日本映画学校生徒撮影 
 
                         
  お願い              

 本日は、お忙しい中、私たちにこのような時間を設けていただき、
本当にありがとうございます。
 私たち少年犯罪被害当事者の会は、何の落ち度もない子供を、
少年たちの理不尽な行為や暴力などにより殺された遺族の会です。
 平成9年12月にこの会を作り、現在30家族の人々と連絡を取り合っています。
この会は、一切の政治、団体、宗教などにまったく関係のない
子供を大切に思う、親の思いだけで集まっています。
そして、私たちだけではなく個々で悲しみ、声も上げられず苦しんでいる
たくさんの遺族がいます。
私たちは、事件が自分の身に降りかかるまで他人事としてしか受け取らず、
真剣に考えていませんでした。
そのことを悔やみ、反省し、今は、「私たちは、同じ思いですよ。
一緒に泣いたり、悩むことはできますよ」と
少年犯罪による被害者や遺族の窓口になり、
少しずつですが自分たちにできることを頑張っています。
私たちが悲しみの中、それに加えて苦しむことの一つに
この少年法が大きく関わっているのです。
せめて、死亡事件は事実認定をしっかりしてほしい。
そして、誰に責任があるのかはっきりさせてほしいと言っているのです。
決して加害少年を保護してはいけないと言っているのではありません。
そこからしか、自分のやったことの重大さ、心からの反省は、生まれないと思います。

私たちが経験したことは、自分の子供が殺されても、
何があったのか何も知らされず、誰も責任をとっていないのです。
ほとんどが何の罰もない、保護観察や少年院送り、
そしてそれさえもない扱いを受けたのです。
私たちの子供は言いたいことも言えず、
悔しいこともいえず
死にたくないと叫ぶこともできず死んでいきました。

人として、一番大切なことは、自分のしたことに対して責任を負い、
果たすということだと思います。
今まではそのことが、全く抜け落ちていたのです。
それが、少年法の目的である、健全な育成の本当の意味での始まりだと思います。
今のままでは遺族は何一つ救われないでしょう。
今一度、もっと力を入れて考えてほしいと思います。
これ以上子供たちを被害者にも加害者にもしないために。
そして、私たちのような思いをもう誰にも、させないためにも。

半世紀ぶりに生まれ変わろうとしている大切な法律だから
野党欠席ではなく、今回の少年法改正問題をもっと、
野党、与党で議論しあいよりよい法律にしてほしいと思います。
野党も出席した上で、半世紀ぶりに生まれ変わろうとしている
大切な法律を審議してほしいです。
そして今回改正になったとしても、
よりよい少年法になるための審議を続けていただくことを約束してほしいと思います。

どうぞ、少年犯罪被害当事者の会の意見書と個々の家族の上申書に目を通し、
少年法改正の話し合いをされる時に、
法曹関係者だけの意見交換ではなく、
当事者の声、周りの人たちの声を、少しでも取り入れていただけたらと思い、
ここにお願いに上がった次第です。
 どうぞ、よろしくお願いいたします
平成12年10月19日
 
武 る り 子

少年法改正案に関する意見書