ニューヨーク引きこもり日記(2006/12後半)

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2006/12

12/31(Sun)

大晦日。朝起きてネット系の片付け物をしてからBrighton Beachに出かける。2年ぶりに入ったGina's Cafeでは相変わらずウェイトレスの愛想が悪い。ボルシチとイクラのクレープを頼み、これもやはり2年前にもかかっていたロシアの音楽番組をTVで眺める。店を出た後はビーチに。キーウエストで見たのとは当たり前だが全然違う、冬の海。これで大西洋もしばらく見納めだな。駅前の売店でイクラと魚の薫製を購入してマンハッタンに戻り、途中でサンライズマートに立ち寄っておせちを購入して帰宅。酒と醤油を合わせた漬け汁にイクラを漬け込み、残りの買い物を冷蔵庫に入れる。

残りの時間は大掃除。ブラインドを上げてみると窓が思ったより汚れていて、予定していなかったのだが思い切って窓を拭くことにした。窓から半身を乗り出して格闘すること20分。思っていたよりは綺麗になった。汚れている間は我慢できるかと思うが、綺麗にするとやっぱりいいものだな。あとはキッチンとバスルームの水周りの掃除。キッチンは前回掃除し残したところまできっちり磨き、ほぼピカピカになった。バスルームはとりあえず現状維持+αという感じか。こちらはまだ3週間は使うから、あまり無理をしない程度にと。ここでプールが閉まる時間になるのでその前に一泳ぎ。部屋に戻ってシャワーを浴びた後掃除機をかけようとしたらいよいよバッテリーの劣化が進み、何度充電し直しても5秒しか稼動しなくなってしまった。あと3週間、だましだまし何とか動いて欲しいと思っていたのだが…。洗濯を待ちながら書籍とCDの箱詰め。3つほど詰めたところでバテてしまい、今日はここまでということにする。ご飯を炊いたほかは冷凍食品で簡単な食事を済ませ、ベッドに入ってジャズのネットラジオを聴きながら積読だったRFID本を読む。時々うとうとしたりしつつもそれなりに読み進められる。本を読むにも環境が大事ということか。

10時半ごろにアパートを出てBowery Ballroomに。去年と同じPatti Smithのカウントダウンライブだ。他に面白そうなイベントが無かったこともあるが、やっぱり去年見て年の締めくくりに相応しいイベントだなぁと思ったのが大きい。今さら音楽性やら客層やらが大きく変わるような人でも無し、感想自体は去年とほとんど変わらない。年に一度とは言え、これほどのライブをやれるっていうのはやっぱり凄いばあさんだよなぁ。ただ、運営自体は去年からちょっと劣化していた部分があって、歌の途中でちょうど新年が来てしまい中断したりとか、どこかで進行が押したのかアンコールのネタと曲を袖に下がらずに済ませて普通のアンコールが無かったり。今年初めてカウントダウン、という新人でも無かろうし、何があったのだろうか。

会場を出ると道を行くタクシーは多いがほとんどがOff Duty。まぁ、そうだろうな。幸いそれほど寒くないのでイーストヴィレッジの盛り上がりを見物しながら歩いてアパートに戻った。小腹が減っていたのでざるそばをさっと作って年越し蕎麦としゃれ込み、そのまま就寝。

朝食 - ボルシチ・イクラのクレープ(Gina's Cafe)、昼食 - イタリアンセット(イタリアントマト)、夕食 - 餃子・卵ご飯

12/30(Sat)

今日から1日までが3連休。ここを逃すと帰国までまとまった時間がなく、やりたいことやらなければならないことはこの連休に押し込んでしまう必要がある。朝はグリーンマーケットに買い出し。あと少しだけ玉子を買ってもいいかな、と思って出かけたのだが、パックを持っていくのを忘れ1ダース買うことに。値段はたいしたことは無いが、残してしまうと勿体無いな。アパートに戻ってレトルトカレーに生卵を落としてちょっとヘビーなブランチを済ませ、アパートを出る。

最初に出かけたのはアメリカ自然史博物館。ここも面白そうだと思いつつも今まで来る機会がなかったところ。時期が時期だけに館内は子供連れでごった返していてあまりゆったりと過ごすことは出来なかったのだが、宇宙関係の展示を見て廻ってそれなりに楽しめた。最近の宇宙に関する知見って、僕が中学生のころにブルーバックスを読みふけっていたころからずいぶん変わっているようだ。考えてみればほぼ四半世紀前の話だものな。そりゃあいろいろな進歩もあるだろうさ、とは思うが。日本に戻ったらその手の入門書でもぽつぽつと読んでみようか。

2時間ほど過ごした後でLincoln Centerに移動。日本に帰る前に一度は見ておきたいと思っていたMetropolitan Operaを初体験。シティオペラとアマトオペラは見る機会があったのだが、メトはなんとなく敷居が高い気がして今まで足を運ばなかったのだ。今回もなんとなく予約を延ばし延ばししていたが気がついたら年内の予約はほとんど埋まってしまっていた。本当はドイツ語版のDie Zauberfloteの方を見たかったのだがチケットが取れず英語版のThe Magic Fluteの方になってしまった。The Magic Fluteの方は英語版であるだけではなく、インターミッション無しの一幕構成の短縮版になっている。それが僕には良かったのかもしれない。ぜんぜんだれずに一気に最後まで見ることができた。舞台芸術がひどくモダンで、登場するモンスターがまるでライオンキングみたいだなぁと思っていたら何のことは無い今シーズンのプロデューサーはライオンキングと同じJulie Taymorだった。要はミュージカルと同じ舞台でモーツァルトの音楽、それに大衆向けのストーリーで2時間弱なので、そりゃあ楽しく見れるよなぁという話ですね。2階舞台袖のボックス席で舞台の全景は見づらい部分もあったが音響は最高。存分に楽しませて貰った。もう一度くらいどこかで見に行ってもいいなー。行けるかなー。うーん。

オペラを見終えて気分は浮き立っているがそろそろ空腹になってきた。まだ明るいこともあり、思い切ってQueensに足を伸ばすことに。以前から気になっていたタイ料理の店を昨日のBali Nusa Indarと同じ記事で見つけ、帰る前に行っておきたいと思っていたのだ。その店の名前はSripraphai。Woodsideというかなりコアなエリアにある店だ(64-13 39th Ave. bet. 64th and 65th Sts., Woodside, Tel:718-899-9599)。日米の雑誌やフリーペーパーに「ニューヨークで数少ない本物のタイ料理を出す店!」と絶賛されているのを見かけていたのだが、なにぶんエリアがエリアだけになかなか足を運ぶチャンスが無かった。最寄り駅である7 Lineの61th St.駅を降りるとそこはまさに人種の坩堝。ニューヨーク、いや世界広しと言えどもこれほどカオティックにさまざまな人種が混在しているエリアもそうはあるまいという場所ではあるが、タイ人コミュニティの存在を示すような店は駅の周りにはなぜか存在しない。本当にこの住所で合っているのか…?と思いつつ歩いていくとちゃんとガイドブック通りの場所に店があった。エリアがエリアだけにいかにも魔窟といった店を想像していたのだ、妙に小奇麗だ。後で調べるとあまりに流行るので隣の店を買って拡張したらしい。年末とはいえ土曜日の4時過ぎという中途半端な時間なのに店は7分の入り。夜は駅から行列が見える、というのは嘘ではなさそう。客層はアジア人から白人まで色々で、白人が出入りする小奇麗なエスニック料理の店に良い印象を持たない僕は少し警戒したのだが、料理は確かに旨かった。本場のタイ料理が好きなら足を運ぶ値打ちがある。ただ、ある意味で「日本のちゃんとしたタイ料理屋」と同じすぎるので、観光客とか短期滞在者がわざわざ足を運ぶにはどうかな。値段もリーズナブルだが「激安」というほどではないし。

アパートに戻ると6時過ぎ。しばらくごろんと横になったら元気が出てきてもう一つライブを聴きにいくかという気になった。ベッドでゴロゴロしながらTimeOutを読み、Sweet BasilでCannonball Adderly Legacy Bandのイベントを見つけ、出かけることに。リーダーのLouis Hayesはドラマーで、もう50年もプレイしてきている伝説的なプレイヤーの一人らしい。実際ドラムソロは味があったなぁ。他のメンバーは彼にとっては孫みたいな年齢じゃないかと思うが、ファンキーな曲をBGMにならずに溌剌とプレイしていて楽しかった。あまり準備せずに臨んだ割には大当たりのライブで満足。

アパートに戻るとお願いしていた修士論文の添削が戻ってきていた。休み中なのに本当にありがたい。それに比べて指導教官は…。寝る前に添削結果を論文に反映させてメールしたが、返事は来ないんだろうなぁ。ま、イライラしても始まらないが。

ブランチ - コロッケカレー、夕食 - タイ風さつま揚げ・つみれのグリーンカレー(Sripraphai)

12/29(Fri)

朝起きるとなんとか体調が回復していた。年末にかけて元気が戻ったのは何よりありがたい。いつもの金曜日と同じくThe Adoreでサンドイッチを食べて会社に向かう。今日は大晦日の代休で半ドン。特にトラブルとかは入ってなかったのだが、年内に片付けておきたい仕事をやっていたら少し遅くなってしまった。

昼食はBali Nusa Indahに。先日ジャピオンを片付けていたらカレーの特集記事が出てきて、この店でおいしいインドネシア風カレー(レンダング・ペタン)を出すということだったのでニューヨークを去る前にと足を運んでみた。インドネシアのカレーだったらジャワカレーだろというとそういうことではなく、コショウを中心とした辛さに南国風のスパイスを効かせた出来の良いもの。文句を付けるとしたら牛肉かな。味が抜けて出し殻みたいになってしまっていて、もう少し脂身が入ったやわらかい肉だとなお良かったのにと思う。食事の後は美容院に行って年内最後の散髪。

美容院を出て、駅に戻る間にあるWhitney at Altriaに立ち寄る。ここはGrand Central駅の隣のビルにあるホイットニー美術館の別館。それなりの広さがあるのかな、と思っていたのだが入ってみるとエントランスのほかには展示室が一つ。ま、こういうのもいいのかもしれない。もちろん部屋も展示もセンスは良く。僕はなんとなく大阪のINAXギャラリーを思い出した。リストラされずに今も残っているのだろうか。

その後はメトロポリタン美術館に。自分でも意外なのだが、この5年間メトロポリタン美術館にちゃんと来る機会が無かった。別館のクロイスターには何度も行ったし、Patti Smithのイベントで足を運んだこともあったのだが、本館に入るのは6年前に出張で来たとき以来。その時は1時間ほどで駆け足で廻っただけだったので、日本に戻る前にちゃんと見て廻りたいと思っていた。改装中の部屋が多く、大作が思ったよりも少なかったのが残念だったが、それでもいくつも良い作品を見ることができたのが嬉しい。特に現代美術とアメリカ絵画。まぁ、見れなかったものはこれから旅行者として来たときに見ればいいさ。歩きつかれたのでノイエ・ギャラリーのカフェに立ち寄ってザッハトルテで一休み。

アパートに戻って一泳ぎ。その後メールを書いたり食事をしたりしていたらすぐに時間が経ってしまった。9時過ぎに部屋を出てIrving Plazaに向かう。今夜の出演はBrazilian Girls。イーストヴィレッジのクラブシーンから出てきたダブユニットで、当然今夜のイベントもクラブイベントになるのだが、大阪弁で言う「いらち」の僕はクラブイベントが苦手だ。なのに出てきたのにはそれなりの訳があって、要はNYを去る前に一番アパートに近いIrving Plazaにもう一度行っておきたかったのに、今夜を逃すと来年は出発日前日までライブが無いのだ。Irving Plazaの運営会社はLive Nationといい、最近NY近辺の大バコをいくつも買収したのだが、どこも毎週1・2回くらいしかライブを開いていない。付けるタマも無いのにライブハウスを買い占めるんじゃねぇ、と言いたいね。そんなわけで今夜のライブ、いやイベントは、最初こそ楽しんでいたものの案の定延々と続くDJプレイに耐え切れず途中で帰ってきてしまった。なんでメインの登場時間とか事前に発表してくれないんだろうか。いや、どうせメインは12時ごろまで出てこないんだから、それを考えて出かける時間を調整しておけば良かったのか。結構悔しい。

朝食 - 玉子のサンドイッチ(The Adore)、昼食 - レンダング・ペタン(Bali Nusa Indah)、夕食 - ごまだれそば

12/28(Thu)

猛烈な吐き気と寒気で目が覚める。一応着替えてベッドには入っているようだ。記憶をたぐると昨日の夜は酒で体が温まりコートを脱いでフラフラ外を歩いていたようなのでそれが悪かったか。とにかくベッドから這い出して水を飲んではベッドに戻り、というのを繰り返し、ようやく人心地がついた時には夕方の5時過ぎ。キーウエストで疲れを出し切ったかと思っていたのだけどまだ残っていたのか。結局丸一日何を口にする気力も無く、ひたすらベッドに入っていた。

(食事無し)

12/27(Wed)

今日の夕方は日本人駐在員の忘年会兼僕の送別会。場所はミッドタウンイーストにあるShaburiという店(125 E 39th St. bet. Park/Lex Aves., Tel:212-867-6999)。実はこの店の料理、特にしゃぶしゃぶはネットで検索してもあまり芳しい評判が無く、不安半分というか怖いもの見たさという感じだったのだが、今日出てきたすきやきは普通に美味かった。2次会はMoMAの近所にある会長宅にお邪魔し、更に3次会のカラオケに。タクシーで帰宅したようなのだがあまり記憶が無い。

朝食 - ベーグル、昼食 - 平麺やきうどん、夕食 - すきやき(Shaburi)

12/26(Tue)

アメリカ人は休暇を取ってしまっている人が多くオフィスは閑散としている。幸い連休中に大きなトラブルも無く、夕方まで淡々と仕事をこなす。1件だけ作業の終了を待たなければいけないものがあり、それを見届けて7時にオフィスを出る。Blue Noteに寄ってみたのだが満員だったので諦め、隣にあるRoll & Doughという中華の軽食の店で夕食(135 W 3rd St. at 6th Ave., Tel:212-253-2890)。中華パンと肉饅とがメインの店なのだが、僕はワンタンを注文。まぁまぁの味だった。チャイナタウンの店よりはちょっと高いが場所代と考えればリーズナブルだろう。食事の後はまっすぐアパートに戻ってゆっくり過ごした。

朝食 - ドーナツ(Casa Cupcake)、昼食 - チキンバーガー、夕食 - ワンタン(Roll & Dough)

12/25(Mon)

キーウエスト最終日。出発は1時の飛行機なので、朝食後荷物を作る前にもう一度プールで一泳ぎ。ホテルをチェックアウトしたあとはヘミングウェイ旧宅にちょっと立ち寄る。前回の訪問時にも見たんだけれど、時間つぶしにはちょうど良い。空港に行くタクシーを拾うのに少し手間取ったうえ、空港でチェックインしてみればロビーにはカフェはおろか自動販売機すら無い。おまけに乗り継ぎ地への到着が遅れたためにそこでも何も食べることができず、結局昼食を抜く羽目になってしまった。

Newarkに戻ってみるとさすがに寒く、日も沈んでいる。おそらくこの空港を使うこともしばらくないだろうな。来るときは鉄道だったので帰りはバスに乗ることに。窓から景色を眺めているとしみじみと旅情がこみ上げてくる。Times Squareの吉野家は何故か超満員で、いつもに比べて日本人客の比率が妙に高い。どうやらクリスマスで目当てのレストランが閉まっていた連中が流れてきている模様。まぁ人のことは言えないが。日本では牛丼は完全に復活しているのだろうか。

アパートに着いて荷物を片付け洗濯を済ませても8時半、特に用事も入れていなかったのだがクリスマスの夜に一人でぼんやりしているのも何か淋しい。TimeOutでスケジュールを調べたがクリスマスの日に入っているライブは多くない。結局Zinc Barに出かけることにした。Zinc Barはヴィレッジの南の外れにあるハコ。それほど大きくは無いが、というか普通のバーの作りで演奏スペースはほとんど無いと言って良いのだが、ラテンミュージックをホストするハコとしてニューヨークでは名が通っている。知っていればNYでの音楽生活の幅が広がるという種類のハコである。それなりに流行っていることもあってか、やけに頻繁にオーダーを取りに来るのがちとうっとうしいか。月曜日はRon Affifというギタリストが定期的に出演していて、実際TimeOutにもそう出ていたのだが、出かけてみるとCidinho Teixeiraバンドの出演になっていた。こちらは本来は毎週日曜日に出ているアーティストなので、これはこれで別段文句は無い。ブラジルの音楽ってこんなにクールなものだったのか、とちょっと認識を新たにしてしまった。

朝食 - ベーグル(ホテルカフェテリア)、夕食 - 牛丼(吉野家)

12/24(Sun)

今日はクルーズツアーに参加するため宿を朝早くに出る。Dry Tortugasというキーウエストの西100kmにあるい絶海の孤島へのツアーだ。Yankee Fleetという会社が提供するもので、朝8時にキーウエストを出て夕方5時半に帰ってくるというもの。前回来たときにも興味はあったのだが日程の都合で参加できなかった。

朝8時に乗船して船上で朝食。島までは2時間半の船旅となる。キーウエストを出ると島らしい島はほとんど見えず単調な航海になる。幸いなことに双胴船であり揺れはそれほど無い。オープンデッキに上がり持って来たもう一冊の文庫本、ヘミングウェイの「老人と海」を開く。舞台はまさにこのあたりの海のはずだ。簡潔で力強い文章であるだけに、舞台となっているのと同じ色の海や空を見ながら読んでいると思うと味わいが一層増すような気がする。空にはいくらか雲があるがほぼ快晴といってよい天気。出発前のYahoo! Weatherでは雨が降るという予報だったので最後まで晴れ男の神通力が通じたことになる。文庫本を読み終えるとデッキにもたれて海を眺める。頬をなぶるちょっと重たい潮風が心地よい。結局到着までの1時間ほどの間はずっとデッキに立っていた。

Dry Tortugas島は直径200m強の小島。島はほぼ全体がFort Jeffersonという未完成の砦になっている。この砦は19世紀の半分をかけて建造が続けられ、そして放棄された。なんでこんな絶海の孤島に…と思うが、実はそれなりの理由がある。この島の周りはフロリダ海峡で唯一、(19世紀のレベルで)それなりの規模の艦隊が投錨できる場所なのだ。この島を押さえることで、合衆国の敵対勢力は東部から南部、そしてミシシッピ川を通じた中西部への水運を管制することができる(当時キューバはスペイン領だったことに注意)。そんな交通の要衝であるが、所詮は珊瑚礁の上にある直径200mの小島。軍事的に意味のある規模の部隊を置こうとすると無理がありまくりで、水の不足や熱帯病の定期的な発生などろくなことがなく、結局砦は放棄されてしまった。今では10人ほどの公園管理のレンジャーが常駐し、ツアー客を受け入れている。砦の上から海を眺めると面白いほど何もない。隣の島に灯台があるくらい。空の青さも海の青さも目に痛いほど。

砦を廻るツアーを終え、船から下ろしたビュッフェでサンドイッチの昼食を済ませた後で水着に着替える。砦のすぐ横がビーチになっているのだ。アメリカでの海水浴はこれが最初になる。海の中には派手な縞模様をした熱帯魚が泳いでおり、海面から顔を上げると横には静謐な砦がある。半径100km以内にはツアー客の他には人間はいない。考えてみればこれほど贅沢なプライベートビーチもそうはあるまい。1時間ほど夢中になって泳ぎ、帰りの船内では疲れて寝てしまった。

キーウエストに戻るとそろそろ日没の時間になっていた。この島は夕日が名物となっていて、日没時には観光客はマロリースクエアに集まって太陽を眺める。前回の訪問時にも眺めたので今回はいいか、とも思ったのだが、どうせ帰り道だしということで眺めていくことに。幸い水平線に雲はかかっておらず、今回も日没を堪能することができた。夕食はマロリースクエアの横にあるEl Meson de Pepeというキューバ料理の店で(410 Wall St. Key West, Tel:305-295-2620)。値段の割りにボリュームがあり、味も充分以上。今回のレストランの中で一番納得できたかな。ホテルに戻ってシャワーを浴びてからプールで少し泳ぎ直す。プールには中にライトが付いていてちょっと幻想的な雰囲気。灯台には観光用ながら灯りが点っていて、ああこの雰囲気を味わえるのはこのホテルならではだなぁと思った。

今夜はまだ元気が残っていたのでバー巡りに繰り出す。まずはこの島一番の名物バーSloppy Joe'sに(201 Duval St., Key West, Tel:305-294-5717)。ヘミングウェイが贔屓にしたことで有名な店だ(但し店はオリジナルの場所から移転している)。良くも悪くもいかにも観光客向けというバーで、バンドが俗な曲を演奏している。面白かったのはバーテンダーがサンタの赤い帽子を被っていること。そうかぁ、今夜はクリスマスイヴだもんなぁ。ビールを一杯飲んで次の店に。The Green ParrotというWhitehead St.とSouthard St.の角にあるバーで(601 Whitehead St., Key West, Tel:305-294-6133)、こちらはぐっと地元向けの雰囲気が強い。実は前回の訪問時にも気になっていた。ほぼ毎日ライブ演奏があるようなので期待していたのだが、残念ながら今日はお休みだった。頼んだビールは全部飲みきれず、半分ほど残して退散。ホテルに戻る。

朝食 - ベーグル(船上ビュッフェ)、昼食 - サンドイッチ(ビュッフェ)、夕食 - キューバ料理盛り合わせ(El Meson de Pepe)

12/23(Sat)

目が覚めたのは9時過ぎ。ほとんど12時間眠ったことになる。まぁ昨日は早起きしたしなぁ。ホテルは朝食込みでパンとヨーグルトにジュース・コーヒーといった簡単なものがビュッフェになっている。プールの横にあるテーブルで食べているとリゾートに来た気分で悪く無い。

食事を終えるとDuval St.をぶらぶらと歩いて水族館に。$10と結構な入場料を取る割には大した魚がいるわけではないのだけれど、その分ガイドが充実していたのでまぁ許そう。サメやエイに餌をやるところとか本当に目の前なのでそれなりの迫力がある。その後は隣にある旧税関博物館に。こちらも入場料は$10なのだが、普通の街なら金を取れるレベルの展示ではないのがちょっとどうかと。食事のときにも思ったのだが物価が高いんだよね。

昼食はTurtle Kraals(231 Margaret St, Key West, Tel:305-294-2640)で生牡蠣とクラムと小海老のシーフードプラッター、そしてConch Republic Seafood Company(631 Greene St., Key West, Tel:305-294-4403)でマヒマヒのサンドイッチをハシゴ。シーフードプラッターは昨日に続いて今ひとつだったなぁ。今はオフシーズンなのか? Conch Republicでは本日のお勧めに"Dolphin"というのがあり「イルカかぁ、うーん」と悩んで結局食べなかったのだが、後で調べてみるとシイラのことだった。それから、この店のモヒート、特にマンゴモヒートは絶品。

ビール一杯にモヒート二杯を引っ掛けてご機嫌で歩いていると小さな段差があり、ちょっとたたらをふんでしまったら何故か腰に来た。捻ったわけでもないし重い荷物を持っていたわけでもないのに結構ダメージがある。歩くのに支障はなかったのでとりあえずホテルの部屋に戻ってごろんとベッドに横になった。1時間ほど本を読んで過ごしたのだが痛みが引かない。昨日の腹痛といい、ここしばらく無理をしすぎて体にガタが来てたんだろうなぁ。かといってこのままじっとしていても埒があかない。動かせる範囲でストレッチをし、その後はプールに行って泳ぐことに。考えてみればホテルのプールで泳ぐのは着任したときに仮住まいしていたホテル以来だ。短い旅行だとどうしても泳いでる暇が無いし、耳栓やゴーグルを荷物に入れ忘れちゃうんだよね。プールは狭いけれどもそれなりの水深がありいちおう泳げる。目の前に灯台があるというのが良い。こういう場所ならいくらでも時間を潰せると思う。

夕方になり腰が少しマシになったのでMangoes'というレストランに行く(700 Duval St., Key West, Tel:305-292-4606)。アジア系のフュージョン料理で、今キーウエストで一番お洒落な店だとか。僕が行った時間はまだ早かったからかそれほど変わった人間はいなかった。料理の方もスープは旨かったがアントレは値段の割りには今ひとつかなぁ。アメリカのアジアンフュージョンの店といえばこんな感じなんだろうけれど。

朝食 - ベーグル(ホテルカフェテリア)、昼食 - マヒマヒのサンドイッチ(Conch Republic Seafood Company)、夕食 - ハタと小海老のグリーンカレー(Mangoes')

12/22(Fri)

今日からはクリスマスと代休とで4連休。アメリカでの最後の休暇ということになり、どこに行こうか悩んだ。この時期に寒いところに行ってもしょうがないし、そもそも寒い地域に行ってみたいところはそれほど無い。候補として残ったのはキーウエストとサンタフェだが、カリブは日本からだとなかなか足を延ばせないしということで4年ぶりにキーウエストに行くことにした。朝6時半にNewark発という厳しいスケジュールで、4時に目覚しで起床しててきぱきと着替え、アパート横でタクシーを拾いPenn Stationに向かう。タクシー代と切符とを考えるとタクシーで空港まで行っちゃっても良かった気もするが、この辺で無駄遣いをしてもしかたがない。

今回の旅行には修士論文もRFID関係の本も持っていかないことにした。どうせ年が明けるまでは動きが無いのだ。それだったら今まで読み損なっていたアメリカ文学の文庫本でも何冊か持っていったほうがずっと洒落ている。そんな旅行をする機会は今後しばらくはなくなるだろう。飛行機の中で読んだのはグレート・ギャッツビー。最近日本では村上春樹による新訳が出たらしいが、持っていったのは野崎孝訳の新潮文庫(BookOffで$1で購入)。情の薄い貴人に恋焦がれた下賎の者の悲恋、というふうにプロットから見たなら、あまり出来の良い話ではないように思えた。物語としての普遍的な力がある、というよりはある種の時代の気分のようなものを共有できる人にとってかけがえの無いというタイプの小説なんだろう。あと、新訳がある、と思って読むと、正直辛い部分がある。特に女性のセリフ回し。デイジーみたいなキャラクターに「あんた」と喋られてもねぇ。日本に帰ったら村上訳を手に入れなければ。

Key Westの空港に着いたのはちょうど正午。当たり前だが暑い。ニューヨークから着てきた長袖のシャツがすぐに汗ばみはじめる。タクシーを拾い、今回の宿泊先のLighthouse Courtに向かう。名前の通り、キーウェスト灯台博物館の隣、そしてヘミングウェイ旧宅の真正面にある宿だ。部屋の用意が3時にできるということなので、荷物だけ預けて繁華街に出かける。4年前に来たときとそれほど印象は変わらない。その時に生牡蠣の旨さに感心したHalf Shell Raw Barで昼食にし、チャウダーの他に生牡蠣を1ダース頼んだのだが、味は少し落ちていたかな。少なくとも貝柱をきちんと切っておくといった仕事をしなくなっていたのは間違いない。ランチタイムだからか、それともこの4年間で店のレベルが落ちたのか。それでも久しぶりの生牡蠣で、ドンと来いノロウイルスみたいな勢いで1ダースをペロリと平らげた上にクラムを半ダース注文。店を出た後はアイスクリームを食べたりキーライムのレモネードを飲んだりしながらDuval Streetに向かう。アロエのシャンプーだとかラムケーキだとかのお土産を購入してホテルに戻り、チェックイン。

このLighthouse CourtはOrbizで探して安かった、といういいかげんな理由で選んだ宿だったのだが、中庭をゆったり取った隠れ家のような感じの良い宿。設備は豊富と言うわけではないが今回のような滞在には必要充分。シャワーを浴びて着替え、ベッドの上にごろりと横になった。空港や観光センターで拾ってきた観光ガイドを眺めていたら、困ったことに腹が痛くなってきた。それより下には来ず、我慢できないほどでもないのだが、気分良く散歩ができるわけでもない。とりあえずは冷房を弱めて部屋でじっとしている。

夕方になり腹の具合もよくなってきたので夕食に。とはいえ脂っこいものを食べる気にもなれなかったので寿司を食べることにした。Duval Squareの中にあるOrigamiという店(1075 Duval St., Key West, Tel:305-294-0092)。宿から2ブロックほどの距離なので楽だ。味の方は、日本と同じレベルを求めてはいけないがニューヨークやニュージャージーで日本人が行く店にもこのレベルのところはある、という感じ。ただ、キーウエストは全般に外食の値段が高いので、その意味ではお手ごろ感は薄い。この島の名物のコンク貝の握りとかもあり、日本食が懐かしければ行って後悔することはないとは思う。

ビールも飲んだので結構廻ってしまい、部屋に戻っても8時半だったのだがそのまま眠ってしまう。今日は早起きしたしな。

朝食 - シリアルバー、昼食 - 生牡蠣・コンクチャウダー(Half Shell Raw Bar)、夕食 - 寿司(Origami)

12/21(Thu)

出社前にChaseに立ち寄り、銀行口座を閉じる手続きをする。今まで閉じてきたアカウントは実際には休眠状態のものばかりだったので、毎日のように使っていたChaseの口座を閉じるのは今までで一番淋しい。実際、いい銀行だったんだよな。支店もATMもマンハッタンの中ではダントツに多かったし。電信送金もWebから指示ができたし。これからはCitiだけを利用することになる。ATMの数が少ないから手持ちが減ってきたら早めにお金を下ろす癖を付けないと、って今から帰国までだと引き出しの機会は10回も無いかもしれないが。

論文の変更箇所を印刷して持って行き、通勤時間と昼休みに読み直して大丈夫なことを確認。帰りにHotSpotから送信する。指導教官はこの週末からのクリスマス休暇の前に送れば目を通す、と言っていたが今までの経験からははなはだ怪しい。でも、やるべきことはやっておかないと。

メール送信後は1 Lineに乗ってリバーサイド教会に。日本だと年末の風物詩のコンサートと言えば第九だが、アメリカではヘンデルのメサイアがそれに相当する。ハーレルヤ、ハーレルヤというあれだ。ニューヨークではニューヨーク・フィルがリバーサイド教会で演奏するのが毎年の恒例となっている。メサイアというとアスカの精神汚染を思い出してしまうような僕だがニューヨークを去るに当たってこの手のお約束のイベントは押さえておきたいと思って足を運んだ。リバーサイド教会はマンハッタンの北部、コロンビア大学の近くにある巨大な教会。観光名所でもあるのだが僕は今まで足を運ぶ機会が無かった。ただ、ニュージャージー側、特にこのエリア最大の日系スーパーであるミツワの正面にあるため、外見にだけは充分に馴染みがある。コンサートが行われるホールは結構な広さがある。教会のホールだけに溜息をつくほど荘厳だ。

コンサートの方は実は少し期待はずれだった。全体を通して聴くのは初めてだったが曲はほぼイメージ通りだったし、歌も演奏もレベルの高いものだったと思うのだが、少なくとも僕の席では音響が悪く、歌や演奏が反響して厚みが出るというよりは壁に音が吸い取られてしまっているような印象を受けたのだ。バルコニー席のほぼ真ん中で、それほど悪い席ではなかったと思うのだが。まぁ、事情が分からないまま取ったチケットだししかたないかな。教会の外に出るとぼおっとニュージャージー側の明かりが見える。来るときに使った116st.の駅より125st.の方が近いかな、と思って歩いてみたら結構距離があった上に1 lineの125st.駅は高架駅なので風が冷たい。だが、その分ハーレムやニュージャージー側を見渡すことができ、それらエリアでの今までの思い出を思い出してしまった。

朝食 - ドーナツ(Joe the Art of Coffee)、昼食 - 平麺焼きうどん、夕食 - ホットドッグ

12/20(Wed)

しばらく体調が悪かったのだがなんとなく調子が戻ってきた。やっぱり運動もせずに酒を飲んで夜更しするという生活を続けるのが悪かったのか。飲み会の無い日はライブハウスでジョッキ1杯程度しか飲んでなかったんだけど、休肝日が無かったことが悪かったんだろう。今日の昼食はMcDonaldながらフライドポテトではなくサラダをサイドに頼み(セットメニューではできない。念のため)、健康に気を使ってみる。夕食はいかにも中国という麺物が食べたくなり、久しぶりにNoodle 36に。さすがにというかSammy'sよりも美味かった。

昨日の論文の変更指示に加え、明日不動産屋が部屋を見せに来るらしいのでいろいろやることがある。ゴミを捨てたりキッチンを片付けたり、一つ一つは大した作業じゃないんだけれど重なると作業量は馬鹿に出来ない。それなりに早く帰ってきたつもりなのに一通り作業を終えたら12時を廻っていた。ま、しかたがないが。

朝食 - お茶漬け、昼食 - フィレオフィッシュ・サラダ、夕食 - ワンタン麺・春巻(Noodle 36)

12/19(Tue)

今日の夕方は論文指導教官との定例の打ち合わせ。会社を早く出ることが出来たので、打ち合わせ前にジムで一泳ぎし、夕食を済ませる。打ち合わせの内容は先週とはがらりとトーンが変わっている。とりあえず章立てが学科の標準に沿っていないのでそれを直す必要があるというのと、Discussionの部分の分量が少ないので増やす必要があると。今までの日記でも臭わせてきたように、打ち合わせをしてもあまり論文をちゃんと読んでいるという手応えが正直無かったし、その意味でテーブルをひっくり返される可能性はあるなーという覚悟はしていたつもりだった。でも、章立てがおかしいとか分量が少ないとかは読み込むまでも無く目次を見ただけで簡単に分かることで、それって本当に論文を全然読んでなかったってことだよね?!今回分の作業量自体はさほど大きくは無いけれど、今後ズルズルと修正の指示が出てくるだろうと思うとげっそりしてしまった。とりあえずは日本に帰るまでに論文を事務室に提出してフィードバックを受け取り、それを直して再提出するという手順は踏みたい。それを自分でやっておかないと日本から友人に作業を頼むことができないではないか。が、今の感じだとかなり難しそうだ。

そういうかなり煮詰まった状態ながらBowery Ballroomに向かう。今夜はサポートの本田ゆかが目当てながらも前売券を買って楽しみにしていたショーン・レノンのライブ。このライブはソールドアウトだそうで、ハコの周りにはダフ屋がうろうろしているし、入口ではスノッブな連中が押し問答している。ゆかは背中に深く切込みが入った黒のキャミソールで登場。スノッブな客層ゆえか、はたまたサポートとしての立場ゆえか、いつもよりシックな印象がある。ファンが投げ込んだプラスチック製のアクセサリがキーボードを直撃してショーンが怒るなんて一幕もあった。え、ショーンのライブ?・・・ってこれが良かったんですよ。僕が今まで聴いたライブの中で、これほど美麗なメロディーが瑞々しく表現されていたものはどのジャンルにも無かったように思う。不純な動機だったが聴きに来て本当に良かった。ライブが終わることには入場したときの憤りや不安といったネガティブな拭ったように無くなっていた。CDを買って聴いてみたいという気持ちと、ライブの感動をそのまま取っておきたいという気持ちとがせめぎ合っている。しばらくは買わずに悩むことにしようか。

朝食 - シリアル、昼食 - チキンバーガー、夕食 - ご飯と惣菜

12/18(Mon)

今日の午後はJETROのニューヨーク事務所でRFID勉強会の第1回。16人もの参加者が集まった。どれだけ人が集まるかということを心配していたし、日本に戻ることになって今後どうしようとも思っていたのだが、知識も熱意もある人が参加してくださったので何とかなるだろう。30分ほどの発表を何とかこなして勉強会を終えたところでほっと力が抜けた。

夕方は修士論文の添削。添削をお願いしている人が冬休みで帰省するし、指導教官の言葉を信じるならまとまった文章を今後書く必要は少ないから、今回が多分最後になるだろう。今までのサポートに心からお礼を言った。夕食はNyonyaで。この店もいろいろ面白そうなメニューがあったんだけど結局プロウンミーしか食べなかったなぁ。食事後は地下鉄に乗るのが惜しくなり、結局アパートまで歩いて戻ってしまった。部屋では添削の結果をWord文書に反映して指導教官に送信、RFID勉強会の参加メンバーをメーリングリストに登録してから寝る。

朝食 - ドーナツ(Casa Cupcake)、昼食 - 牛丼、夕食 - ロティ・プロウンミー(Nyonya)

12/17(Sun)

朝から引越し支度に取り掛かる。当地に来てからずっと取ってあったジャピオンのバックナンバー。悩んだ末に特集記事の3ページ分だけ取り出して持ってかえることにした。やっぱり懐かしいし、あとは日本でニューヨークのことを尋ねられたときのネタ元にしたいしね。そんなわけで不要なページを取り出す作業をしていたのだが、途中でつい手を止めて読んでしまう。大した分量ではなかったのに2時間ほどもかかってしまった。L Magazineはサイズも小さいし全部持って帰ることに。TimeOutはインタビュー記事や店の紹介などは捨て、時間が経っても通用するようなニューヨークの知識を特集したものを厳選した。雑誌を積んであったあたりには関係ない古雑誌もずいぶん紛れ込んでいて、相当の分量を捨てることができた。

すべて片付いたら昼食には少し遅いほどの時間。何か変わったものを食べようと思い、久しぶりにCaracas Arepa Barに行く。軽食の店なのだがポークのアリパの他にキャロットスープとサトウキビのジュースを頼むと$14ほどになった。ま、どれも美味かったから満足なのだが。好みのレストランはいくつもあるのだが、なぜか「帰る前に行っとかなくちゃ」とはあまり思い浮かばない。そう思うのはまずはエリアというか街並みで、次はライブハウスだ。自分でもちょっと不思議。帰りにJAS Martに寄り、風呂の水垢を落とす洗剤を購入。アパートに戻ると昨日の続きでキッチンとバスルームを掃除。洗剤を組み合わせるとタイルの目地の黒ずみなども結構奇麗に落ちる。昨日も書いたがあと1ヶ月残っているわけで、あんまり神経質になってもしかたがない。しつこそうな汚れを根気よく少しずつ落としていければそれでいいのだ。汗をかいたのでジムで泳いでから部屋に戻り、先週に日通から受け取った段ボール箱に今日整理した雑誌を詰めることに。段ボールにガムテープを貼って部屋の隅に置いてしまうと仮住まい感がかなり強く出てしまうことが判明。ちょっと失敗したな、と思ったがどこかでやらなければいけないことだ。折り合いをつけて過ごすことにしよう。

冷凍食品で夕食を済ませて一息つく。Blue Noteには水曜に行ってしまったので今夜はどこのライブに行ったものかと思う。TimeOutのライブのページを探すと面白そうなエクスペリメンタルのイベントがあるので出かけてみることにした。会場のExperimental IntermediaはChinatownの北の外れのビルの中。外見は寂れた倉庫っぽいビルでやや怯むが中に入ってみるとギャラリーなどが複数入っている。Robert Longoのオフィスがあったりしてへーと思う。Experimental Intermedia自体はライブハウスというよりは住居と創作スペースを兼ねているロフトを片付けて客を入れているという感じ。Chinatownは決して賃料は安くないので、これだけのロフトを所有しているオーナーはよほど裕福と見た。どうでも良い話だが。今夜の出演のAndrea ParkinsはTimeOutの紹介記事によるとインプロ系のミュージシャンでありかつアコーディオンのプレイヤーであるらしい。インプロとアコーディオンの組み合わせというのは僕にはとても新鮮で、それが今夜足を運んだ大きな理由でもある。ライブ自体はそれほど奇を衒ったものではなく、ラップトップを操作してサンプリングでライブを開始し、途中でアコーディオンをある意味いかにもという感じでサンプリングのトラックに乗せ、最後はサンプリングの音を少しずつ少なくしていって締め。こう書くと退屈そうだが、そういう訳ではなくアコーディオンをもう少し面白く使えなかったものかなとは思うが総合すれば結構良いライブだった。もう少し早く知っていれば何度か足を運んだかもなぁ。

朝食 - ワンタンラーメン、昼食 - アリパ・キャロットスープ(Caracas Arepa Bar)、夕食 - 餃子とご飯

12/16(Sat)

少し早起き、というか平日と同じくらいの時間に起きて部屋の水周りの掃除をする。今朝のターゲットはバスルーム。水曜日に買ってきたゴム手袋をはめ、サンポールを使って床のタイルのほか便器や浴槽の黄ばみ・水垢をゴシゴシと擦る。さすがに専用の洗剤だけあり効き目は素晴らしい。これだけ白くなるのかと思うくらい奇麗になった。ただいくらか黄ばみが残っているところはあり、これは折を見て少しずつ落として行くことにしよう。

美容院で髪を切った後にZaiyaで遅めのブランチを取り、ブルックリンに向かう。今日の目当てはNew York Transit Museum。廃線になった地下鉄の駅をそのまま利用して博物館にしているということで、ニューヨークにいる間に一度は行っておきたいと思っていた。街外れにあるのかと思っていたが場所は案外ブルックリンのダウンタウンに近い。周りにはオフィスビルが立ち並んでいるだけなので面白い場所ではないが…。展示は頑張っていると思うし、地下鉄の駅がそのまま会場という意外性も楽しいが、展示スペースが限られているため展示品の数もどうしても限られてしまう。プラットホームに展示されている10両ほどの車両が展示のメインになるのでそれが楽しめるかどうかが足を運ぶ値打ちがあるかどうかの境目かな。それら車両は保存状態も良く座席もちゃんと座れるようになっている。車内広告も当時のものが張り出されており、僕は充分に楽しめた。この博物館は売店も楽しく、僕は路線図の柄の折り畳み傘と名刺入れ、そしてUnion Square駅のプレートを模したマグネットを購入。なお、売店だけであればGrand Central駅構内にも入っており、わざわざブルックリンまで足を延ばす必要は無い。

博物館を出た後はEast Riverまでぶらぶらと歩く。Brooklyn HeightsのメインストリートになるMontague Streetには洒落た店が多く、歩いていて楽しい。East Riverに突き当たったところがBrooklyn Promenadeの南端。まだ夕暮れというには早い時間だったので夜景は楽しめなかったが、それでも高層ビル街は美しい。プロムナードを北端まで歩いてDUMBOエリアに。River Cafeの前を通り過ぎてJacque Torres Chocolateで日本への土産をめいっぱい購入。ついでにホットチョコレートも頼んでManhattan Bridgeの下の公園で対岸を眺めながら一休み。このエリアに来るのもこれが最後だろうなぁ。天気も良かったしいい散歩になったと思う。

アパートに戻って荷物を片付け、ジムで泳いで汗を流す。一息ついた後にHobokenに。Maxwell'sでライブを見るのだ。ぼちぼちライブに行くのに「このハコもこれで最後かな」とか思うようになってきていて、Maxwell'sも多分これで最後になりそう。出発までに興味のあるイベントはブックされていないし、ぶらっと立ち寄れるほど便利の良い場所にあるわけではない。今夜のライブの最初の登場はAberdeen City。名前と違ってボストン出身のバンドで、このバンドが出るイベントには何度か足を運んでいたのだが途中で帰っていたりして今まで見逃していた。出している音はちょっとエモが入ったベタなインディーロック。音だけ聴いているとまるで下北のライブハウスにいるようだ。こういう音は懐かしくて嬉しい。続いて出てきたメインは今日の目当てのRasputina。彼女らもそれほど頻繁にライブをやっているわけでもないし、まして来日するとも思えないので、生で見るのはこれが最後になるんだろうなぁ。初めて見た4年前と比べると、音楽性からは背徳性のようなものを狙った部分が薄れ、かなりストレートなロックになった。ビジュアルは、正直老けたなと思うし、もうゴスっぽい格好をこなすのは辛いというのもあるんだろう。が、チェロでロック?という衝撃は今も健在。見に来た甲斐はあって納得。

帰りに遅い夕食をBangkok Cityで。いつもはこの店の駅ナカのデリで食べているのだが、今日行ったのは本店(335 Washington St. bet 3rd & 4th Sts., Hoboken, NJ, Tel:201-792-6613)。日本人の口に合う味はデリと同じだが、本店だけありメニューの種類は当然豊富。デザートに頼んだパパイヤとスティッキーライスのセットは衝撃的な美味さだった。ここは何とか帰る前にもう一度来よう(デリでも)。

ブランチ - ハヤシライス・コロッケ(Cafe Zaiya)、夕食 - グリーンカレー・パパイヤ(Bangkok City)

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Last modified: Mon Jan 1 13:34:36 EST 2007