古典的な名著を残して全部捨ててしまうことにした。もう錆び付いてしまった知識だし、今後必要になることがあれば一から調べた方が良いと思ったのだ。もっともそれだけ捨ててもかなりの分量になってしまったのだが。昼食はチームで送別会を開いてくれたが、立替ができるのが僕だけなので自分で立て替えることに。それもなんだかなぁ。午後には社内のあいさつ回り。日本からの駐在員は無論だが、アメリカ人のスタッフともずいぶんいろいろな人と仕事をしていたことに改めて気づく。最後に今週分のRFIDメルマガを送付し、オフィスを出る。
マンハッタンではまずはWest Villageに。今朝貰ったリストにある店に行き、ポットの写真を見せたのだがうちでは扱っていないと。その後はUnion Squareに戻り、待ち合わせていた友達をStarbucksで探すがまだ来ていないようだ。Forever 21に行って友人から頼まれている服を探し(結局見つからなかった)、戻ってきてもまだ来ていない。この後には別の約束が入っている。諦めて別の店にポットを探しに出かけたら、店に着く直前に電話があり、いま待ち合わせ場所に着いたと。うーん、もう戻っても間に合わないよ。残念だけど今度ニューヨークに来たときに会おうと約束。ポットを探しに行った次の店はPorto Ricoといい、ここではポットが見つかった。The Adoreではフレンチコーヒーという名前で出していたが、ポットはイタリアのものらしい。どういうこと?次の約束までには少しだけ時間があったので、55 barに寄ってジャズを聴く。ほんの少ししか時間を取れなかったが、ぶらっとジャズバーに入って一人で音楽を聴くのはやっぱりいいなぁと思う。切りのいいところで店を出て次の待ち合わせ場所のKorean Townに向かう。
Korean Townでは焼肉。韓国風の突き出しはやっぱりいいなぁ。日本でも食べられる店を見つけよう。その後はRoosevelt Islandにある別の友人の家を訪ねて二次会。12時ごろに友人に来るまで迎えが来るというのでそのつもりで話していたら、いつの間にか12時40分。明日があるので先に失礼することに。島内のシャトルでトラムの駅に向かい、トラムでマンハッタンに。夜1時のトラムからの眺めは美しく、これがニューヨーク最後の夜の眺めなら悪くないな、と思う。トラムの駅からはタクシーでホテルに。部屋に着いたらさっとシャワーを浴び、靴下の使い捨てカイロを取り替えて早々に寝る。
朝食 - 卵のサンドイッチ(The Adore)、昼食 - パスタ(Olive Garden)、夕食 - 焼肉(New York Kom Tang)
HHonors特典として朝食券をもらっていたので指定されたラウンジに行ってみてがっかり。どうやら本来はバースペースの場所らしく、デニッシュとシリアルが並べてあるだけ。卵料理のカウンターはおろかカットフルーツしか置いていない。この程度のものなら提供することがかえってホテルのイメージダウンになるような気もするのだが。来てしまったのでとりあえず食べるが。
一日休んだとはいえ会社に出かけてみると大したメールが来ておらずほっと一息。昨日までの咳・タン・倦怠感に加えて熱が出ているのでかなりヤバい状態になっている。昼食は夏のボウリング仲間のアメリカ人同僚と共に月曜に再開したカフェで。やはり中華料理のレベルはかなり落ちていることを感じる。昼食後にアパートの管理人に引越しのデポジットの返金の件で電話すると、壁にダメージがあったためにその分を差し引かないと返金が出来ないと。引越し会社にも連絡を取り、会社を早めに出てアパートの管理人と直接ネゴッた結果、一応全額が帰ってくることにはなったがアパートと引越し会社からに分かれてしかも小切手の受け取りは僕の帰国後。畜生、なんでこんな目に。
腹を立てていると風邪の具合も悪くなる。ホテルに戻って布団に入っても体が温まらず汗を出してスッキリする感じではない。が、ふと思いついて友人にもらった使い捨てカイロを服に入れてみるとこれがいい。ちょうどいい数と場所は試行錯誤したがまるで厚い布団にもぐっているようにガシガシ汗が出てくる。
しばらく汗を出したところで友人と約束していた時間になった。場所はGrand Sichuanのアッパーイースト店(1049 2nd Ave. bet 55/56th Sts.)。兄弟店と同じく麻婆豆腐やホイコーローは抜群に美味かったし、デザートに頼んだ甘酒に白玉を浮かしたような怪しげなメニューも辛いものの後には口に優しくて満足。
朝食 - デニッシュ・シリアル(ホテルカフェテリア)、昼食 - 豆腐と野菜のあんかけ(カフェテリア)、夕食 - 麻婆豆腐・ホイコーロー(Grand Sichuan)
朝から引越し。ADSLモデムとワイヤレスルータの電源を落とし梱包を終えたところで約束どおり9時半に4人組の作業チームが来た。昨夜の作業でそれなりに捨てるものは捨て、あとは淡々とパッキングしていくだけだと思っていたのだが、それでもずいぶん時間がかかる。実際に自分が梱包をする必要はなく、駐在員というのはありがたいなぁと思うのだが、箱に物を詰めてから番号をふるという作業があり任せて外出してしまうわけにもいかない。結局1時間の休憩を挟んで3時までかかってしまった。書類にサインをして作業チームを見送り、部屋を見渡すと家具を出した跡の部屋の隅の埃が気になる。これから大家のインスペクションがあるので心象を悪くするのは不味いし、第一5年間住み慣れた部屋を離れるのだから立つ鳥跡を濁さずでいきたいものだ。そうはいっても掃除機は完全にバッテリーがへたってしまいまったく起動しない状態だし、部屋にはモップの類の買い置きは無い。やむを得ず箒と雑巾というハイテク装備に頼ることに。それほど広くない部屋ゆえかかった時間は大したことはなかったのだが、作業を終えるとシャツは絞れそうなほどに汗びっしょり。部屋のヒーターに頭を乗せると肩が温まるのが心地良い。やばい、完全に風邪を拗らせてしまったか。とりあえず大家のインスペクションは無事にやり過ごすことができたが、日本に帰る前に風邪を治してしまわなければ辛いことになってしまう。大荷物を抱えてアパートを出てタクシーを拾う。ふと振り返り今度このアパートを見るときは住人ではなく旅行者として見ることになるのかなと思うと、ふと感慨というか「これで青春も終わりかな」とつぶやきたくなった。
土曜日の出発までの仮住まいとなるのはDouble Tree Metropolitan Hotel。51stとLexの角にあり、Hilton系列の上バスターミナルにもUnion Squareにも地下鉄でJFKに行くのも便利ということで選んだのだが、入ってみてがっかり。とてもこのエリアにあるホテルとは思えない設備で、クリンネスには文句は無いものの部屋にはソファーどころかコーヒーメーカーも置いていない。ルームサービスのメニューはどこの田舎ですかといいたくなるようなハンバーガーやピザなどのベタなもの。ま、実際安かったし、そういう設備は使わないと割り切れば悪い宿ではないのだろうが(じっさい外に出ちゃえば重要性は無いし)。しばらく部屋で休んでから食事に出かける。友人と食事することになっていたのだが和食で軽いものが良いね、ということで伊勢に(151 E 49th St. bet. Lex & 3rd Aves., Tel:212-319-0946)。いくつかアペタイザーを頼んだ後に僕は野菜雑炊を。ダイコン・ニンジン・シイタケといった根菜がメインの具だったのだが、体に染み込むような滋味だ。洋食や中華にも根菜を使うスープは多くあるが、どれも動物性のスープストックがベースの味になっていて、根菜の滋味をしみじみ味わえるようなものは少ないのではないだろうか。この後でさらに共通の友人に会おうという話があって携帯に電話をかけたら、まだ仕事が残っているということで諦め、ホテルに戻る。ホテルなので当たり前なのだが掛け布団は薄く空調で暖かさを調整するようになっている。暖かい布団に包まってガーっと汗を出したいのだが果たせず。果たして風邪が治るか、せめて薬で体調をごまかしながら日本に帰れるだろうか。
朝食 - ゆで卵・マフィン、夕食 - 野菜雑炊(伊勢)
明日は引越し。朝食は冷蔵庫の残り物で済ませる。昼は所属部署であるIT部門の日本人駐在員で送別会を開いてもらう。幹事が帰省していたりでコンタクトが遅く(僕は去年に済んだものだと思っていた)、話を聞いたときには帰国までの夜はすべて埋まってしまっていたのだ。会場のBazarelli'sは久しぶりだったがどの料理も記憶の通り美味い。帰国前にもう一度来てみたいと思っていた店だったのでちょうど良かった。
帰宅前にUnion SquareのBarnes & Noblesに出かける。以前にAmtrakのポイント交換で入手していた商品券が残っていたのだ。何を買おうか考えたが、英語版の東京のガイドブックを3冊購入。引越し荷物に詰めてしまうが日本に戻って読むのが楽しみ。
アパートに戻ってみると今夜会う予定だった友人から急用が入ったとのメッセージが残っていた。残念だがしかたがない。それでは最後にジムでゆっくりと過ごそうか、と思ったのだが、最後に残った片付けに意外と手間取る。使いかけで人に譲れないような調味料を捨てたり、手荷物や航空別送便で送る荷物を作ったり、気がつけばあっという間にジムの終了時間を過ぎていた。もともと今夜は人に会うのは無理だったんだな。夕食は最後に残った冷凍ワンタンと味噌ラーメンで済ませ、寝る。
朝食 - ゆで卵・魚肉ソーセージ、昼食 - パスタ・リゾット・ピザ(Bazarelli's)、夕食 - ワンタンラーメン
昨晩薬を飲んで寝たら今朝はのどにタンがかなりからんでいた。そろそろ治りはじめたのかな。友人も風邪気味だったので温まるものを食べようと朝食はGamh Mi Oakに行ってソロンタンを食べ、韓国風の生姜湯を飲んで会社に出かける。
昼食は会社の隣にあるビルのカフェテリアに出かける。半年ほど閉鎖されていたのだが今日からオープンという噂を聞いていたのだ。今までは中華のバイキングがメインの店だったのに、行ってみるとサラダバーやサンドイッチがメインになってしまっていて、中華は4品ほどのセットメニューのみ。味も昔に比べてちょっと落ちていたような…。でもまぁ、世話になったカフェテリアなので、再開したのは何より。もう行く機会はほとんど無いんだけどね。
夕方は上司とLANで夕食。大学のクラブの先輩にもあたる人なのだが、去年の年末の会社の送別会の時には出張中だったので、別途席を設けてもらえることになったのだ。人数が少なかったこともありいろいろな話を気楽にすることができてとても良い夕べだった。
朝食 - ソロンタン(Gamh Mi Oak)、昼食 - 中華カフェテリア、夕食 - しゃぶしゃぶ(LAN)
ここしばらくの無理が続いたのかどうも風邪気味だ。明日からもタフなスケジュールが続くので、今日はアパートで大人しくしていることに決める。昼食は友人と一緒にMPDにあるVento Trattoriaというレストランに(675 Hudson St. at 14th St., Tel:212-699-2400)。生ハムのピザとミートソースのパスタ、エッグベネディクトをシェアしたのだが、どれも旨かった。テーブルの配置もゆったりしているし店員もフレンドリーで大変満足。もっと早くに知っておけば良かった。
午後は友人が家具を受け取りに来る。ベッドサイドテーブルやコタツ・置き畳を渡してしまうとさすがに部屋ががらんとする。部屋のゴミをさらに片付けた後、買ってきた時の箱が残っている家電を箱詰め。これでだいたい片付けは済んだろうか。部屋を片付けていたら大家が次の店子に部屋を見せるときに使ったらしいチラシが出てきた。僕が住んでいた5年間には家賃は合計で7%弱しか上がらなかったのだが、次の店子との間では今の家賃から一気に25%ほど高い家賃で決めたらしい。僕のアパートは場所もよく毎年7%値段が上がっても今のマンハッタンのアパート事情では不思議ではなかったのに(周りはみんなそれくらい上がっていた)。僕は別に家賃を大家とネゴったことはなく、毎年言われるとおりの値上げを受け入れてきただけだ。なんで家賃をサービスしてくれてたんだろうか。不思議。
夜は冷凍のご飯と餃子とで済ませ、風邪薬を飲んで早めに寝る。
ブランチ - ピザ・パスタ(Vento Trattoria)、夕食 - 餃子
今朝は特に用事も無かったのでベッドで朝寝を決め込む。11時前にアパートを出て美容院に。ニューヨークで髪を切るのもこれが最後になる。とりあえずはちょっと風邪気味だったので襟足を短く出来たのが嬉しい。一旦アパートに戻り、久しぶりのDaphne's Carribean Expressで昼食を済ませてチェルシーのギャラリー街に。
今日は特に目当ての展示があったわけではないのだが、行ってみるといろいろ面白いものが見つかった。まずはFoley GalleryでやっていたThomas Allen展。写真ではちょっと分かりにくいかもしれないが、パルプマガジンの表紙や挿絵に使われていたイラストを切り取り、それを組み合わせてジオラマ状にしたものを更に写真に撮る、という手法を取っている。一種のコラージュということになるのだろうが、手の込んだステップを噛ませることで面白い質感や空気感が出てくる。しかし、21世紀になっても、まだまだ表現の手法というのは残っているんだなぁ。人間の想像力は素晴らしい。それから、久しぶりのATM Galleryでは川元陽子の作品展を開催中。Driftersというタイトルで、廃棄された自動車や産業機械などを中心にした風景を描いている。特に奇を衒ったところのないオーソドックスなもので、商業イラストとしてもあちこちで採用されているようだが、なんというか、日本の南国、例えば高知や宮崎のような地域の夏の空気・日差しを強く感じさせる作風が妙に肌に合った。あとはChealsea Art Museumでやっていた食べ物をテーマにした展示も中々面白かった。La Bergamotteでケーキを買って帰宅し、泊まっている友達と一息入れる。
夕方はライブをハシゴ。一つ目はArthur's Tavernの山本恵理トリオ。彼女のライブを見るのは3年ぶりになる。その間に出演日が一日増え、毎週木・金・土の3日の出演に。日本人アーティストでレギュラー出演をしている人は少ないのにすごいなぁと思う。今夜のライブは、記憶にあるとおりオリジナル曲をやっているという作家性と客の邪魔をしないおとなしさとが共存したもの。先週のPeter Mazza Duoの時にも感じたが、毎週のレギュラー出演を続けていくためには音楽性の高さの他にこの手のペース配分のようなものが必要になるのだろうな。ヴィレッジの歴史のあるはこでレギュラー出演を続けられるのにはそれなりの訳があることが改めて納得できたライブだった。驚いたのは、3年前に一度見たきりで、しかもほんの少し挨拶を交わしただけなのに僕のことを覚えてくれていたこと(名前はさすがに忘れていたが)。これも必要な才能の一部なのかな。
彼女のライブの1セット目が終わったところで移動。トライベッカにあるOur Lady of Vilnius Churchというリトアニア系コミュニティの教会だ。普段は音楽イベントをやっているところではないのだが、今夜はMonika Heidemannというアーティストの公開PV撮影がある。会場に入ってみると公民館の集会スペースのような場所で、去年のRiverside Churchのようなものを期待していた僕としてはやや残念。ここはリトアニア系移民のコミュニティの教会のようで、出されるビールも見たことの無いリトアニアビール、主催者挨拶もわざわざ英語とリトアニア語の両方で行われた。Monika Heidemannは結構若くて美人のシンガー。Cat Powerのようなアンニュイなアメリカーナをやっているが、弾き語りではなくバンドを従えているのが個性になっている。PV撮影とはいえ別に特殊なアクションが入るわけではなく、バックバンドが揃いのボーダーのシャツを着ているくらい。それでもちょっと不思議な体験で面白かった。
ライブを終えて外に出たところで泊まっている友人から電話。共通の友人といま食事をしているので合流しないかとのこと。場所はコリアンタウンにあるThird Floor Cafe(315 5th Ave. at 32nd. St., Tel:212-481-3669)。全然名前を聞いたことの無い場所でどんな所かなと思っていたら、日本のちょっと若い人向けのバーのような感じだった。日本のバーと同じくそれなりに腹に溜まるものも出しているので、夕食がまだだった僕は失礼してブルコギドリアを頼む。ちなみに味も日本のバー飯並み。久しぶりの再開だったので話に花が咲いた。
ブランチ - ジャークチキン(Daphne's Carribean Express)、夕食 - ブルコギドリア(Third Floor Cafe)
今日はさほど寒くは無いが朝から昼にかけて小雨がぱらついていた。あまり外に出る気が起きず買い置きのカップ焼きそばが残っていたのでそれで昼食を済ませる。おかげで夕方は早くオフィスを出ることができた。
今夜は同僚が送別会を開いてくれることになっているが、開始時間は8時半。マンハッタンに着いたのは6時過ぎ。なので時間を潰そうとBirdlandに立ち寄る。金曜夜のブロードウェイのピットバンドプレイヤーによるビッグバンドはリーダーが変わったが今も健在。今日は遅れて着いたのでテーブル席は一つしか残っていなかった。ライブは記憶にあるとおりスタンダードからボサノバまでいろんな曲が混じった華やかなもの。スキルには不足のないプレイヤーたちがとにかく楽しそうに演奏しているのが良い。これもある意味ニューヨークにしかありえないイベントだよね。
ライブを終えて今日の送別会の会場のPhoenix Gardenに向かう。去年の秋の送別会で使ったときは海鮮料理尽くしだったが今回は肉も野菜も満遍なく取り、どれもこれも美味しかった。食事を終えた後にもう一杯行こうということでGrand Centralの中にあるCampbell Apartmentに(15 Vanderbilt Entrance, Tel:212-953-0409)。分かりにくい入り口が駅の外側にあるため気付きにくいが、ここはニューヨークでも有数のシックなバー。カクテルも第二次世界大戦のころのレシピで作っているとか。流れている音楽の音量が大きいのと、混雑していてなかなか座れないのがやや難だがとても雰囲気のあるバーで楽しかった。
朝食 - 玉子のサンドイッチ(The Adore)、昼食 - カップ焼きそば、夕食 - 中華いろいろ(Phoenix Garden)
朝食は友人と一緒にJoe the Art of Coffeeに。来週は水曜日に引越しを済ませてミッドタウンのホテルに移るので、今日が帰国までの最後になるんだよな。今朝は先の週末の陽気が嘘のような氷点下の寒さだったが、今までと同じくアイスコーヒーを注文。この店にもずいぶん世話になった。
午後には論文の提出の作業があるため午後半休を取ってマンハッタンに戻る。コピーが出来上がるまで時間がかかるので昼食はGotham Bar and Grillに(12 E 12th St. bet. University Pl. & 5th Ave. Tel:212-620-4020)。この店もZagatの上位常連で、ランチタイムにオープンしており$25のプリフィクスメニューがあるので帰国までにチャンスを狙っていた。内装は近所のUnion Square CafeやBlue Water Grillに比べてぐっとアップスケール感のあるゴージャスなもの。接客も嫌味にならない程度に気取っている。料理の方は、この値段でこれなら悪くない、というレベルだったかな。雰囲気を考えれば十分にお得なんだろうけど。ボリュームはやや抑え気味で、普通のアメリカ人向けには「これで気に入ったらディナーに来てお腹一杯食べてね♪」というサイズなんだろうが日本人にはちょうどいい。ただ、この店の名物の一つである派手な盛り付けはポーションが小さいとお目にかかれないので、それはちょっと残念かも。
コピーが出来上がるまでまだ時間があったので、出納掛のところで授業料を支払う。学生ステータスを維持するだけのために一学期$500を払うというのも馬鹿馬鹿しいものだ。論文を夏学期まで持ち越すことは無しで済ませたい。ようやくコピーが出来上がる時間になったのでピックアップ。学部事務室に行って提出し、幾つかの質問を受ける。来週末で日本に帰ることを伝えたら、住所の登録変更は済ませたかと聞かれた。げ、それが残っていたか。
今日は友人と夕食を約束しているのだが、学部事務室を出ると少し時間に余裕があった。近くに今までいったことの無い施設がなかったかな、と考え、ニューヨーク市立図書館を思いつく。大きなライオンの彫像で有名なこの施設はマンハッタンのランドマークの一つなのだが、僕は今までなんとなく入る機会を逃していた。ちょうど現在気になっていた展覧会を開催中だ。「EHON - The Artist and the Book in Japan」という展覧会で、タイトルからいわゆる絵本が中心の展覧会かと思っていたが、案に相違して絵巻・浮世絵が中心の重厚な展示だった。これだけの展示はなかなか日本国内でもお目にかかれまい。作品をじっくりと見て廻っていたらあっという間に約束の時間が近づいてしまった。
待ち合わせ場所で友人と落ち合い、予約していたレストランRainbow Grillに(30 Rockfeller Plaza at 49th St., Tel:212-632-5100)。ロックフェラープラザの65階にあるこのレストランは何と言っても夜景が素晴らしい。エレベーターホールを出て入り口から窓の外を見たところで思わず息を呑んだ。ミッドタウンのビル街と、ダウンタウンからニューヨーク湾への広がりとのコントラストが素晴らしい。僕がニューヨークで、いや今まで見た夜景の中で一番だったように思う。どの席も夜景が望めるようになっているが、僕らが座ったのはエンパイアステートビルが真正面の一番窓側の席。ちょっと早めに出かけたのが良かったのか良い席に座らせてくれた。ニューヨーク生活の間のあれこれを離しながらちらほらと窓を見ると、店に入ったときには少し残っていた残照が消えていき、ビルに明かりが灯りはじめるのが分かる。正直料理は味の割りに高いが(個人的にはもうちょっと高い値段を付けてもマシな味にしたほうがいいと思う。River Cafeみたいに)、ニューヨークで絶対に行っておくべき店だと思う。それから、セーターだけで行ったらコートチェックのところでジャケットを渡されてしまった。ニューヨークでも本気でジャケット着用の店があるのかと驚いた。
帰宅してシャワーを浴びた後にSmallsに。ここはヴィレッジにあるジャズクラブ。名前の通り小さなハコだが、昔から多くの有名ミュージシャンのライブをホストしてきた老舗である。今までに何度か行ったつもりでいたのだが、ライブ記録を改めてチェックすると初めてだった。どうやら似たような場所・サイズのFat Catと混同していたらしい(ちなみにオーナーも同じ)。今夜のライブはBrooklyn Jazz Undergroundといい、Akiko Pavolkaさんのお誘いで足を運んだ。Brooklynの若手ミュージシャンによるセッションのイベントで、夕方から深夜までのセットが3日間続く大きなイベント。店内に足を踏み入れると客席には若手のミュージシャンらしき人が目に付く。残念ながらライブは1つしか見れなかったのだけれど、これから名前を売っていくだろうなぁと感じさせるイキの良い演奏で、こういうライブが3日続くんだったらニューヨークのジャズミュージシャンの層はほとほと厚いなぁと改めて感じ入った。
目当てのセットを見終えたあとはMercury Loungeに。今夜出演するExit ClovはDCを拠点に活動する5人組。キュートでちょっと毒のあるパワーポップをやっていてフロントがアジア系の女の子というだけで僕にとっては充分以上なのに、女の子が一卵性双生児のツインボーカル、自分で楽器を演奏して、しかも二人とも結構かわいい(双子なので同じ顔だが)となると、お前が妄想で作った脳内バンドとちゃうんかという勢いだが実在するのだからしかたがない。現在はインディーズで、しかもフルアルバムすらリリースしていない状況なので客の数はそれほど多くなく会場の半分程度。ボーカルの二人はどちらもギター・キーボード・バイオリンを演奏できるようで、互いの楽器を取り替えつつプレイしていた。このバイオリンというのがバンドの個性になっていて、良くできているがもう少し個性が欲しいかな、というメロディーに花を添えている。Yellowcard程に弾けるわけではないので現時点で圧倒的なオリジナリティーとまでは行かないが。音だけでも今の時点で充分イケる感じだし、ビジュアルやキャラの立ち具合を考えると日本やアジアではすぐにブレイクしてもおかしくないレベルだと思う。ジャパ専洋楽アーティストを探しているような日本のレコード会社の人は今すぐコンタクトを取るべし、マジで。
朝食 - ドーナツ(Joe the Art of Coffee)、昼食 - ホタテのポタージュ・ラムチョップ(Gotham Bar and Grill)、夕食 - モツァレラトマト・ステーキ(Rainbow Grill)
充分に寝たら頭の働きがずいぶんマシになった。会社に着いてみると教授からサイン入りのカバーシートがFAXで届いていた。やれやれ。月次バッチの後始末の合間を縫ってAmerican Expressの住所変更。これで一連の引越しの手続きはほとんど終わったはずだ。ポイントカードなどの手続きを忘れているかもしれないが、転送が有効な期間中に順次切り替えていけば良いだろう。
夕方にNYUのコピーセンターに寄って論文の印刷を依頼。現時点ではまだリング止めのソフトコピーなのだが、それでも明日の午後までかかる。アパートに戻って一息入れた後、8時前にチャイナタウンに向かう。今夜は会社の若手が送別会を開いてくれた。いつものGrand Sichuanなのだが、今夜は本店だ(125 Canal St bet. Cross & Chrystie Sts., Tel:212-625-9212)。ミッドタウンイースト点よりも内装は簡素だが、値段は心なしか安い。なによりモツ系のハードコアな食材が並んでいるのが嬉しい。また、ミッドタウン店では裏メニューっぽかった中華麺や、餃子・ワンタンなどもメニューに入っており、締めに入ってもバラエティに問題なし。混雑していてちょっと店員の手際が悪かったのが残念だったが、どの具も美味しかったしビールもガブバブ呑んだのにチップ込み一人$40とリーズナブルな値段だったしで文句は無い。後輩が持ってきていたニューヨーク10ドルグルメ本を見ていたら店員が「うちの店が載ってるのか」とかいって喜んでたな。そういうのって本が出来た時点で取材先にお礼と共に連絡するものじゃないのか?
アパートに戻って友人とシャーベットを食べる。Wine Cellar Sorbetというブルックリンのお店が作るこのシャーベットは、名前の通りワインを原料にしたシャーベット。アルコールを飛ばしていないため、パッケージには「販売時にIDを確認のこと」と書いてある。僕はロゼのシャーベットを買っていたのだが、パッケージの上がゼリー状のシロップ、下が普通にシャーベットと、プリンというかかき氷状態になっていた。味の方はワインの風味を十分に生かしたインパクトの強いもので、お客さんをもてなすにはもってこいだと思う。1パイントで$7とさほど高価なものではないので、興味のある人はぜひ試してみてほしい。
朝食 - シリアル、昼食 - ビックマック、夕食 - 重慶火鍋(Grand Sichuan)
部屋の明るさに目が覚めると7時過ぎだった。どうやらカーテンをきちんと閉じずに眠ってしまったらしい。窓からの朝の眺めもやはり記憶にある通り。ま、無駄金といえば無駄金だったが最後に面白い体験だったのかもしれない。来週水曜日に引っ越した後はホテルで3泊するのだがマンハッタンにいた方が便利なのでそっちのホテルを取っちゃったんだよな。
無料の朝食券を使ってカフェテリアで軽い食事をしてからチェックアウト。このまま出社なら楽なのだが、今日の午前は日本から来る友達をJFKに迎えに行く。僕の部屋に泊まっていくので鍵の手配や部屋の説明などを考えるとピックアップする必要があったのだ。シャトルバスとNJ Transit、LIRRにAirtrainと乗り継いで空港に着いたのは到着の30分後。到着ロビーからはちらほらと人が出てきていて「あるいは遅れたか…」と焦ったが無事に合流できてなにより。タクシーでアパートに戻り、ドアマンに予備の鍵を借りてから部屋に案内、荷物を開いている間に僕はメールをチェック。お互い一息入れてから昼食に。近場で胃に優しいものがいいなぁと意見が一致してZen Palleteに。去年の春にリニューアルしてから初めて出かけるのだが内装も味も変わっていなかった。
僕はそれから出社。昨日の月次バッチに関するメールはほとんど来ておらず、助かる。正直頭があまり働いていない。アパートに戻って一泳ぎしたらだいぶ楽にはなったが。論文の指導教官との打ち合わせでは修正した論文の提出を認めるということを確認してくれ、事務室への提出に必要なサイン入りのカバーシートも明日FAXで送ってくれることに。やれやれ。その後いくら丼で夕食を済ませたら急に眠くなったので友人の帰宅を待たず寝てしまう。昨日の仕事もさることながら、週末に限界まで歩いたものなぁ。これで体調が戻りますように。
朝食 - デニッシュ・カットフルーツ(ホテルカフェテリア)、昼食 - 豆腐野菜炒め・ポテトコロッケ(Zen Pallete)、夕食 - いくら丼
いつもの月曜の通りCupcake Cafeに出かけてみたら今朝はエスプレッソバーが開いてないどころかドーナツも届いていなかった。マフィンを食べるほどの食欲も無かったので、しばらく行ってなかったEmpire Coffeeに行ってみる。こっちはこっちでまぁ旨いコーヒーを出してくれたが。Cupcake Cafe、来週が最後になるんだから、ちゃんとエスプレッソとコーヒーのセットを楽しませてくれよ。
先週から書いていた通り、今夜は月次バッチの実行日。事前に実行してできる限りの問題点は潰しておいたつもりだったのだが、それでも潰しきれないものが出てしまい、そのうちの一つがパフォーマンス上の問題であったこともあって6時から始めた作業は結局深夜の1時半までかかってしまった。僕が自分で何か作業をできるわけではないが、日本に帰る前の最後のまとまった仕事なのできれいに終わらせたかった。
会社からはもう終バスが出てしまっている。流しのタクシーが走っているような場所ではないし、同僚もヘトヘトなので送ってくれと頼むのも気が引ける。結局、オフィスの隣にあるホテルLa Quinta Innに泊まることに。このホテルは僕がニューヨークに来てから今のアパートを決めるまで滞在していた場所で、その後のニューヨーク生活の間に3回も名前が変わった。チェックインを済ませてどうなっているかなと部屋に入ってみると5年前とあまり変わりは無い。まぁ、それはそうだよな。今夜はアパートに帰るつもりだったので当然着替えは持ってきていないが、あてにしていたバスローブは部屋の中に見つからない。シャワーを浴びた後は上のシャツをそのまま着てパジャマの替わりに。残業中にコーヒーを飲んで目を覚ましていたから寝つきは悪かったが多分30分ほどで寝入ることができた。
朝食 - ビスケット(Empire Coffee)、昼食 - 揚州炒飯、夕食 - ピザ
朝起きてWebやメールを片付けた後はアパート下のStarbucksに。しばらく使ってなかったLibretto、友人が来るので使ってもらうのだが、T-Mobileのコネクションマネージャーは定期的にHotSpotに接続していないと利用できなくなってしまうのだ。久しぶりに開いたわりには快調で、IEを使っている分にはスピードに不満も無い。Windows Updateで最新のパッチも導入して準備万端。スーパーで水を買って部屋に戻る。
洗濯物をランドリーに放り込んで再び外出。目当てはBlue Water Grill(31 Union Square West at 16th St., Tel:212-675-9500)。調べてみるとブランチをやっていることが分かり出かけてみることにした。有名店の上に一人だし予約もしてないしでちょっと心配だったのだが、待たされることも無くテーブルに案内された。内装は高級店にしてはカジュアルで、ニューヨーカーはこういう気楽な内装が好きなのかな、と思う。ブランチのセットの中からクラブケーキベネディクトを注文し、ミモザを合わせてもらおうとすると「申し訳ありませんがアルコール類のサーブは12時からで…」。なるほど、空いていたのにはそういう理由があったのか。午後からも出かける予定なのでコーヒーで我慢することにした。クラブケーキは$17というちょっと贅沢な値段だったがそれ以上の味。食べ終わって顔がほころんでしまうような味だった。12時ちょっと前に店を出るときには入り口の周りに順番待ちの客が多数。ま、そうだよねぇ。
アパートに戻って洗濯物を部屋に戻し。今度はLIRRに乗ってFlushingに。これから日本に戻るのにわざわざアジア人の顔を見に行かなくてもいいだろうと思うが、ふとあの街の雰囲気が懐かしくなって出かけてしまった。もう自炊の機会はほぼ無いので白熊水餃の冷凍ワンタンは買わなかったが、Flushing Mallでこちらはいつもの通り阿宗麺線と牡蠣の卵焼きを。英語のフライヤーを読みながら食べていたら別の中国人の客から「その料理は何だ」みたいなことを中国語で尋ねられてしまった。うーむ。昨日に続いて暖かいこともあり街のエネルギーを感じられる。日本にはこういうアジア街はあるのだろうか。新大久保?
帰りは7 Lineに乗り、Sunny Sideで途中下車。ここにはCasa Romanaというルーマニア料理のレストランがある(39-20 Queens Blvd. Sunny Side, Tel:718-784-4768)。この店も掃除途中にフライヤーで見つけた店で、ルーマニア料理は食べたことが無くぜひ帰る前に食べてみたいと思ったのだ。レストランの中に入ってみるとゴテゴテした内装に圧倒される。椅子には金色のビロードのカバーがかけてあるし、トイレに入ると妙な飾り付けが取り付けられている。その割りにスペースは狭いし、クリンネスもしっかりしていない。ある意味でBlue Water Grillの対極にある内装。国民性なのか、あるいはコミュニティの中心施設としての活動のため無理をしているのか。注文した料理はロールキャベツ。グリッツ(とうもろこしの粥)と共に出てきた。ロールキャベツはトマト味のはずなのだがそれだけではない複雑な酸味を感じる。調べてみると使っているキャベツ自体が酢漬けのものらしい。ちなみにロールキャベツはサルマーレ、グリッツはママリーガと言うそうだ。あまり便利な場所ではないが夜には生バンドの出演などもあるようで、車で探検がてら来てみるのも面白いかもしれない。駅に戻る途中で上を見上げると空が広い。そういうエリアなんだな。帰りにもう一度途中下車してこれまた久しぶりのP.S.1に。良くも悪くも以前と同じ、日本のブティック美術館の現代美術展という印象の展示が幾つもホストされていたが、その中で面白かったのが、金色に塗った現代美術作品を集めてみました、というもの。実に色々な作家がこの手法を使っていて、しかも並べてみると作品ごとにその効果が違う、というのはなかなか興味深かった。
DVDやらシャーベットやらを買ってアパートに戻る。一息入れてから引越しの準備。まずはラックに入れてあったCDやDVDを全部片付ける。10年前のCD-ROMやらMDやらも一緒に入っていて、もう使うことも無いだろうとバサバサ捨てる。続いてはバスルームの掃除で、今までちゃんとやっていなかった浴槽横の壁の垢落しなども真面目にやる。20分ぐらいでサッと終わらせるはずだったのが気が付いたら1時間以上かかっていた。汗みずくになっていたのでジムで泳いでクールダウンする。
今夜はBlue Noteの8時からのセットを見に行こうと思っていたがその時間は過ぎてしまっている。かといって10時半のセットを待つ気にもならない。考えた末The Bar Next Doorに出かけることにした。ここは以前からジャズヴェニューとして名前だけは知っていたが今まで足を運んだことは無かった。先日荷物を片付けたときにフライヤーのバックナンバーに「暖炉のある隠れ家バー」として本店であるLa Lanternaが紹介されているのを見つけていたのだ。またそれかい、という感じだが。この店はBlue Noteと同じブロックの角を曲がったところにある。何度も前を通ったことがあるが今まで全然気がつかなかった。The Bar Next Doorは別の入り口もあるとはいえLa Lanternaの地階にあり、看板もひっそりとしか出ていない。なぜNYのレストランがジャズバーを持つときにはわざわざ別の名前を付けるのだろうか。The Bar Next Door自体には暖炉は無いが木製の調度品を贅沢に使ったとてもゴージャスで暖かい雰囲気のバー。アットホームな居心地の良さという意味では僕が行ったことのあるジャズバー、いや普通のバーの中でもピカイチかもしれない。もう少し早く知っていればいろいろ使えたのに…。いや最後に知ることができて良かったんだな。この店はチップ制ではなくきちんとカバーチャージを取る($8)。それだけライブの内容に自信を持っているんだろう。今夜日曜日はPeter Mazza Duoがレギュラーで出演している。Duoとはいえ毎週楽器のゲストを入れているようで、今日はサックスプレイヤーが入っていた。寛ぎや語らいの邪魔はしないが、耳を傾けてみれば音楽性は高いという、こういう場所での演奏はかくあるべしというライブ。ジャズのスタンダード曲が中心だったのだが、アメリカーナやクラシックギターの要素も豊富に取り入れた面白いライブだった。
店を出ると雨が降っている。急ぎ足でアパートに向かうが、途中でデリが開いているのを見つけてチューリップを買う。アパートに戻ってチューリップを生け、着替えて早々にベッドに入る。
朝食 - クラブケーキベネディクト(Blue Water Grill)、昼食 - 阿宗麺線・牡蠣の卵焼き(阿宗麺線)、夕食 - ロールキャベツ(Casa Romana)
最近日付の感覚がなくなってきた。オペラを見に行ったのが先週だとは信じられない。キーウエストに行ったのなんてもう何ヶ月も前のような気がする。毎日いろんなことがありすぎるからなぁ。曲がりなりにも修士論文が手を離れてくれて本当に有難い。そういえば教授の書面での認証(これが無いと学部事務室に論文を提出できない)が週内には届かなかった。
朝起きてしばらくはメールを読んだり書いたり。10時過ぎにLoehmann'sに出かける。日本で着るシャツやネクタイを見に行ったのだが気に入ったものが無く何も買わずに店を出る。帰りにはRubin Museum of Artに。ここは2004年にできた比較的新しい美術館。アパートから近いこともあり気にはなっていたのだが今まで見に行くチャンスを逃していた。展示の内容はヒマラヤ美術が中心だが、モンゴルやインドなど非中華圏のアジアを手広くカバーしている感じ。6階建ての館内は外から見るよりも広く、結構見応えがある。展示で一番目を引いたのは密教系の仏像や曼荼羅かなぁ。奈良や高野山に近い大阪南部に育ち、大学時代を京都で過ごした僕は、意識しないままこういう美術に馴染んでいたことを、海外に出てアジア美術の展示を見るたびに気付かされる。日本に戻ったらちょっとずつ時間を作ってこういう仏閣などを見ていこう。
昼食を済ませてアパートに戻り、一息入れてからWilliamsburgに出かける。Stay Gold Galleryを覗いてみようとMercy Ave.駅から入ったのだが、行ってみたら展示の取り外し中で中に入れず。シティ誌には確かに今日までオープンと書いてあったのだが…。まぁどうしても見たかった、というほどの展示ではなく、気を取り直してぶらぶらと北に向けて歩いていく。今日の気温は摂氏20度。異常気象もここに極まれり、というような天気だが、Williamsburgのような街を歩くにはありがたい。小腹が空いたのでBonitaで軽く食事。メキシカンコーンとライムスープを食べる。次にBonitaに来るときはこのコーンを食べよう!と思っていたので、歯の治療が終わるまで延ばし延ばしにしていたのだ。スープと併せ記憶どおりの味で満足。その後はGrand Ferry Parkに行き、マンハッタンの景色を眺める。
駅までぶらぶらと歩いていく途中でAbount Glamourが開いているのを見つけた。ここに来るのも東京Aリス展の時以来だなぁ。中に入ってみると雑貨コーナーには相変わらずどこから集めてきたのか、というほどのいろいろな日本グッズが溢れており、店の奥のギャラリーコーナーにはちゃんと展示があった。現在は"it's such a small world..."というグループ展をやっているそうで、テーマはデフォルメした風景画。これは、というほどの作品は無かったが、小さなスペースなのにこのレベルの展示をやっているなら立派なものだと思う。ギャラリーの責任者は日本人のようで、これからも頑張って欲しいなぁ。ギャラリーを出た後はさらにSpoonbill & Sugartownを冷やかしたり、Brooklyn Industriesで服を買ったり。また小腹が空いたのでChaiに入って食事をしてしまった。ま、BonitaもChaiも日本に帰る前にもう一度行っておきたかった店なのでこれで良いのだ。
アパートに戻ると結構疲れていることに気付く。とりあえず選択をしたりジムに行ったり、あとは服の荷造りにちょっと手を付けたり。7時を廻ると体力も回復してきたのでTONICに出かけることにした。NY生活も最後になっていろいろ用事が入り始め、今日を逃すとチャンスがなくなっているかもしれない。今夜のライブはフリージャズ。調べてみるとこのJane Ira Bloomはかなりのベテランらしい。フリージャズとは言えバックに歌心があるので聴きにくさは全然無い。もう少しオーソドックスなジャズ寄りのハコで演奏しても全然大丈夫そうな感じ。考えてみればフリージャズはシティ誌で適当に見つけて出て行って今から考えるとハードややつにぶつかってチンプンカンプンで帰ってくるのを繰り返してたからな…。ちゃんと本を読んだり知ってる人に教えてもらったりすればそういう無駄は無かったんだろうが、ま、無駄も贅沢のうちということで。今夜も楽しかった。ライブが終わったら空腹になっていたのでSoyで食事をしてから帰宅。今日は本当に良く食べたな…。
ブランチ - スパゲッティ(Primitivo)、昼食 - メキシカンコーン・ライムスープ(Bonita)、トムヤムクン・タイ風スパゲッティ(Chai)、夕食 - 福袋・豆ごはん(Soy)
最近野菜らしい野菜を食べていなかったのでなんとなく胃腸の調子が悪い。やむなく昼食はちょっと離れたショッピングモールにビビンバを食べに行く。今月は途中で帰国するため定期券を買っておらず、バス代を払わなければならないのが馬鹿らしいがちゃんと野菜を含んだ料理を出す店が歩ける範囲に無いのでやむをえない。おおむねやるべきことをやって楽しく過ごしてきたニューヨーク生活だが、ほぼ唯一の心残りが中華カフェテリアが閉じて以来の昼食である。ランチでももう一度食べに行きたい店はいくつもあるのに何が悲しくてビッグマックなんか食べてるんだろう俺は、という気になる。
月次ジョブのトラブル対応はなんとかなりそうだ。あとは月曜日まで作業担当者の予想通りに作業が進むことを祈るのみ。夕方は日本人の同僚たちと焼肉を食べに行く。彼らがいるのは仕事上での接触は全く無い部署なのだけれど、去年の夏のボウリング大会で仲良くなってときどき食事に行くようになった。こういう縁というのは本当にありがたいものだったなぁと今になって思う。焼肉もなんだかんだ言って帰国前の最後になるかもしれず、肉もさることながらいろいろな突き出しを存分に堪能し、マッコリをガブガブ飲んで大満足で帰ってきた。
朝食 - 玉子のサンドイッチ(The Adore)、昼食 - ビビンバ(Niko Niko Sushi)、夕食 - 焼肉(友情)
朝起きてTreo 650を触っていたらいつのまにか不調が直っていたことに気が付く。イヤフォンジャックの接触不良で通話が出来ない状態になっていて、飲み会も続くし引越しもするこれから2週間どうしようかと悩んでいたのだが、これでほっと一安心。また故障させてしまうようなことがないよう帰国までは音楽を聴くために使うことはできないが、それくらいは我慢しなければ。このTreo 650、僕のニューヨーク生活の質を高めてくれた製品ナンバーワンの地位をマッサージ椅子と争うが、日本の携帯網には接続できずWi-Fi機能も内蔵していないので日本では用無しである。まぁPDAとしての筋が悪いわけではないのでしばらくは持ち歩くだろうが、早々に後継機種を考えなければならない。アメリカから調べられる範囲ではWILLCOMのW-ZERO3[es]が僕の使い道には良さそうなのだが、仕事柄おさいふケータイとかにも興味はあるしなぁ。
出社して昨日の月次バッチの状況を調べると、案の定というか大きなトラブルが幾つも起きていた。パフォーマンスの問題、異常データの混入。一つ一つのトラブルはそれほど複雑ではないが、果たして本番実行の月曜日までに間に合わせることができるか。夕方まで対応に追われ、東京とのTV会議を終える。何とかなってくれ。
夕方は同期と歓送会。一時は7人いた同期も僕が抜けると3人に減ってしまう。以前が多すぎたんだけどね。場所は僕のリクエストですがに。会社の近所で、という話だったのだが肉食が続いたのであっさりしたものが懐かしかった。まぁ、一般論として誉められる味か、というわれるといささか微妙なのだが(笑)、こういういささか怪しげな日本食を食べる機会もしばらくないだろうということで。
朝食 - ドーナツ(Joe the Art of Coffee)、昼食 - 中華麺、夕食 - 和食いろいろ(すが)
正月3日目。今日も日本からのメールは無い。結構なことである。昼休みに電気を止める手続きを。これは電気会社のサイトから手続きができるのが助かる。夕方には帰国までの会社の仕事の最大の山である月次バッチがらみの仕事。データエラーがあったりパフォーマンスが充分でなかったりと心配だったので本番前に空きスケジュールを見つけてテスト実行を手配したのだが、案の定というか開始後1時間半たってもジョブが終了しない。今夜は約束があり、やむを得ず担当者に任せてオフィスを出る。
今夜は友人とUnion Square Cafeで食事(21 E 16th St. bet Union Sq. West & 5th Ave., Tel:212-243-4020)。Union Square横に住んでいて、なおかつ食べ歩きが趣味だというのに、Union Square近辺の有名レストラン、今年のZagatトップ10だけでもGramercy Tavern(#1)、Union Square Cafe(#2)、Gotham Bar and Grill(#7)、Blue Water Grill(#10)と4つも入っている中のただ一つにも出かけたことが無い!なかなか一人では入りづらく、かといってグループで食事をする時に誘うのもどうかなぁということでどうしても敷居が高かったのだ。ニューヨークを去る前に何とか、ということで、友人を誘って出かけてみることにした。高級店かと思いかなり緊張していたのだが、中に入っているとさほどの堅苦しさは無く、店員も馴れ馴れしさは無いがフレンドリーな雰囲気。ちょっとほっとして注文した料理は、どれも評判に違わぬ味だった。アーギュラにピーカンをあしらってバルサミコのドレッシングをかけたサラダはシンプルな調理法が信じられないような奥の深い味だったし、ラムチョップもミディアムレアで頼んだのだが臭みをいささかも感じさせない。デザートのバナナタルトも旨かったなぁ。勧めてくれたワインも良かったし、これでチップ込みの仕上がりが一人$110なら大満足だと思う。もっと早くに来ておくべきだったなー。他のレストランにも何とか出かけてみたい。
朝食 - 鶏雑炊、昼食 - チキンバーガー、夕食 - ラムチョップ(Union Square Cafe)
アメリカでは今日からお仕事。考えてみれば僕は正月は帰省しているか休みを取って旅行しているかが多く、2日から出社というのはこの5年間で去年と今年だけだ。当然ながらメールもほとんど来ておらず、余裕を持って仕事を済ませる。合間にVerizonに電話して加入者回線とADSLのキャンセルの予約。年が変わる前に手続きをすると登録ミスとかでトラブルがあるかもとあえて遅らせていたのだ。ADSLのキャンセルではモデムを送り返せとは言われなかったのがちと不思議。もういいのだろうか。
夕方は論文の手続きのために事務局に行く必要があり、少し早めにオフィスを出る。手続き自体は簡単に終わったので何かしてから帰ろうと思い、久しぶりのExit Artに。現在の展示はこのギャラリーが開設以来25年間にホストしてきたパフォーマンスをビデオやスライドなどで総括するもの。なにぶん政治的指向の強いギャラリーなので展示されたどのパフォーマンスも気合い入りまくりである。1982年のこのギャラリーの開設のきっかけになったIllegal Americaというイベント(タイトルからして凄いが)には、キュレーターが「美術におけるイリーガルな行為の境界が一般社会と違うと思ってはいけない」という実にハードコアな解説をしていた。このイベントには赤瀬川原平がコメントを寄せていたのがへえと思ったな。あるいは出展していたのか。展示を堪能した後はMarket Cafeで夕食。ステーキフリッツを頼んだが記憶通りの美味。この店は僕がニューヨークで知る洋食の店の中で文句無しに一番だったな。あとはDVDやバスルームのカーテンやらを買ってアパートに戻り、指導教官との打ち合わせの前に一泳ぎ。指導教官からは、昨年末に拡張したDiscussion部分の拡張がOKで、章立てを調整したら事務局に提出してもよい、というコメントを貰った。ここまで長かった…というのはこれまで何度も書いて裏切られてきているのでもう書かない(苦笑)。ただ、一つの大きい区切りにたどり着いたことは確かだ。また、最後にはペーパーコピーを提出してそれにコメントを貰うという手続きがあり、帰るまでにそれを一廻しすることはできそうなのは友人に作業を頼むにしても安心できる。
打ち合わせを終えた後はヴィレッジに。友人のシンガーAkiko Pavolkaさんからライブの案内が昨日届いて、急な話だったがちょうど今日の夜9時からのライブを探しているところだったので聴きに行くことにしていたのだ。日本に帰る前に彼女のライブをもう一度聴いておきたいと思っていたので渡りに船だった。会場のCafe Vivaldiはヴィレッジの真ん中にあるハコ。ジャズというよりはシンガーソングライターが出演する場所らしい。店内は居心地のいいマッタリとした雰囲気。何気に料理が美味かったのもポイントが高い。僕は彼女のライブは今までBrooklynでしか見たことが無く、帰りの足を気にしていつも1セット目で帰ってしまっていた。今夜は歩いて行けるハコということで2セット目まで腰を落ち着け、今まで聴く機会のなかった新曲も含めてたくさん曲を聴けて満足。足を運んだ甲斐があった。こういうBGMじゃない大人の音楽を聴ける場所って東京近辺にどれくらいあるのかなぁ。いやこのライブをチップだけで聴けてしまえるというのはアーティストにとってはたまったものじゃないのは判るけどさ。日本に戻るのがまたちょっとブルーになってしまった。
朝食 - ドーナツ(Cupcake Cafe)、昼食 - ビッグマック、夕食 - ステーキフリッツ(Market Cafe)
いよいよ年が変わった。ニューヨークを去る1月20日がカレンダーに出てきたというのはやはり感慨がある。残り僅か、悔いのないように過ごしたいものだ。
昨日寝たのは2時前なのでさすがに寝覚めは悪い。まぁ今日はそれほどやる事があるわけでもなく別に構わない。9時ごろベッドから出て炊飯器のスイッチを入れ、ベッドに戻って待つ事30分、飯が炊けた所で朝食。昨日買ってきたおせちセットとイクラ丼。イクラはちょっと脂が強く生臭い。漬け方が悪かったのか、醤油漬けに向かない種類だったのか。ワサビを落とせば食べやすくなるのだが、あいにく先月に冷蔵庫の掃除をしたときに捨ててしまっていた。間の悪い…。
食事の後は月が替わらないとできなかった手続きを済ませたり、優先度が低く後回しになっていた色々な文章を書いたりして過ごす。ほぼ片付け終えたら2時過ぎ。一気に手持ち無沙汰になる。これだったらRFID本をもう一冊持って帰ってくれば良かったな、とも思ったが、正月からそこまでガツガツ過ごすこともなかろう。PCに向かって過ごすのもイヤだったのだが、ケーブルはとっくの昔に解約しているし、DVDのほとんどはダンボール箱に詰めてしまっている。幸い詰め残していたDVDの中にSwing Girlsがあったのでそれを久しぶりに見ることに。映画館でもDVDでも何度も見てセリフもすっかり憶えてしまっている作品だが、改めて見直してみるとやはり楽しいし、音楽を始めた時期のワクワク感を良く捉えていると思う。矢口監督、最近は何をやっているのだろうか。
Swing Girlsを見終わったところでプールに行き、戻ってきた所で引越し準備に。とうとう1回しか使わなかった2段ベッドの上を片付け、本棚から段ボール箱に本を移す。部屋がどんどんダンボール箱に占領されていくようでなんとなく面白くない。
4箱ほど詰めた所で面倒くさくなり、今日の作業は打ち切り。食事を済ませたらライブに行きたくなり、心当たりのハコをいくつかチェックしてみるが正月早々からライブをやっているところはそうは多くない。結局Blue Noteに落ち着く。本日の出演はDeborah Davisという女性シンガー。どちらかというとR&Bやブルーズに近いメロウでソウルフルな曲を歌う。ある意味商業的な音楽ではあるのだが歌唱力は抜群で、BGM的なユルさを感じさせない。こういうライブってどこでも聴けそうで実はNYでも探さないとなかなか見つからないのだ。何でも今夜のコンサートは毎年定例の白血病のチャリティーコンサートで、入場料はすべて白血病の研究団体に寄付されるのだとか。良いことだ。ただ、客には「正月だけど何かジャズ」という感じでとりあえずやってきて事情を飲み込めていない人も多い。彼女は客を煽るタイプなので初めは温まらない客席に苦労していたが最後にはちゃんと客をノせていた。アメリカのこのジャンルのプロの人たちは芸人としてのガッツやスキルがほとほと凄いと思う。
朝食 - おせち・イクラ丼、昼食 - イクラ茶漬、夕食 - おせち・イクラ丼