2014年以降です
監督:ギャレス・エドワーズ オオトカゲ映画だった1998年の「GOZILLA」の不評を反省してか、今回は、ゴジラの造形や設定について東宝側も注文を付けたようで、ギャレス・エドワーズ監督も根っからのゴジラ映画ファンとあって、日本のゴジラ映画にレスペクトしたような映画になっています。 物語は、日本の原子力発電所で発生した謎の振動による炉心融解で妻を失ったアメリカの科学者とその息子との葛藤を軸に、渡辺謙演じる芹沢博士(当然、ゴジラ第一作へのレスペクト)を絡め、怪獣と人間の戦いを描きます。 最新のCG技術を駆使した映像は迫力満点で、「世界中で大ヒット!」という宣伝もあって注目度は満点のようです。 確かに、そこそこ楽しめる映画にはなってはいますが、何か物足りないものがあります。 ちょうど「GODZILLAゴジラ」の公開に合わせたかのように、NHKのBSハイビジョンで、ゴジラ誕生60周年を記念したゴジラシリーズの放送がありました。デジタルリマスター版の「ゴジラ」第一作、「ゴジラvsデストロイア」「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」「ゴジラ×メカゴジラ」などを改めて観てみますと、断然、東宝のゴジラ映画のほうが面白いのです。 一番の違いは、本家の東宝のゴジラ映画の主人公はゴジラなのに、「GODZILLAゴジラ」の主人公はあくまで人間でということです。東宝のゴジラ映画は、ゴジラおよびその他の怪獣等を見せるのが目的で、そこに人間ドラマやアクションがちょうどいいさじ加減で絡んできます。「GODZILLAゴジラ」は、ゴジラが主役のように見えて、実は脇役であり、人間の勇気や愛をテーマに描くことが主軸になっているように見えます。 この差異が、脚本や演出に出ていると思います。東宝のゴジラ映画は、ゴジラを主軸に据えて、いわば「一本道」の単純明快なストーリー作りで、どんどん盛り上げていきます。これに対して、「GODZILLAゴジラ」は、いまのアメリカ映画のひとつの特徴である肉親(親子)のつながりを重視した感動物語や、アメリカの軍人の頑張りといった月並みな映画になってしまった感じがします。これに加えて、主人公の海軍大尉やその父親、芹沢博士、作戦を指揮する海軍提督などのキャラクターの印象が薄いのも大きな欠点といえます。 「原水爆の実験が実はゴジラを倒すためのものであった」という「とんでもない」設定や、まるで「ゴジラ対ギャオス」といった感のストーリー、最後にとってつけたような「正義の味方のゴジラ」など、突っ込みどころ満載の映画ですが、「大いなるファン映画」として次回作に期待しましょう。 |